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凸凹でちぐはぐなふたり 〜情熱が覚悟に変わる10年〜

「最初は僕の情熱で繋いでいた感じだったけど、途中からひと(私)の覚悟に変わったよね」

夫がふと呟いた言葉が、なんかのキャッチコピーみたいで何それかっこいい!と思ったのでそれっぽくタイトルに添えてみたの巻。

✳︎

某日、仕事が休みだった夫は学生時代の友人と久しぶりに音楽スタジオに入って曲作りをしたらしい。

その日私は仕事で、仕事のあとは月に一度の息子の病院デーだったため子どもたちと病院へ。
帰ってきてお風呂や夕飯を済ませて子どもたちを寝かしつけて華の金曜日のひとり時間(文章書くぞー)…と思っていたらいつの間にか私も寝てしまっていて、目覚めたら夜中の2時だった。

夫は23時頃に帰ってきてからずっと自室で曲作りをしていたらしい。
スタジオでは夫がコード進行を、友人Aが作詞を、友人Bがメロディを担当して、そうやって出来上がった曲を夫がパソコンで打ち込みしてある程度の形に仕上げていた。
帰宅してからわずか3時間でそこまで作り上げる夫を、素直にすごいと思う。
ちなみに夫、職バンド(職場の人たちと組んでいるバンド。月1ペースでスタジオに入ってセッションしてる)でも作詞作曲のほとんどを担っている。素直にすごいと思う。

かつては私も夫と音楽活動をしていた。
でも、私がいろいろなプレッシャーに耐えられなくて離脱してしまった。

「君とももうちょっと何か一緒にできたらいいのに」
ふと、夫が呟いた。

そうだよねぇ。職バンドや友人とは月1ペースでしか合わせられないけど、毎日一緒に暮らしてて(お互い仕事してるとはいえ)話そうと思えばすぐ話せる距離にいて、(特に人と気軽に接触しがたい今の状況で)何かを一緒にするには最高の相手なはずだよね。

でも、私たちは性格も趣味嗜好も考え方もバラバラ。何かを一緒にしようとするとき、とことん方向性が合わない。
似た者同士だったらどんなに楽だったろうと思ったことは、何度もある。

好みが全く合わないわけじゃない。同じものにはまることだってあるにはある。
夫と結婚してから、私はそれまであまり知らずに生きてきた有名なアニメや漫画、名作と呼ばれる映画などにいくつも触れた。その中には、とても感動するものもあった。

それに、こんなに心を開いて接することができる人はそうそういない。
私はリアルだと心を開くのに時間がかかるタイプだから、相手が少々強引なくらいでないと心を開く前に関係を途絶えさせてしまう(強引なのが良い事なのかどうかはさておき)

夫の前でなら、変なこと言ってすべるのも怖くない。安心してふざけられる。
何度断られても諦めなかった夫だからこそ、そんな私の一面を引き出せたんじゃないかな。

夫に隠すことは特にないけれど、夫婦といえどプライベートな空間も必要だと思うから、お互いのひとり時間も尊重したい。
何かを一緒にするのもいいけど、同じ空間にいてそれぞれが自分の好きなことに没頭できる関係性も心地良いものです。

明日は私たち夫婦の10回目の結婚記念日。
私も夫も仕事なので、特にお祝いらしいことをする予定はない。
夫は土日祝日の方が忙しい職種で、私は逆に土日祝日と大型連休だけがお休みの職場だから、そもそもお休みが合わないのだけど。
それでも夫はいつも、結婚記念日や家族の誕生日には休みをとってくれていた。でも、今年は10年目にして初めて記念日にどうしても休みがとれなかったらしい。
正直、私はあんまり気にしていなかったりする。
「普通そういうのって女の人の方がこだわるもんなんじゃないの?」
と夫が言う。こういうところも、私たちはちぐはぐだよね。

明日のために、今日はケーキを焼いた。
これだけは、私が毎年欠かさないこと。
今年は夫が好きなチーズケーキ。ベイクドレアチーズケーキ。ベイクドなのかレアなのか。
いま、冷蔵庫で明日に備えて冷やされている。
仕事から帰ったら仕上げのデコレーションをして、夫の帰宅後に一緒に食べようと思う。

そしたら、このnoteのトップ画像も差し替えるつもり(今のはちょっと前に作ったベイクドチーズケーキの写真)

※11月2日 ケーキの写真を差し替えました。

10年。
「いろいろあった」では済まされない、いろんなことがあった。
それでも10年、凸凹でちぐはぐな私たちが夫婦として歩んでこられたのは素直にすごいと思う。
決して、どちらか一方の努力や気持ちでは成り立たなかった。

好きとか恋とかよく分からない私に対して、夫は私に対する「好き」の気持ちが大きくて(たまに暴走するけど)最初はそんな夫の「愛情」が私たち夫婦を繋ぎ止めていた。
でも、途中(結婚3年目あたり)からは私の「覚悟」がその繋ぎ目をより強くした。

…そんなふうに夫の言葉を私はとらえたのだけど、どうなんだろうな。

結婚を決めた時点で、それなりの覚悟はしているつもり。
でも、より一層覚悟を強くしたのが「あのとき」だったということかもしれない。

これが「良い関係」なのかどうかは分からないけれど、きっと世の中にはいろんな夫婦の形があるんだろうな。

不束者ですが、10年目もよろしくお願いいたします。そんな気持ちです。

✳︎

ここ最近、毎週連続で日曜日にnoteを更新していて。今日で10週目になる。
これは私にとってはなかなかのハイペース。自分でもびっくりしている。
最初からそのつもりだったわけじゃないけど、投稿するたびにnoteさんが「すごい!◯週連続での投稿です!」って教えてくれるものだから、途中から「10週目になったら何か起こるかな?」というちょっとした興味本位も加わった。
ちなみに「日曜日に投稿する」という決まりはなくて、たまたまそうなっているだけ。
本当は金曜日の夜とか土曜日には投稿してしまいたいのに出来なくて、結局いつも日曜日の夜になってしまう。

書きたい文章、書きかけの文章はいくつもあって、その中でも特に本命の文章を、本当は9週目(先週)に投稿するつもりでいた。
でも、公開するのにとても勇気がいる内容だから怖気付いてしまって…
このままじゃ今週は投稿できないなぁと焦って、急遽別の文章に差し替えたのが前回のnote。

そして、今週こそはと思っていたけれどやっぱり書き上げられなくて、この文章を書くことにしたのでした。
ちょうど10週目と10周年で「10同士じゃーん」という安易なひらめきが功を成した(?)
私の中でこういう内容は実家(アメブロ)向けなので、こっちで書くのは実はちょっと恥ずかしいのですが。

とりあえず10週目で一区切りついたので、今後は特に気負わずに書けたらまた投稿しようと思う。
でも、できれば本命の文章がこのままお蔵入りしないように書ききる(公開する)勇気が出せたら御の字です。

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