PINK!

「どっちが良いかそれぞれ選べってさ」

 ボウイが手にしているのは二着のパジャマ。ミントグリーンにライトグレーのお月様柄がプリントされた一着と、パステルピンクにシルバーのペイント柄の一着。
 どこぞの番組に影響されたお町が、パジャマパーティーをすると言い出したのだ。
 新しいパジャマをプレゼントされてお町の部屋へご招待までされては乗らない手はない。もちろん双子もアイザックも。

「どっちする?」

「じゃ、勝ったほうがミドリな。じゃーんけーん、、、」

「ほい。ハイ俺ちゃんミドリ、、、、、って!ちょっと待った!やっぱり俺ちゃんピンクにする!」

「はあ?なんだよその後出し以下。俺ペイント柄好きだけどなー」

「いやいやいや、ミント似合うよ?ほらほら、絶妙キッドさんこっちだって!な?」

「そうかー?ま、いいや」

 以外と無頓着にピンクを譲ったキッドにボウイは心底ホッとした。
  なにしろ、パステルピンクを体に当ててみたキッドがどこからどう見ても、どれだけ自分が一番わかっている事であっても、女の子にしか見えなかったのだった。

              end

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