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【女子バスケ】大学生がアップセット【皇后杯2022二次ラウンド】

皇后杯二次ラウンド見所満載

垣根を超えて日本一の女子バスケチームを決める大会である皇后杯。ENEOSが9連覇している皇后杯ですが今年はどこが優勝するかわかりません!
今回は12/3,4に皇后杯の二次ラウンドが開催されたので、それについて書いていきたいと思います!
前提として自分はWリーグファンでかつ大学バスケをほぼ知らないので、Wリーグファン目線で書いていきます。


Wリーグ2チームを撃破した東京医療

12/3に77-71でWリーグのチームである新潟アルビレックスBBラビッツを破った東京医療保健大学。2試合連続Wリーグのチームと試合することになった東京医療ですが、76-73で見事シャンソンも打ち破ることができました。

この試合について思うことを箇条書きすると…

  • 恩塚さんが育てた東京医療のバスケは、「シュートの確率よりもいかに攻め気をなくさず多くの選手が同じようなコンセプトの元に攻められるか」が大事なバスケだと思っています。センター以外の全員がドライブやパスやスクリーンをして、空いたらシューター以外も迷わず打って、全員がオールラウンダーのような動きをします。このようなチームはWリーグには存在しないので、シャンソンはとても戸惑っているように見えました。

  • 東京医療の背番号#1のPG古木さんに魅力を感じました!Wリーグで活躍するには最低160cm以上の身長が必要だと思っていたのですが、彼女は159cm(ネット調べ)みたいでしたがフィジカルでは160cm台の選手を圧倒していたので結構やっていけそうだなと感じました。厚い体を使ったボールキープ力強くつくドリブルが魅力的です。あとジェイルが上手い!(ディフェンスを自分の背中で背負いながらボールをドリブルでキープするプレイ)

  • シャンソンは今シーズンずっとオフェンスが噛み合ってなくて、それがこの試合も出てしまいディフェンスまで引きずってしまったように見えました。ただ、選手は間違いなく昨シーズンよりも良い選手が揃っているので噛み合ったら恐ろしいくらい強くなると思います。

  • 藤岡さん、大沼さんのベテランコンビの不在が痛かった

  • シャンソンのポジティブな点としては栗林さん、水野さんの出場!パレイ選手を前半の早い段階から起用した!


圧巻の強さを見せた髙田王国デンソー

シャンソンを破った東京医療よりも強いと噂の白鷗大学。正直、大学ってこんなにレベルが高いのかと驚きました。
71-55でデンソーに敗れはしたものの大きな差は感じませんでした
自分が言いたいことは下記のツイートにまとまってます。

大学No.1プレイヤー(?)のアマカ選手は186cmの身長、厚い体、強いフィジカルを活かした動きが上手くて、正しい位置に自分を置いていて、一つ一つの動きに賢さを感じました。並みのセンターなら簡単にやられてしまうんだろうなというのが容易に想像できましたが、今回そのアマカ選手が相手にするのは日本一のセンターである髙田真希さんでした。
髙田さんのディフェンスは相手がボールを持つ前の位置取りが天才的に上手いです。相手がボールを持った時点で勝負はだいたい決まっているのです。
髙田さんがポストで守っている時は、他の選手が守っている時と比べて明らかに攻めづらそうにしていて、そこでミスマッチにならない時点で白鴎は詰んでいたように見えました。(恐らく普段はそこでズレを作っている)
そんなアマカ選手ですが、めちゃくちゃ上手いし、ポテンシャルも感じるので、是非日本代表に入ってほしいなと感じました!

髙田さんのことは絶賛しましたが、デンソーもシャンソン同様にチーム作りに苦戦しているように感じます。今シーズンもちゃんと強いのですが、昨シーズンは本当、中堅チームじゃ全く歯が立たない超強豪というイメージでした。
試合を通して大きく気になったのは、ガードの選手がトップの位置でショットクロックギリギリまでボールを保持してプチアイソレーション1on1のようなことをやるのをチームとして許容しているのかどうかということです。自分的には効率がいいとも思えないし意図がよくわからなかったので詳しい方がいたら教えてください…。

もう一つ木村亜美さんのドリブルについて。木村亜美さんはドリブルもパスもシュートも上手くて正しい判断をしていて、デンソーで最も安定感のあるPGです。自分もデンソーで好きな選手の一人です。今シーズンデンソーを救う救世主になりかけていますが一つ気になることがあります。
肌感覚で90%くらい右手でドリブルをついてるのですが、それを相手に対応された時にどうするのかが気になります。右利きの選手が右手で多くドリブルしてしまうのはあるあるですが、木村亜美さんの場合はそれがとても多いです。
今のところ特に違和感はないので大丈夫なのかもしれませんが…。


宮澤さん大丈夫…?不運の富士通

この試合は夜に見る予定でしたがTwitterで宮澤さんが怪我をしたという情報を得たため、見ることができていません。バスケの試合で最も見たくないのは選手の怪我です。怪我なんてこの世からなくなればいいのにと望んでいます。
宮澤さんは大けがかもしれない反応だったようですが、軽い捻挫くらいで済んでほしいです…。

富士通66-56筑波大学

宮澤さんを欠きながらも見事勝利。


良くなってきたかも?なトヨタ紡織

12/3 トヨタ紡織95-59紀陽銀行

スタメンPGの坂本さんが欠場。その分のプレータイムがルーキーの伊波さんにまわり大活躍!

21分43秒出場(チーム最長)
17点(チーム最多)
5A
3R
4S(チーム最多)
1B
1TOV

伊波さんはサマーキャンプで見た時から、正しい判断をする賢いプレイヤーだなと感じていました。同じ出身校の同期である平下いもいもにも同じことを感じています。
一つ成長できるポイントとしては、相手がプレッシャーの強いディフェンスをしてきた時の対応がもう少しできるともっともっといいPGになるかなと感じました。(紀陽銀行戦と姫路戦を比較するとわかりやすいです)

12/4 トヨタ紡織92-71姫路イーグレッツ

  • この1ヵ月で猛練習したであろうゾーンディフェンスオールコートプレスのお披露目をした皇后杯二次。とてもワクワクしました!!!!!!!!効果的に使えば良い武器になるように感じました!ただ、オールコートプレスの時に何度もファウルになってしまっていたのでそこは修正していく必要があります。

  • TOVが多い!姫路戦は25回…。15回くらいに抑えたい。

  • 怪我をしていた齋藤さんの復帰

  • 坂本さん、深井さんが早く元気な姿で戻ってこれますように…!

  • Wリーグの試合よりも噛み合っていた印象のトヨタ紡織!


無限に選手交代するENEOS

ENEOS72-54アイシン

途中まで競っていましたが、2Qに突き放してENEOSが勝利しました。
一番感じたのは「ENEOSどんだけ選手交代するの!?!?!?!」です。数えてないですが1Qで10回以上したんじゃないかってくらい選手交代しています。
リーグ戦と比べて、オフェンスでボールが止まっている時間が少ないのが一番のポジティブ要素かもしれないです。

星 杏璃さんは相変わらず魅力的なプレイヤーでした!


日立、三菱、ENEOS、トヨタ自動車が順当に勝ち上がる

日立84-66羽田
三菱93-64日本経済大学
ENEOS72-54アイシン
トヨタ自動車111-40倉敷翠松高校


ファイナルラウンドに進む8チーム

・東京医療保健大学
・デンソーアイリス
・富士通レッドウェーブ
・トヨタ紡織サンシャインラビッツ
・日立ハイテククーガーズ
・三菱電機コアラーズ
・ENEOSサンフラワーズ
・トヨタ自動車アンテロープス

以上の8チームが皇后杯のファイナルラウンドに進むことになりました。
個人的に見たいマッチアップとしては…

デンソーvsENEOSのビッグマンチーム対決
トヨタ紡織vs富士通のディフェンシブチーム対決
トヨタ自動車vs東京医療の疑似ワールドカップ対決

この3つを見てみたいです!

デンソーとENEOSは「ビッグマンでズレを作ってそこから攻めるチーム」だと思っています。渡嘉敷さんがいる分、昨シーズンはデンソー目線で相性の悪かったENEOSですが、今シーズンはどちらが勝つかわかりません。昨シーズンの皇后杯のリベンジマッチを是非見てみたいです!

トヨタ紡織と富士通は「ディフェンスに重きを置いているチーム」です。今シーズンの平均得点と平均失点はほぼ同じです。昨シーズンの平均失点は富士通が1位でトヨタ紡織が3位でした。
そんなディフェンシブな2チームの試合が見てみたいです!

東京医療は言わば恩塚さんがワールドカップの日本代表にも求めた理想のチームの姿。一方トヨタ自動車は全体として大学生よりもフィジカルが強く、ある程度組織化されたチームです。ワールドカップの日本代表から見たヨーロッパ当たりのチームのように感じます。
そのためこのカードはある種の疑似ワールドカップ対決なのではと思っています。格上のトヨタ自動車相手にあのバスケは通じるのか、が見てみたい!

【おまけ】Wリーグのチームについて

終わりに、Wリーグのチームについて思うことを書いていきます。

今シーズンは昨シーズンに比べて本来のポテンシャルを発揮できずに噛み合ってないチームが多いように思います。
ENEOSを筆頭にデンソー、シャンソン、トヨタ紡織など…。
逆にもっともっと強くなるポテンシャルを秘めているとも言えます。

シーズン始まる前に「今年はどこが優勝するかわからない面白いシーズン」と言われていましたが本当にその通りだと思います!
既にある程度質の高いチームを作れているからと言ってシーズン後半やプレーオフで勝てるとも限りません。
逆に上記に挙げた苦戦しているチームも何かの拍子にうまくいくかもしれません(昨シーズンのトヨタ自動車のように)。

どこのチームがどのように変化していくんですかね!
本当に見ていて面白いシーズンですね!


とりあえず皇后杯ファイナルラウンド楽しみです!!!


おわり

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