無題

時は2024年の夏。僕は高校3年生で大学受験を控えていた。
夏休みに入って1ヶ月。楽しいことがありながらもどこか陰鬱とした気持ちが僕の心を覆うようになった。その正体を掴みかねていたが、最近ようやく分かってきた気がするのでここに書き留める。

僕と将棋

小学1年生のときに父親が書店に連れて行ってくれたことがある。父も将棋を指すため本を買いに行くときがあったのだが、そのときに本を読んだのがきっかけで僕も将棋を指すようになった。
小学生の頃から色々大会に参加させてもらえたし、本も買ってもらった。大会で見慣れた人の名前は次第に覚えるようになった。

中学では将棋部はなく(小学校ではあったが、入らなかった)、ひたすら個人で研究を積んでいった。僕自身の棋力、そしてこの時期に藤井聡太が登場して将棋界に大きな注目が集まっていたのも合わせて、僕自身の強さは有名ではあった(学年一ではないので「気がする」とだけ付け加えておく。)たまに学校でチームを組んで大会にも出たのだが全国へ出場することはなかった。

高校に入ってようやく「将棋部」に入った。県大会にも出るような人がたくさんいたのだが、入った当時はあまりモチベーションがなかった。音ゲーに時間を割いてしまったこと。部活が週一でしかなかったのが主な理由ではある。でもそれ以上の理由が確かにあった。

将棋界は変わってしまった。


将棋AIが出現して対局画面には常にAIによる形勢判断が表示され、AI研究による新戦法、新手が続々とプロの対局で出現する。そんな状況を前に「人間である僕がどうして将棋を指す理由なんてあろうか」と自嘲気味に考えていた。認めたくはなかったが。

そんな僕だが、全国大会へ2度行った。
1度目は参加者ではなかった。藤井聡太など界隈のスターを生で見ることができた。ただ、そのときは意外と何の感慨も湧かなかった。「まあ、同じ人間だから」みたいな気持ち。
2度目は最後の大会だった。
県大会、決勝で辛勝して全国へ行けることになったのだ。当然、大会までに本を読んで勉強をしたし、練習もやった。それでも全国の壁は厚かった
。そして思った。

やっぱり自分は将棋が好きだったんだな、と

高校に入って「モチベーションがなくなった」ような気がしていたが、それは違った。結局それはただの言い訳だった。

大会を終えて、全国行けて良かったな、と思う自分と将棋は一旦終わりにしなければいけないのか、と思う自分がいた。

そして僕は燃え尽きた。目標がなくなってしまったからだ。
今の鬱の原因は多分ここにあるのだろう、そう推察している。

僕と趣味


高校入学後、音ゲーを始めた。一年生の頃はひたすら楽しんでいたように感じる。しかし壁は訪れる。どの音ゲーもスコアが伸びなくなってしまうのだ。
昔の僕であれば粘着してでもプレイしていただろう。しかし、受験が控えている以上プレイ時間を少なくするよりなかった。かれこれ2ヶ月は停滞してしまった。癖が抜けない、視認できない、速度が追いつかない。
別の音ゲーで地力を積もうとも既に7種はプレイしていて、これ以上やる時間なんてない。

麻雀も趣味であった。
じゃんたまをプレイしていた。三麻は雀傑まで到達していたはずだ。しかし辞めてしまった。
勝っては負け、勝っては負け…停滞している事実に耐えられなかった。(あとガチャでキャラが全然出ない)

中学の頃からVtuberもよく見ていた。しかしこれも最近は飽きてしまった。元々は麻雀配信から見始めた。プロの配信もよく見ていた。麻雀を辞めた後にアイドル系へと視聴範囲がシフトしていった。
そこから1年間くらいは視聴していた。しかし、それでも飽きが来るものである。元々僕は配信しか見ていなかったため、変化を感じられなかったからだと思う。

…と振り返って僕は色々なことに飽きてしまったのだな、と思った。今まで生のモチベーションとなっていた趣味を手放してしまった。このことが原因でもあると思う。

ではこの気持ちはいつ晴れるのか。





それはまたいつか追記しておこうと思う。


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