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#リチャードブローティガン

『東京モンタナ急行』は永遠に

図書館よ、ありがとう! 古本屋さんに行く度に探していたけれど見つからなかった、リチャード・ブローティガンの『東京モンタナ急行』。 そうだ、見つからない本があるときは図書館に行けばよいのだったと思い出し、予約しました。他館の書庫にあったのを取り寄せてもらいました。 そうそう、図書館ってこういうときのためにあったんだ。本屋さんに並んでいない本も、絶版の本も、インターネットの古本屋さんでは価格が高騰している本も、図書館は保存してくれていて、誰でも借りることができる。本は書庫で静

ブローティガンの見た東京

ブローティガンは日本に来たことがあったと聞いた。彼が見た東京はどんな街だったのだろう。どうやら『東京モンタナ急行(The Tokyo-Montana Express)』という彼の著書に東京のことが書かれているらしいのだが、Amazonで見てみると八千円もしてちょっと躊躇してしまう。Kindle版は無料なのだが、電子書籍は好きじゃない。フランス語版ならパリで簡単に手に入ったのだが、でも英語の本をわざわざフランス語で読むくらいなら原書で読みたいと思って買わなかった。そして原書がま

村上春樹とブローティガンと原書の楽しみ

リチャード・ブローティガンと言えば『アメリカの鱒釣り』。昔々、恐らく「村上春樹が影響を受けた〜」という文脈で紹介されていて知ったのだと思う。 詳しい内容は覚えていないのだけど、とにかくよく分からなくてお手上げだった、小説というよりも詩のような作品だった、という記憶がある。 以来ブローティガンの作品を手に取ることなかった。 ところが先日Y2Kさんのnoteで、村上春樹の『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』はブローティガンの『西瓜糖の日々』に影響を受けているかもしれな