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気持ちよく、人を動かすアレコレ

東谷:一緒にモーニングしてくれていつもありがとうございます。

なんぼー:急になんですか?(笑)

東谷:いや、昨日行った居酒屋に「いつもキレイに使ってくださってありがとうございます」って書いてあってさ、いいなとおもって。

なんぼー:ああ、そうやって先に感謝されると、汚く使いづらくなるってやつですね。っていうと、僕がモーニングを断りにくくなるじゃないですか!(笑)僕も東谷さんとモーニングしたいので、先約が無い限り、断らないですけど。

東谷:ありがとう、ありがとう。でもこれ、やられて結構嫌なことじゃないと、押し付けがましくなると言ってわかった(笑)パワハラっぽいね、ごめんごめん。モーニングはこれまで通り、自由に断って、暇なときに付き合ってくれたらいいから。

なんぼー:わかってます。でも、トイレってそう考えると、結構「人を動かす」工夫が凝らされている場所ですね。この間、ローソンの一部店舗でトイレにアートを貼ったら、キレイに使われるようになったらしいですよ。

なんぼー:きれいになるだけじゃなくて、トイレの感想を伝える人もいて、コミュニケーションも生まれてるって。

東谷:それはすごいね。でも、気持ちはわかる。「キレイにしろ!」って言われるよりも、美しい空間になっているほうが、汚しにくくなる。

なんぼー:人って指図されるの嫌いですからね。自分で選んでやってもらったほうがいい。

東谷:それで言うと、この間なんぼーくんが紹介してた木更津のお店にも同じことを感じたな。

なんぼー:「KISARAZU CONCEPT STORE」ですね。僕も言おうかと思ってました。

東谷:確かアウトレットのお店だっけ?ここは、楽しく買わせる仕組みがいっぱいあったよね。

なんぼー:記事読んでみますね。

”「規格外品やデッドストック品の服に光を当てる」というコンセプトに賛同したアパレルブランドの服やファッション小物が並ぶ。(中略)余剰在庫は全て新品で、価格は定価の4分の1程度というお買い得さだ。”
”「商品に大量な余剰在庫が生まれるというファッション業界の問題に目を向け、課題解決のアプローチとして木更津コンセプトストアの企画を立ち上げました。大量消費、 大量生産のサイクルを新しく変えていくための一つの機会づくりになればと思っております」同企画を担当する三井不動産の新保斉大さんは、施設を作った理由をこう説明した。”

引用:Business Insider『余剰在庫・新品が75%オフ。ファッションの「テーマパーク」が木更津アウトレット隣にオープン』

なんぼー:おっしゃるとおり、アウトレットのお店ですね。

東谷:コンセプトがしっかりしてるんだね。すごく今っぽい。

なんぼー:コンセプトだけじゃなくて、それを消費者が楽しめる仕組みを作っているのがすごいですよね。

東谷:サステナブルも、必要な考えだと思いつつ、「やれ」と言われてもテンションあがらないもんねえ。

なんぼー:サステナブルな消費行動をするべきだというのは同意しますし、世の中の風潮も高まっているのは間違いないですけど、「良いこと」だから買う、とはならない。「よいこと」はあくまでモチベーションのとっかかりの一つにはなるんですけど、購買理由にはならないんですよね。

東谷:欲しい物が、サステナブルな活動をしていたらより嬉しい、って感じだよね。

なんぼー:おそらく、ハードルが高いことでも、サステナブルなことを理由に飛び越えてもらえる、ってことはあるとは思うんですけど。

東谷:そうね。ちょっと高くても買ってみようかな、と思ったり。

なんぼー:判断要因にはなるけど、決定要因にはならないというか。

東谷:そうだね。そうだ、こういう話、他の対話でもしてたね。

なんぼー:手段を目的と混ぜて考えちゃだめってことですね。

東谷:これも、購入理由にならないものを推している事例だもんな。

なんぼー:だからこそ、このお店みたいに、お客さんに楽しんでもらう体験をつくらないとですよね。ここは、お店の名前もサステナブル推しじゃないですね。

東谷:あくまでお客さんが来る理由として推してないのが好感持てるね。素晴らしい活動だけど、それを売り物にしてないっていうか。

なんぼー:ここのアピールポイントは「宝探し的楽しさ」ですからね。テーマも「服のテーマパーク」。サステナブルだからいいよ、って話ではなくて、サステナブルな商品が「宝」として価値があるよ、と表現しているのは素敵ですよね。

東谷:と言いつつ、場所もアウトレットの隣なのもあざといね。

なんぼー:確かに。いつそのお店のことを見かけてもらうか、思い出してもらうかって大事ですから。

東谷:思い出してもらうことも大切だけど、良いタイミングで思い出してもらうことが大事なんだよなあ。難しいけどね。

なんぼー:この間、LURRA°でお土産としてお箸もらったときに思ったんですよね。

東谷:高級店でお箸もらえるところ、あるよね。

なんぼー:良い体験とお箸を持って帰ってもらってるんですよね。お箸ってギリギリ使うし、何個あっても困らないし、いいおみやげだと思ってて。家に置いておくと、生活の中で思い出すじゃないですか。

東谷:料理の写真をSNSにあげるときにも映りそうだしね。

なんぼー:それもありますね!それで新しい人にも来てもらえるし、一度来てもらって、箸を持って帰った人は、ご飯を食べるタイミング——「お腹すいた」「ご飯食べる時間幸せだな」ってときに思い出す。

東谷:最高のタイミングじゃん!

なんぼー:ですよね。良いタイミングで思い出してもらう仕組みだなって思います。

東谷:じゃあどうしようかな、俺も今度お店で出てきたおしぼりに名前書いて、なんぼーくんに渡そうかな……。

なんぼー:なんでですか(笑)

東谷:そうしたら、またモーニング行きたくなるかなって。

なんぼー:だからそんなことしなくても行きますって!また来月も、行きましょう!


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