「意識」で変わる見え方 〜島原に「耳マーク」の普及を〜

第25回

2011(平成23)年10/23 島原新聞掲載

例えばの話、好きな人ができたとします。その人がサトウさんだとすると、サトウという文字が妙に目に入ったり、サトウという言葉に敏感になったりするようになりませんか?

今まで、そんな気にしてなかったのに意識し始めると、見よう、聞こうと思わなくても、勝手に目や耳に入ってくることがあるものです。人は意識するかしないかによって、世の中の見え方が変わってくることがあります。

皆さんは今まで全然気にしていなかったことが、ある出来事をきっかけに意識して見るようになった経験はありませんか。

さて、皆さんはこのマーク(図①)とどこかで出会っているかもしれません。意識してみてなければ見過ごしているかもしれません。今日、このマークを見て、私の新聞記事を読んでくださった方には、これから自然と見えてくるようになると思います。なぜなら、皆さんには、これからこのマークの意味を知っていただくことになるからです。

このマークは「耳マーク」といいます。聞こえが不自由なことを表すマークです。

耳マークは2種類あって、図②は、耳の不自由な方が筆談を希望するときに示すカード。図③は窓口において、筆談ができる旨を表すものです。

図③の窓口に置くタイプを、たくさんの所に設置していただきたいと考えています。

耳の聞こえない人が、様々な説明を受ける場所にこの「耳マーク」があると大変助かります。筆談をすることによって、意思の疎通を正確に図ることができ、理解が深くなるからです。

公的機関、病院、銀行の窓口はもちろんですが、私の経験上、ケータイショップや保険の代理店など専門用語が多く、たくさんの説明が必要な場所にも「耳マーク」を設置してほしいと願っています。筆談は難しいことではないので、ぜひご協力をお願いします。

現在「耳マーク」がなくても美容室では、筆談をしてくれるところが多いようです。

おそらく、補聴器を外してるから聞こえないという状況を推し量ってのことだと思いますが、笑顔で自然に対応してくださるので、とてもリラックスしてコミュニケーションが取れます。

どんなところでも、よりよいコミュニケーションをとるために「耳マーク」を知っていただくことが大切だと考えています。ここまで読んでいただいた方には「耳マーク」を知っていただけたかと思います。

意識してみると、世の中を見る目が変わってきます。これから町中のどんな場所に「耳マーク」があるか探してみてください。案外近くにあるかもしれません。

私はこれから島原のあちこちに「耳マーク」を普及させていきたいと思ってます。皆様のご協力をどうぞよろしくお願い致します。

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