らしくない

前にペンネームの由来について書いたが、自己紹介的なことをもう少し。
(わざわざリンク貼るほどじゃないけど気になる方はどうぞ→ブルームーンを飲みながら

もともと生まれ育ったところは大阪である。
一年半ほど北海道にいたこともあったが、それと石川県とを合わせて約2年半、その期間を除けば、かれこれ40年以上大阪に住んでいる、いわば《コッテコテの大阪人》である。

しかし初対面の人にそういうと、結構な確率で

「(大阪人に)みえないですね

と言われる。

なぜなのか。
こんな文字だけでどこまでその雰囲気が伝わるかわからないが、言われてみれば確かに一発ギャグをするわけでもないし、ヒョウ柄の服も持ってない。
おしゃべりなキャラでもないし、どちらかと言うと人見知りで寡黙な方である。アメちゃんを常に持ち歩いてるわけでもない。
そうは言っても子供の頃は土曜の昼に学校から帰れば、吉本新喜劇を見るのはお決まりだったし、平日の休みで「となりの人間国宝さん」が見られないのはなんか寂しいし、「小枝不動産」や「探偵ナイトスクープ」は今でも好きだ。関西電気保安協会もパルナスのテーマも歌える。そういう所は大阪人との自負はあるので、そのように言われると、なんかアイデンティティを否定されたような気がするのは大袈裟だろうか。

なので、その「らしくない」という言葉に対して何か大阪人らしい返しが出来ないものか、ということをついつい考えてしまう。
ほんとは探偵ナイトスクープに依頼をしてもいいんだが、あれに採用されるのはかなりの狭き門らしいので自分で考えてみることにした。

しかし、特に妙案が浮かぶわけでもなく、結局のところ落ち着いたのが

「なんでやねん」

である。
他になかったんかいな、であるが、石川にいた頃、試しにその返しを同僚の子相手にしてみたところ
「わ、すごい(大阪弁が)ナチュラル」という反応が返ってきたので、あながち悪くはないかもしれない。
なんでもシンプルが一番ということか。

そして、この“らしくない”というのは場合によってはプラスに働くこともあるようだ。
関西以外にいるとよくわかるのだが、いわゆる“大阪人のノリ”をよく思わない層は多かれ少なかれ存在する。私からするとそれはステレオタイプでしかないのだが、そういう人達から見ると、ちょっと異質に見えるらしい。
なかには「アレ(テレビ等)って盛ってるんだよね〜」なんて言われたこともあるくらいで、私としては大阪人でも色々いるとわかってもらえるのはやはり嬉しい。
そう考えるとこの“らしくない”というのは1つの強みになるのではないだろうか。

今度はそんなことを考えてみる。

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