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製菓衛生師試験まとめ 製パン実習②パンの製造工程

この度、一部を除いて非公開にさせていただきました。
もしご興味のあるかたはお声をおかけいただけますと、
少しずつ公開していきたいと思います。

本日はパンの製造行程です。
時々パンを焼きますが、作業がどこいるのか迷子になる事が多いのであまり作る気にならないです。手順迷子です(笑)


パンの製造工程

○篩がけ○
○ミキシング○
○発酵○
○分割・まるめ○
○ベンチタイム○
○ホイロ○
○焼成○


篩がけ

小麦粉中に空気(酸素)を抱き込み、酵母の働きが活発になる。
生地のつながりがよくなり、窯伸びのよい製品(焼成時に膨化)ができる
金属などの異物の除去


ミキシング

材料を均一に分散させて混合する
小麦粉のでん粉やたんぱく質を水和させ、他の材料を吸着させる
生地に空気を混入し、酸化をすすめる
グルテンの網目構造をつくり、生地の適度な弾性と伸展性をつくる

ミキシングの6段階
①つかみどり段階 材料が雑然と混じった状態
②水きれ段階   生地に弾力が出て、くっつかなくなる
③結合段階    生地が滑らかで弾力があり、しっかりしたものになる
④最終結合段階  結合力が頂点、生地が絹のように光沢を帯びる
⑤麩切れ段階   生地は弾力を失い、結合力がなくなる
⑥破壊段階    生地が粘着状になり、流動性を帯びる  


発酵

生地が伸展しやすい状態にし、生地膜を薄くして、生地の酸化を促進(ガス保持力↑)
パンの生地を膨れされているのは酵母による炭酸ガスと、ガスを逃さないように
包み込むグルテンの作用による。(グルテンの質によってパンの膨張は左右される。)
アルコール・エステル(芳香物質)が生成され、生地の伸展性が増大
生地中に発酵生成物を蓄積し、パンに良い風味と芳香を与える
・インベルダーゼ(ショ糖)チマーゼ(乳糖・果糖・ぶどう糖)→ブドウ糖、果糖
・アミラーゼ(でん粉)、マルターゼ(麦芽糖)  →炭酸ガス、アルコール
・ラクターゼ(乳糖) →カラメライズ反応
・プロテアーゼ(たんぱく質) →メイラード反応
酵素は温度の影響を受ける

※フィンガーテスト:押した部分が縮みながらも残っている状態

分割・まるめ

引き締まった生地を休ませて緩和させ、ベンチタイム(次の工程)でよく伸びるように調節する

※パンチ:生地の加工硬化を促す。(生地膨張率は2.8~3.2倍)
生地温度を均一化する
生地中に充満した炭酸ガスを抜き、新しい酸素を供給してイーストを刺激し活性化する

ベンチタイム

中間発酵。イースト発酵も起きている。
分割・まるめで痛められ加工硬化をおこした生地を緩和し、休ませる時間。
生地は伸展性を回復し、ガスを含み膨張する。
生地が回復しないうちに成型すると成型に無理が生じて、製品の表皮や内層に欠陥を伴う恐れがある

形成 …平らにして平均的にガスを抜く →スダチがよくなる
    丸めの目的は、生地の表面を滑らかにしグルテン構造を整える。
切断面を内面に押し込んで表面に薄い膜を作り粘着性をなくす。

ホイロ

最終発酵ともいわれる。イーストや酵素を活性化させ、生地温を4~5℃あげる。
生地の熟成の最終段階で、イーストの発酵によるガス発生が緩やかに生地を膨張
させるとともに、アルコール、有機酸、エステル等の芳香物質が生成され、
生地の伸縮性の増加が起こる。
成型でひきしまった生地構造を緩め、ボリュームを出す。
生地の容積が大きくなり、質の良いパンになる
発酵によるアルコール、有機酸、エステル、芳香物質の生成 →風味の向上
次の焼成行程における釜のびを助ける働きがある。(火通りを良くして、商品価値を上げる)
ガス抜きした生地に再びガスを含ませ、製品容積の70~80%まで膨張させる
                   ※残り30%は焼成時に膨張する

焼成

第1相:25~30%
ガスの発生に伴い、急激な膨張(釜のび)
60℃でイーストは失活。
110℃ででん粉のα化とグルテンの凝固が進み、パンの骨格ができる。

第2相:35~40%
160℃でクラスト(外皮)が形成。(焼き色とパンの風味ができる)

第3相:25~30% 
余剰水分を飛ばし、中心部まで熱を通す。
  ※焼減率(焼成ロス);焼成に伴い消失する水分=(A-B)/A ×100
                  一般的には8~15%程度

オーブンから出すときにショックを与えると、パンの腰折れを防ぐことができる(ケーブイン)
(焼きたての)パンは冷凍して保管が老化しにくく、風味が保たれる

焼成時間 …食パン    210℃、30分
      アンパン   220℃、15分
      クロワッサン 210℃、15分
      フランスパン 220℃、30分(長い)


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