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【初心者投資家の読書(4)】となりの億万長者

豪華な屋敷に住み、高級車に乗っている人たちは実際にはあまり資産を持っていない

初心者の率直な感想

バフェット太郎さんの『バカでも稼げる「米国株高配当投資」』。最後に書かれていたオススメ米国株書籍の中にあったこの1冊。

アメリカの富裕層硏究の第一人者が、実際の億万長者1万人以上におこなった調査から億万長者の資産や年収、職業などを明らかに。

そして同じ年齢層・所得層の中で、資産額が上位4分の1にあるグループを「蓄財優等生」、逆に下から4分の1のグループを「蓄財劣等生」とした上で、両者の消費行動や投資への考え方の違いなどを具体的な例を挙げながら明らかにして、「億万長者になるためにはどうすればいいのか」を教えてくれます。

この本は具体的な投資の方法などを教えてくれる本ではなく、有名な『金持ち父さん貧乏父さん』のように「お金というものに対する考え方」を教えてくれるマインド面への本であることを前提として知っておいてください。

資産を築く成功の秘訣となる7つのポイント
1.収入よりはるかに低い支出で生活する
2.資産形成のために、時間、エネルギー、金を効率よく配分している。
3.お金の心配をしないで済むことの方が、世間体を取り繕うよりもずっと大切だと考える。
4.彼らは、社会人となった後、親からの経済的な援助を受けていない
5.子供が経済的に自立している
6.ビジネス・チャンスを掴むのが上手
7.ぴったりの職業を選ぶ

本の最初で紹介される7つのポイントはこの本の内容の要約ともいえます。
こちらは一見、当たり前のことのようにも感じられますが、資産を築くための本質が挙げられていると思います。どんなに年収を増やそうが、宝くじに当たろうが、親から遺産をもらおうが、上記のようなマインドで生活しなければなかなか資産は築けません。

この本では、億万長者の大半が普通の家に住み、普通の服を着てつつましやかに暮らしていると書かれています。

どうしたら金持ちになれるか。幸運、遺産、高学歴、頭の良さが条件なのではない。勤勉、我慢、計画性などのライフスタイルから、資産は形作られていく。

自分も社会人になって学生時代と比べて収入が格段に増えても、買いたいものをあれこれ買うのではなく、節約を心がけて出来るだけ多くのお金を貯蓄や投資に回していきたいです。

この本のマイナスポイント

車の所有に関して多くのページが割かれており、車どころか免許も持っていない私にとってはなんら興味の湧かないページがあった。またオススメ職業など、アメリカ向けに書かれた書籍のため、日本人が読んでもあまり参考にならない箇所が含まれている。

さらに資産を築くためには倹約倹約倹約というほぼワンテーマの本なので、面白いデータは多々あるが、後半飽きてくるのは否めない。かいつまみながら読めば十分かも。

著者

トマス・J・スタンリー Thomas J. Stanley, Ph. D.
アメリカにおける富裕層マーケティングの第一人者。ジョージア州立大学の教授職を経て、ニューヨーク州立大学オルバニー校マーケティング学部の教授となり、1973年に本書の共著者ダンコとともにアメリカ全土の億万長者を対象とした初の大規模調査を実施。現在は富裕層向けビジネスを行なう企業や金融機関へのアドバイザーとして活躍。
著書の邦訳に『なぜ、この人たちは金持ちになったのか』『お金が“いやでも貯まる"5つの「生活」習慣』など。ジョージア州アトランタ在住。

ウィリアム・D・ダンコ William D. Danko, Ph. D.
ニューヨーク州立大学オルバニー校マーケティング学部名誉教授。スタンリーのパートナーとして数々の研究調査に参画してきた。
また、ジャーナル・オブ・コンシューマー・リサーチ誌をはじめとする多くの経済メディアでも活躍。ニューヨーク在住。

内容紹介(Amazonより)

億万長者(ミリオネア)は特別なひとたちではない。
常識とわずかな努力で、誰でもお金持ちになれる。
膨大なインタビューから「億万長者」の実像を描いた古典的名作。

億万長者とは、実際どんな人々なのか?─アメリカ富裕層研究の第一人者であるスタンリー博士とダンコ博士は、1万人以上の億万長者にインタビューとアンケートをして、資産や年収、職業、消費行動のタイプを徹底的に調査。

結果は驚くべきことに、彼らのほとんどはありふれた職業と家庭をもつ「普通の人々」だったのだ!

では億万長者でない普通の人々や、所得は多くても資産の少ない人々と、彼らはいったいどこが違うのか?

本書は、そうした本物の億万長者の日常の暮らしぶりから学ぶべき「7つの法則」を導き出し、成功と幸福を手に入れたい読者に伝授する。
多くの読者を得た実績あるロングセラーが、コンパクトな〔新版〕として登場!

勉強メモ

資産のある人は、次の3つの質問にイエスと答える率が高い

1.あなたの両親は倹約家でしたか
2.あなた自身は倹約家ですか
3.あなたの妻はあなたより倹約家ですか
蓄財劣等生は流動性の高いもの、つまり銀行の定期預金、MMF(マネー・マーケット・ファンド)、短期財務省証券などを投資と考える。劣等生は資産の少なくとも2割をこれらの現預金で持つ人が多く、優等生の2倍になる。

蓄財優等生は、現金収入を生み出さないが、将来資産価値のあがる可能性のあるものに投資する傾向がある。彼らが投資するのは、非上場会社の株、不動産、上場株、あるいは年金など税金の支払いが繰り延べできる性格のもの。
資産を築くには、課税対象となる現金所得を最小限に抑え、含み益(現金を伴わない資産価値)を最大限にすべき。
調査した億万長者の95%が株を所有しており、大半の人が資産の20%以上を上場株に投資している。だが頻繁に買ったり売ったりしているわけではない。
収入の多い蓄財劣等生は、ステイタスを誇示する品物などを自慢したがる。蓄財優等生は事業のことなど、自分たちの成し遂げたことの話をしたがる。

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