小池祐子さんのラジオ番組を聴きました(7)

三留「隊長、今夜は『小池祐子のらくがきラジオ!』の放送があります」
隊長「うむ、新曲「THINGS」の公開記念スペシャルとあって楽しみだな」
敵兵「そろそろ市川うららFM(83.0MHz)を聴こう」
隊長「そうだな、では(パアンッ!)な、何だ!?」
三留「あぁ、スマホが!」
敵少佐「貴様ら……この前はうちの中隊をよくもやってくれたな」
隊長「何だと、今度は大隊か?!」
敵兵「3対500ってところだな。しかも……」
三留「うぅ……ラジオ……」
隊長「一人脱落か」
敵少佐「ふっふっふ、『らくがきラジオ!』を聴くことができなければまともに戦うこともできまい。かかれ!」
敵兵「来るぞ!」
隊長「おい、スマホないか?」
敵兵「いまさら尋ねてどうする!」

小池さん『小池祐子の「らくがきラジオ」!』

敵兵「!」
敵少佐「何だと?!」
三留「隊長、これは!」
隊長「うむ、我々を救わんとする天の声に違いない!」
敵兵「……やるか(ジャキッ!)
隊長「うむ」
三留「行きましょう(ガシャッ!)

敵兵「銃声交じりの『THINGS』も、またいいものだ」
三留「余裕ぶってる場合ですか(ズゥーン!)うわーっ!!」
隊長「うむ、ライブやYouTubeで聴くのとはまた違った味わいがある。さるリスナーの「ナイフラはスルメソング」という旨のおたよりが聞こえたが、けだし至言だな」
敵兵「ああ、まったくだ」
三留「隊長、後ろ!!」
敵歩兵「死なばもろともだー!」
隊長「うおっ!?」
??「危ない!」
(ズブッ!)
??「う、うぐ……」
敵歩兵「ちっ、邪魔が入ったか」
隊長「おのれ、チェストぉぉ!!」(ズシャッ!)
敵歩兵「ぐぁ……」(ドサッ)

敵兵「……片付いたか」
隊長「うむ、今回は本当に危なかった」
三留「ですが、ラジオといい隊長の身代わりといい、一体誰が……?」
??「うぅ……ぅぅ……」
隊長「おっ、こいつか。まだ息はある」
敵兵「見覚えのある顔だな」
三留「? ……あっ!!」
??「お、覚えていてくれたか……」
三留「中隊長!?」
敵大尉「ぅぅ……隊を失い、自決もできず、やむなく貴殿らのあとをつけていたのだが……窮地に陥っているのを見過ごすわけにはゆかなくてな……」
敵兵「負けた相手に手を貸すとは、ずいぶんと度量があるな」
敵大尉「たしかに……だがあの戦闘で、自分は貴殿らに無類の強さを見た思いがしたのだ……」
隊長(……買いかぶりすぎではないかな?)
敵大尉「貴殿らのその強さがあれば、こんな紛争もすぐに終結させられよう……このスマホを持っていくがいい……」
敵兵「さっきのラジオは、これだったか」
敵大尉「せ、泉下で待っておる……ぞ……」
三留「!? しっかりしてください!」
敵大尉「……」
敵兵「……立派だったな」
隊長「うむ、陣営は違えどまさしく軍人の鑑であった。中隊長殿に、敬礼」
敵兵「……」
三留「……」