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深夜ラジオ原体験をふたたび

中学生の頃、深夜ラジオを聴くのが好きだった。
真夜中に起きているのがバレるとお母さんに怒られるので、
暗い部屋で、音量を小さく、笑いを噛み殺しながら聴く。

主に聴いていたのは、伊集院光の『深夜の馬鹿力』、松本人志・高須光聖の『放送室』だ。
深夜の馬鹿力は毎週月曜日、放送室は毎週木曜日だったと思う。
面白かった。
つまらない学校よりもずっと面白かった。

深夜の馬鹿力は、馬鹿な応援歌を考えるというコーナーがあり、恋人たちが多いクリスマスイブのディズニーランドに大雨を降らせたいということを応援して欲しいという投稿が好きで、今でも覚えている。
「雪じゃダメだ 雨だ~ 大 雨 だ!」

放送室は、武道館で公開録音した回は何回も聴いた。
ゲストで、浜田さんを初めとする松本・高須の中学時代の同級生が呼ばれ、一堂に会した回。ダウンタウンファンとしては感動的だった。

当時、本も買った。

木曜日の放送室が終わった後に、ニッポン放送で『芸人魂』というようなタイトルで、若手芸人が出る番組もあり、これもよく聴いていた。
あと、パーソナリティが誰だかわからない、よくわからない音楽番組とか。

ラジオを聴くようになったきっかけは、クリスマスプレゼントにVictorのラジカセを買ってもらったことだった。
フロントパネルが光るやつ。ネットで調べたら出てきた↓

Victor「RC-Z1MD」(Clavia)

左上にCD、右上にカセットテープ、中央にMDを入れるところがある。
(今の時代、カセットテープどころかMDを知らない人もいるか…
Victorもケンウッドに吸収合併されて会社としては消滅したらしいし…)

このラジカセはめちゃくちゃ気に入っていた。
これを手に入れてからというもの、ゲオでCDを借りまくってMDに入れていた。
良く聴いていたのは、『ゆず』『スピッツ』『Mr.Children』『BUMP OF CHICKEN』『THE BLUE HEARTS』だ。
うーん、青春。

ラジカセなので、当然ラジオも聴ける。
当時は、テレビではなく、こういうものがあるのかと興味津々で色々とチャンネルをいじった。
MDでラジオは録音できなかったので、ラジオはカセットテープで録音した。
タイマーで録音できたので、万が一深夜に起きられなくても安心だった。
フロントパネルが光るのも美しかった。

今思えば、とても贅沢な時間だった。
まだ子どもで、今とは違って娯楽が少なかったのもあると思う。
とにかく、深夜にラジオを聴くのが好きだった。

中3になって、高校受験の勉強が始まって、深夜ラジオを聴くことがあまりなくなってしまった。
また、中1・中2のときは、友達はいたものの、クラスではあまりしゃべらず退屈だった。
中3のクラス替えでは、人の巡り合わせにより「なんかこいつ面白いぞ?」みたいになり、少し学校が面白く、楽しくなった。
また、受験で学習塾に通っていたのだが、成績も伸びて、講師の先生方も面白く、塾も楽しかった。

そんなこんなで、けっこうワイワイやっていて受験勉強も割と楽しく、学校や塾が充実し、気がつけばひとり深夜ラジオを聴くことがなくなっていた。
高校入学してからもラジオを聴くことはなかった。高校からは深夜アニメにハマったからだ。
大学生になっても聴くことはなかった。当時はニコニコ動画全盛期で、ニコニコ動画ばかり見ていた。

社会人になりたての頃、ラジオを聴くようになったことがあった。
そう、『田村ゆかりのいたずら黒うさぎ』(現『田村ゆかりの乙女心♡症候群』)だ。
声優・アイドルの田村ゆかりさんがパーソナリティの、文化放送のラジオ。
ゆかりんのファンになったので、聴いていた。
当時は毎週聴いていて、ラジオってやっぱり面白いなと思った。
このときはよくお風呂に入って聴いていたっけ。
(ゆかりんのラジオは声優やアイドルがラジオをやるときにお手本として参考にされるらしい。面白いよ)

今日までずっとゆかりんのファンではあるが、いたずら黒うさぎ・乙女心シンドロームは、毎週欠かさず聴いていたわけではない。

ラジオを聴こう

そんな調子でずっと来ていたが、去年からまたラジオを聴くという行為をすることがちょくちょくあった(昔から固定で聴いているゆかりんのラジオを除く)。
それが、お笑い芸人特化ラジオアプリ「GERA」で放送されている、「春とヒコーキのグピ☆グパ☆グポ」だ。
もともとYouTubeで「春とヒコーキ」というお笑いコンビを知り、このラジオを聴いてみたらとても面白かった。

職場に早く行って始業前に食事しながら聴いたり、通勤電車の中で聴いたりしていた。スマートフォンで。
ただ、自分のラジオ原体験としては、やはり暗い部屋で布団に入って聴くというものなので、ちょっと違うなという感じがしていた。
で、実際寝る前に布団に入って聴こうとするのだけど、スマートフォンやタブレットなので、音が良くない。ワイヤレスイヤホンは耳が疲れる。

ということで、なかなか毎週聴くというのができていない。
でも、聴くと面白いので、聴きたい。ラジオを。
ひとり暗い部屋で、布団に入りながら。

ということで、ラジオを聴く環境を整えることにした。
今聴いているラジオは以下のとおり。

①田村ゆかりの乙女心♡症候群(文化放送・radiko)
永田敬介の絶望ラジオ(stand.fm)
春とヒコーキのグピ☆グパ☆グポ(GERA)
サスペンダーズのモープッシュ!!(静岡放送・Podcast)
サスペンダーズの馬場歩き(TBSラジオ・Podcast)

ちなみに下の記事でも書いたが、永田敬介さんが面白い
しゃべりが。かなり好きだ。毎回めちゃくちゃ笑っている。

サスペンダーズは古川さんがとにかく気持ち悪すぎて好き

これらを聴いていくため、まずスマートフォン・タブレットの待ち受けトップ画面に「ラジオ」というフォルダを作って、radiko、GERA、Podcastを聴くSpotify、stand.fmのアプリを入れた。
待ち受けトップ画面にすることで聴きやすくする。

スマートフォンから音が出ているのを聴くのはなんだか気持ち悪く、Bluetoothでつなげるスピーカーを買った。
SONYのSRS-XB01という小型のやつ。

SRS-XB01

これは小型なのがよかった。
テレビボードの脇に置きたいと思っていて、なるべく小さく、目立たないので選んだらこれだった。
ラジオを聴くのが主な目的なので、音質とかは別にこだわらない。
2018年のもので少し古く、Ankerのやつと迷ったが。
自分はSONYが好きなので、これにした(テレビもブルーレイレコーダーもスマートフォンもウォークマンもワイヤレスイヤホンもSONY)。

懸念点は、これは充電がUSB Type-Cではないのだ。
この点はちょっと微妙だったが、テレビに刺している「Fire tv stick 4k max(第一世代)」もType-Cではなかったので、このケーブルで充電でき、この点はクリアされた。

結論からいえばこれを買ってとてもよかった。
断然ラジオが聴きやすい。部屋を暗くして聴くのが楽しい。
小さく、テレビボードの脇に置いてもテレビを観るときに目立たず、
スマートフォン、タブレット、ウォークマン、PCにスムーズに接続でき、いい感じだ。
小型・防水なので、お風呂に持って行くのにも使いやすい。
今までスマートフォンやウォークマンで音楽を聴くときはワイヤレスイヤホンを使っていたが、これからはこのスピーカーで聴こうと思う。
そのほうが耳にも良いし。

ラジオと歯磨きの相性の良さ

ラジオを聴き始めて思ったが、歯磨きするときに聴くとよい。
皆さんは、歯磨きをするとき何をしているだろうか?
特に何もしない歯磨き全集中、テレビを観ながら、スクワットをしながら、色々あるだろう。

自分の歯磨きは、①普通の歯ブラシで磨く→②タフトブラシで磨く→③デンタルフロスをするという工程なので、けっこう時間がかかるし、面倒くさい。
健康のためには①~③全部やったほうがいいのだが、①で力尽きることもしばしば。
テレビを観ながらやっても、テレビに集中してしまったり、逆に歯磨きに集中してしまってテレビを見逃し、巻き戻すということになって、結果的に非常に面倒くさく、ダメだった。

この点、ラジオはちょうどよい。
視覚は使わないので、割と歯磨きに集中できる。
洗面所にデンタルフロスを取りに行く、などのときも、テレビみたいに一旦止めたりしなくていい。
自分は割と高度な作業(文章を書くとか)になると、ラジオは頭に入ってこなくなるが、歯磨きくらいの作業ならラジオを聴いたままできる。

これから、秋の夜長、快適なラジオライフを過ごしていく。
これだけこだわるのは、中学生の頃のラジオ原体験を追体験することで、大人になって失くしてしまったものを取り戻したいという気持ちからかもしれない。

やはり自分は昔から、ひとり暗い部屋で深夜ラジオを聴くような人間だったのだ。
大人になって丸くなろうが、(一応は)人並みに働けるようになろうが、
やはり根底はこういう人間なのだというアイデンティティ。

そんなものがあっても何の得にもならないかもしれないが、
意外と人生には、人が生きるということには、重要なのかもしれない。

それでは、また。

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