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ただの翻訳ではないみたい?

国書刊行会から『北京古建築』という上下本が刊行されています。

 

A4判ですから、まあまあの大きさで、各巻本体15000円という高価格です。オールカラー、上下で478頁という立派な一冊、否、二冊です。

欲しいなあと思うものの、国書刊行会のウェブサイトを見ますと、「王南著『北京古建築』(中国建築工業出版社、2015年)の日本語版である」とありますので、写真や図版がメインであれば、原書の方を買った方が安いかなと思いました。そこで東方書店のウェブサイトで原書を検索してみますと、上下巻それぞれ21890円、つまり本体19900円という値段が付いていました。なんと原書の方が高価格です。ただし現在、在庫はないようです。

輸入書は送料などもかかっているので、原価を為替レートで換算した金額よりも多少高くなることは理解しています。これを中国国内で購入したらいくらなのか(何元なのか)はわかりませんが、翻訳よりも高くなるというのはちょっと不思議です。

そこでもう一度国書刊行会のウェブページを見ますと

原著は全16章からなるが、本書はこのうち序論、紫禁城、壇廟・儒学、宮廷庭園、合院民居、仏教寺院、仏塔、道観とモスクという、とりわけ日本の読者が興味をもつと思われる8章を抜粋して再編集し、日本語へ翻訳したものである。

と書いてあります。つまり純粋な翻訳書ではなく、日本独自の再編集版なのですね。東方書店のサイトに出ている原書は上巻が445頁、下巻が405頁と日本語版の倍のページ数があります。それならば翻訳版よりも高いのも納得できるというものです。
https://www.rockfield.net/wp/?p=6891

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