炭酸

ぽつりぽつりぱちん

気泡が上がって弾ける炭酸水を眺めていた
生まれて弾けて死んでまた生まれる
綺麗だなと輝く昼間の炭酸

日の光を透かして見たら世界が心に響いた

私の儚い人生も数えれば少しで終わるし
なんだかなとつくため息も泡になって消えるし
飲んだ先から弾けて舌で転がって
喉元やけつくね 骨が溶けるぞ

ヒントを出してあげてもいいけど
答えなんかないからね
厳しい顔して旅に出た 放浪癖の治らない私

鞄の横に炭酸水 飲んだ先から泡になって消えていく
私の足先も手先も髪の毛もソーダになって消えていく

またねと言った声すらもう白く透明で
夜に溶けて

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海月へ次のお題!「山」

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