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笛の楽しみ方 七曜工房

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七曜工房は滋賀大津湖西にある笛工房です。 音の出し易さ、音程の正確さ、操作性を踏まえて, 気軽に楽しめる笛を目指し、本漆で仕上げた竹製や木製の本格的なオリジナル横笛や尺八を 製作… もっと読む
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#竹笛

1 七曜工房の笛~その3(素材)

当工房では、加工し易く、耐久性と強度のある竹と木を使います。 竹は、女竹と真竹。木は広葉樹も針葉樹も使います。サクラ系、ブナ、カエデ系、ヒノキ等です。サクラ材は、建築では敷居に使われたりして硬材の仲間に入れられますが、笛では軽軟な方です。ヒノキは軽軟で割裂性もあって、笛としての加工はかえって難しいのですが、和の雰囲気を出したい時に 使ったりします。素材の違いにより音色に差が出るように思われますが、バイオリンが本体の木の振動が音色に直接影響するのとはちがい、笛は 管の中の空気柱

2 6孔笛を吹く

当工房で製作する笛はほとんどが6孔笛です。 笛の表側に6個の指孔があいています。7音音階笛としては必要最小限の指孔数です。2オクターブ目は1オクターブ目と同じ運指でオーバーブロー(吹き越し、強めに吹く)すると出ます。とても運指が簡単で早く上手に吹ける笛です。 ヨーロッパでは木管楽器の基本は右手中央の指3本と左手中央の指3本が押え指とされていて、指孔数は6孔が基本となっています。6孔笛には、16世紀のルネサンスフルートやファイフ、17世紀のフラジョレット、現代では、ティンホイッ