他人の気持ちはわからぬもの 『行人』
夏目漱石というと、学校で習った『こころ』しか読んだことがなかったのですが、少し前に『草枕』を読んで、そのあまりの美しさに仰天しました。
今まで知っていた日本語表現の概念を根底から覆されるような、日本語ってこんなにも美しくなれるのか、という新しい地平線を見たかのような衝撃です。
見たことない表現や読んだことのない漢字の組み合わせがたくさん出てくるのですが、しかし漢字とは便利はもので、読み方がわからなくとも意味を感じ取ることができます。
漢字の持つ絵としての機能のおかげで色彩