見出し画像

旅先での人との出会い

まるで風、みたいだ。旅先での人との出会いは。

例えばファイサーイの宿の共有リビングで会った香港出身の旅人。ゲストハウスのオーナーがいなかったので、チェックインしたかった私は共有リビングで暇を潰していた。後から来た彼女は、ゲストハウスで買えるSIMカードを購入しにきたと言ったので、オーナーが席を外していることを伝えた。成り行きで、少し話すことになった。

香港の仕事をクビになり、もういっそのこと旅に出よう!と思って東南アジアを旅しているのだそう。今日はタイから国境を越えてきたばかりで、タイの発展ぶりと物価上昇のことを語った。

これからラオスでどうするかまだ決めていないのでなにかオススメはあるかと聞かれたので、スローボートでルアンパバーンに行くことを勧めた。そのチケットもゲストハウスで売っていた。

三つの異なる価格帯があり、一番安いもの以外はとても高価である理由を問われ、多分トイレが汚いのと少し椅子の手作り感があるからかな、と答えた。

彼女の話の中で、中継地のパークベンについて知らなさそうだったので、スローボートでルアンパバーンまでは2日かかることを伝えた。案の定1日で行けると勘違いしていたようだった。なんで知ってるの?と聞かれたので、日本のガイドブックを読んだらその情報があった、というと、Wow that’s amazing と。私からすればガイドブックなしで旅行できるという方がWow that’s amazing という感じなのだが。

ミカはこれからどこ行くの?と聞かれ、ラオス北部を東に回っていく予定だと言った。そんなこんなで30分ほど待ってもスタッフが現れなかった。

連日のボート移動で疲労が溜まり、お腹を空かせていた私は、とりあえずアプリでスタッフに連絡を入れておいて出掛けることにした。彼女も、また来る、と言って出て行った。

もしスタッフがいて、あるいは私が先にディナーに行っていたら、多分発生しなかった彼女との会話。

偶然なる出会いの数々。そんな風まかせの旅が、私は好きだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?