般教留年しないために(東京理科大学C科編)
『東京大学は一流大学だが、東京理科大学は一留大学である。』
理科大生なら一度は聞いたことがあるこの言葉の通り、この度留年することになったC科(工学部工業化学科)の人です。
タイトルにもあるようにこの記事は、留年の中でもさげすまれる『般教留年』について、
①般教留年とは
②般教留年しないために注意すべきこと(特にC科)
③般教留年の体験談
の3つの項目で書いていきます。東京理科大学C科の生徒は、私と同じことにならないためにも特に②の内容をぜひ読んでください。
ちなみに、般教留年ではないですが同じ学年で留年した人の記事『総合留年研究会【今日の留年生】第2弾』もあるので、こちらも読んでみると今後の参考になるかもしれません。
①般教留年とは
般教留年とは、一般教養科目(体育や哲学など専門科目以外の科目)の単位が足りなかったために留年したことをさす言葉です。
2017年度工学部工業化学科入学の私が3年生から4年生にあがる(=研究室に配属される)ために必要な一般教養科目の単位数は22単位でした。(学科や学年によっても変わるので必ず『学習簿』を確認しましょう。)
ほとんどの一般教養科目は1つ履修して、テストやレポート課題に合格すれば2単位もらえます。なので最低11個一般教養科目を履修して合格すれば、少なくとも一般教養科目で留年することはありません。
私も1,2年生の間に一般教養科目を22単位分をとり、「これで留年なんてするわけがないし、般教留年とかダサすぎでしょ(笑)」と思っていました。
あれ?けど実際には留年してるじゃん・・・。
この矛盾についての内容は②に詳しく書いていこうと思います。
②般教留年しないために注意すること
般教留年しないために注意することは次の3つです。般教留年したくない人は必ず心がけてください。
・『履修の手引き』と『学習簿』を読み込む
・class(理科大の学生のためのサイト)の成績表示だけで判断しない
・不安になったら学科の教授に確認する
履修の手引きをよく読んでいる人は、どうして私が般教留年をしたのか薄々気づいているかもしれません。しかし、私を含めておそらく半分ぐらいの人は、理由に全く気付かないまま4年生の合格発表日まで過ごしているでしょう。
まず、私のclassの成績照会の一部を見てみると
人間科学(一般教養科目)の卒業要件単位(卒業するために必要な単位)22単位に対して、修得合計単位22単位…。
え、要件満たしているじゃん⁉(*専門選択の単位が足りていないのは、専門必修で余分に取っている単位を専門選択の単位として換算できるためです。)
Q.さて、私はなぜ留年したのでしょうか?
A.一般教養科目の単位が2単位足りていないから。
は?という感じですよね。今回私が陥った留年の恐ろしいところは、いわれるまで本人にも留年する(またそのリスクがある)ことがわからないところです。
実は工学部(神楽坂キャンパス)の『履修の手引』にはこんな内容が書いてあります。
他学部履修申告により修得した単位は6単位まで一般教養科目(必修及び選択必修の英語・外国語科目を除く)の卒業所要単位に参入することができます。(2015年度以前の入学者にも適用) ー(9)他学部履修申告についてから引用
さらに工学部の2017年度『学習簿』には
4. 卒業研究の履修資格について ④一般科目の卒業所要単位数を満たしていなければならない。
と書いてあります。(2020年度までの履修の手引き、学習簿にも同じことが書かれていました。)
さて、このことを踏まえたうえでもう一度私の成績照会を確認しましょう。
注目するのは赤枠内、理学部一部(理一)の修得合計単位8単位になっているところです。
つまり、私の一般教養科目修得単位である22単位の内訳は、classの成績表上では
工学部の一般教養科目14単位 + 理学部の一般教養科目8単位
となっています。しかし『履修の手引き』に書かれていることを反映させると、この単位は次のようになります。
工学部の14単位 + 理(他)学部の一般教養科目の参入できる6単位
= 20単位
…まじか。
しかも卒業要件単位(22単位)をとっていないと、卒業研究を履修できない(=4年生にあがれない)って…(死)。
本当に理系大学なのかと驚くぐらいお粗末なシステムであることはさておき、注意していないと成績上位者でも留年しますし、2019年度は同じ条件で6人留年しています。
とはいっても、このnoteを読んでくれているC科の1,2,3年生はきっと同じ過ちは繰り返さないでしょう。
それでもまだ不安…、このnote読んで自分の成績表見直したけどよくわからない…、という人は工学部工業化学科の教授に確認しに行ってください。
留年についてだけではないですが、『先輩が〇〇って言ってました。』はあまり信用してはいけません(信用度50%位)。さらに工学部事務課も信用できる職員と、テキトーなことを言う職員がいるので確認するなら複数の職員にする必要があります(信用度80%位)。
つまり、このnoteを読んだC科の学生が
・般教の単位参入に制限があるって知ってたよ! → そのままで大丈夫、あとは必修科目をちゃんと修得しましょう。
・これ見て初めて知った… → まずは成績表の確認をして、成績表の理一、理二、経営の部分の合計がが8単位を超えていたら要注意。不安な場合は工業化学科の教授に確認しましょう。
と行動してくれれば、私の留年も、私が書いたこのnoteも少しは報われるわけです。
また、どちらにせよ『学習簿』と『履修の手引き』はちゃんと読んでおいて損はないです。特に『履修の手引き』は毎年変る&2,3年生は説明なしに渡されるだけなので、特に新2,3年生はコロナで学校の無い間に一回目を通しておきましょう。(外部試験(TOEICや外国語検定)での英語や第二外国語の単位認定の要件を満たせず留年する人もいます。)
長くなりましたが、大切なのは
・『履修の手引き』と『学習簿』を読み込む
・classの成績表示だけで判断しない
・不安になったら工業化学科の教授に確認する
です。③では私の留年体験を語るだけなので、必要な情報だけほしい人はここでnoteを閉じてください。
③般教留年体験談
ここからは、私の般教留年が決定した日のことを振り返っていきます。
東京理科大学工学部工業化学科は3年生から4年生に進級する際に、
進級できているか → 合格している人がどこの研究室に配属されるか
という流れで発表されます。
2019年度の進級発表日は2020年2月26日でした。
実はその前日に、
このメールを受けとった生徒は、明日(2月26日)12時半に会議室に集まってください。
という主旨のメールが私のもとに。この時は「何だろう、面接(入りたい研究室への推薦入試のような制度)で不備があったのかな?」ぐらいにしか考えていませんでした。
2月26日当日、大学に行くと友人に「〇〇(私の学籍番号)のところに星マークついてたよ。」といわれます。(通常、合格している人は「合」と書かれ、留年する人は何も書かれていません。)
「星★is何?」こんなことを考えながら、5号館の掲示板を見に行くと、
確かに私の学背番号の所に★ついてる…(個人情報のため上の写真はぼかしています)。しかも下の方に「★印が書かれてる者は、本日12時30分に5号館地下一階会議室3に集合すること」って書いてある…。
そうこうしているうちに、他に★のついている人たちが集まってきます。
「面接でなんかあったのか?」
「class見直したら単位は取れてたよ…」
「何で呼び出されたんだ…?」
ざわざわ…というこの状況。みんな留年というワードにはあえて触れないようにしている感じでした(考えてすらいなかったのか)。
12時30分に会議室の前で待ってると、教授が来て会議室の中に呼ばれました。
(ここからは私自身がショックすぎて、事実を誇張させている記述があるかもしれません。くれぐれも「〇〇教授が「△△△」って言ったってこのnoteに書いてありました。」などの発言は控えてください。)
この後も30分ぐらい教授と話し合いましたが、「会議で決まったし、僕(教授)個人で変えられることではない」と言われるとどうしようもなく…。とりあえず、★の学生で『再度、教室会議を開いてもらえないか他の教授にも打診する』という策を練りました。
しかし、他の教授に打診しに行っても、
教授②:「(悲しそうな顔&消え入りそうな声で)同情はします…。」
(いや、同情するなら留年する1年間の学費払ってくれや…)
教授③:「僕、昨日から寝てないんだけど(怒)。なんで君たちはこんなことに熱心になれるのか僕にはわからない(呆れ)。あと教室会議は開けないから。」
(そんなこと知らんし、こっちも留年かかってるからなんですが…)
と、こんな感じにあしらわれ結局は留年撤回はできそうにないことがわかり意気消沈。留年といわれた時点で何となく予想はついてましたが、通常の留年の対応と違ったのでちょっと希望を持ってしまった心もズタボロです。
この後は、神楽坂の喫煙スペースの隣のベンチで小一時間は呆然としていたと思います(気温10℃ぐらい)。
回想日記はこれぐらいにして。この留年のおかげもあり、2019年度の工学部工業化学科の3年から4年の留年率は
29人(留年者数)÷ 147人(2019年度の3年生の人数)= 0.197
19.7%でした★
ちなみに、この★の学生の中には内定が出ていた人もいるので理科大はほんとに恐ろしい大学ですね。ここで鍛えられれば、きっと将来安心してブラック企業でも勤め上げられます★。
今回のnoteの内容はこれで終わりです。需要(とやる気)があれば、新入生や新三年生向けにもnoteも書きます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?