心理学を学ぶということ
「心理学」って聞くと皆さんはどんなイメージがありますか?
「人の気持ち何でもわかっちゃいそう」
「相手の心を操作して思うように動かせそう」
私は心理学を学んでいますが、こんなことを言われる機会は少なくありません。「心」というのは形もない、存在もしない、人間が作り出した概念にほかなりません。だから「心」を学ぶといわれても、ピンとこないことは当たり前なのです。心理学とは何者で、どのようなことを学ぶ学問なのかということを少しお話していきたいと思います。
心理学はお金になる
人間は人の心で困ることが少なくありません。好きな人が自分のことをどのように思っているのか知りたくなったり、人間関係でトラブルばかり起こしてしまう人が自分の心を知りたくなったりする機会はきっと多いのではないでしょうか。
「心をもっと知りたい」という人がたくさんいると、それはお金になります。だから世の中には「こうしたら人の気持ちがわかりますよ」とか「あなたは発達障害ですよ」とか「こういう心理学を学んだら楽になりますよ」という本や動画がたくさん出回っています。
すべてに目を通しているわけではないので、中には良書もあるかもしれませんね。でも、基本的に心理学は何かの特効薬ではありません。読めば相手の心がわかって操作できたり、読んだだけで自分が発達障害であるかどうかわかったり、心理学を学んで自分の生きづらさが劇的によくなったり、そのようなことは基本的にはないと思ったほうがよいでしょう。
どのようなものを心理学と呼んでいるのか
先ほどから「心理学」という言葉を使っていますが、私はどのようなものを指して「心理学」と呼んでいるのでしょうか。
最近は「アドラー心理学」とか「認知行動療法」とか色々なものを耳にする機会が多いですね。もちろんこの二つも「心理学」です。実は大学の学部レベルの心理学ではこのような細分化された心理学について一つ一つ深いところまでは学びません。概要について学び、その概念の位置や関係について学んでいくのです。
イメージとしては「心理学」という大きな島があって、東には精神分析学という町があって、この町はフロイトという初代村長によって作られて、その後分析心理学の町と精神分析の町に分裂した。さらにその南には認知行動療法の町があって、この町は実験心理学の森という大きな森を切り開いてできていて……
上記のように地図を描いていくイメージです。この一つ一つの町の歴史について「精神分析の町の2丁目にある石碑はいつできた」とかそんなところまでは学ばないのです。
全体を学ぶというのは実は苦痛
全体を学ぶというのは実は苦痛です。興味のある部分は面白いし、興味のない部分はつまらないからです。でも新しくできた公認心理師も、臨床心理士も大学院卒業程度の心理学の知識を求めています。
「公認心理師や臨床心理士といった資格を取りたい!」
「心理の専門職になりたい」
このように思うならば、全体を学ぶことは避けて通れないのです。私のnoteではできるだけ心理学全体が面白く学べるように記事を書いていきたいなと思っています。
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