ひとりで舞台に立つことは、それだけで美しい

気高い人間は美しい。「勝手に言ってろ、私は私よ」そう言って我が道を行く人間が好きだし、私もそうありたい。舞台の真ん中で立ち続けようとする心意気。そういう勇気のある人間は、いつだって世界の主役だ。

昔から、多勢に無勢の光景を見るのが嫌だった。力のない、関係のない人間ほど、威丈高に腹をたてる。醜いなあ、と思う。叩かれる人間が何をしたかどうかより、袋叩きの構造がどうしても生理的に受け付けない。そういう光景に虫酸が走るのは、なぜだか外野ほど声が大きく、調子にのりやすく、正義漢ぶるからだ。見ていると、胃の底から冷え冷えとしてしまう。

どうか、多勢に無勢の状況に苦しむ人間は、「勝手に言ってろ。私は私よ」とツンとして、声が大きいだけの脇役には歯牙にもかけず、美しくい続けてほしい。ひとりで舞台に立っていることを誇りに思ってほしい。思うこと多々あり、エゴまみれのことしか書けない今。

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