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スーパーに目利き力を

毎日お買い物をする場所といったら、スーパーやコンビニですよね。毎日のルーティーンだから、文字通り儀式的になりがちな場所です。必要な食材や買おうと決めていたものを手早く選んだり、予定外のものを買うとしても「お買い得だから」とか「新作のお菓子や飲み物を試してみよう」とか、せいぜいその程度。季節のお洋服を探しに行ったり、誰かへの贈り物を選ぶときのようなワクワクは、そこにはありません。それって、買う方も売る方も、損してる。もったいないなぁと思ったのです。

実家の近所にできたスーパーに行った時のこと。バラエティ豊かな品揃えに、心底ワクワクしました。それは、成城石井やカルディで棚を眺めるときのワクワクに似ています。生鮮の陳列も見ていて楽しい鮮やかなものだし、単純に美味しそうです。初めて見る海外のお野菜がちょうどいい場所にレイアウトされていて、なにこれ!と足を止めちゃうんです。価格設定もとても親切。おいしそう!はじめて見るけど食べてみたい!安い!!気付けば、驚くほど長い時間をすごしていました。毎日のお買い物にきているであろう奥様たちや年配のご夫婦、仕事帰りのOLさんも、心なしか表情が明るくゆったりとした雰囲気。そのスーパーは埼玉を中心に展開しているヤオコー。いつも利用している大手チェーンのスーパーとは、雲泥の差でした。

仕事帰りに寄るにしても、休日にわざわざ行くにしても、スーパーへお買い物に行くときの気分は、あ〜楽しみだなぁ!というポジティブなものではありません。ヤオコーに行って、その概念がくるりと覆されました。伊勢丹や三越に行くと、なにも目当てのものがないときでも見て回るだけでウキウキしたりしますよね。その、従来は百貨店に重要とされてきた目利き力が、生鮮スーパーにもっと広がって行ったら、すごくすごく楽しそう。毎日の買い物で儀式的に行く場所が、なにがあるか楽しみで行く場所になれば、憂鬱な家事が、面倒だけど楽しい家事くらいに変わって、日々に少し潤いが増すのにな。ここ最近、野菜の値札を見てウンザリしてばかりだったから、余計にそう思うのかもしれないけれど。

また明日。

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