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【Wリーグ】Wリーグは順位を気にしちゃダメ【富士通の衝撃】【第2週振り返り】

富士通の衝撃

開幕第二週が終わりました!
多くの人が注目をしていた富士通vsENEOS戦は衝撃的でしたね。
結果はgame1は91-54で富士通の圧勝、game2は63-59で富士通の大逆転勝ちと富士通の2連勝でした。
これにより富士通は開幕4連勝、一方ENEOSは1勝3敗で11位となりました。
Twitterでファンの方や、Wリーグを扱っているYouTuberの方が順位について言及していたのですが、それに対して自分の中で違和感があったので今回はそこらへんを書いていこうと思います。


順位よりも"どこに負けてどこに勝ったか"が重要

Wリーグの順位表はある程度リテラシーがないと読み方を誤ってしまう人が出てくるなあと感じております。

Wリーグは上位チームと下位チームに明確な力の差があり、各チームによってシーズンの目標が異なります。

  • 優勝を目指す:富士通、シャンソンなど

  • ベスト4:紡織、三菱など

  • プレーオフ進出:羽田、アイシンなど

  • 1勝でも多く:姫路、新潟など

各チームによって強さが大きく異なり目標が違うため、戦う前から結果がわかる試合が半分以上です。
また、Wリーグはシーズン通して同じチームとは2連続でしか当たらないという側面があります。
以上の理由により、Wリーグは対戦相手やスケジュールに順位が大きく左右されるため特にシーズン序盤は順位を気にしても意味がないんです。
上位チームは「下位~中位チームとの試合を落とさずに別の上位チームに勝てるのか」
下位チームは「同じくらいの強さのチームと当たった時に勝てるか」
が大事になってきます。
具体的に見ていきましょう。

ENEOSの3敗よりも痛いシャンソンの1敗

レギュラーシーズンの勝利数はプレーオフを有利に進めるためにとても重要になってきます。NBAではレギュラーシーズンの順位よりも、プレーオフまでに主力を温存してチームの完成度を高めることの方が大事ですが、Wリーグではとりあえず順位は高ければ高い方がいいと言って差し支えないと思います。(順位によってプレーオフでの試合数が変わってきてしまうため)

上位チームの順位を決めるのは
下位~中位チームとの試合を落とさないこと
・上位チーム同士との戦いで最低でも1勝1敗以上すること

だと思っています。
ENEOSが現在1勝3敗で11位となっていますが、相手は優勝候補のトヨタ自動車と富士通。個人的に現段階で最も強い2チームと当たってしまったので3敗してしまったことはそこまで悲観しなくてもいいのかなと思っています。今後他のチームに勝てばいいんです。

一方、シャンソンは開幕週で三菱電機と1勝1敗でした。チームとしての目標が優勝である以上、個人的にはENEOSの3敗よりも大きな影響を及ぼす1敗だなと思っています。
三菱電機はトヨタ紡織などと同じくベスト4を目指すチームです。チームとしての完成度が高く、とても強いチームであることを強く強調しておきたいのですが、”優勝”を目指すチームがベスト4を目指すチームに負けていては最終的な順位が3位→4位→5位→6位…と下になってしまう可能性が大きくなってしまいます。
そのため上位チームに負けたENEOSの3敗よりも、中位チームに負けたシャンソンの1敗の方が痛いのではないかと考えております。

(※三菱電機が強くて他の上位チームにも勝つ可能性は大いにあるのでもしかしたらこの理論は当てはまらないかもしれません。)

ENEOSは順位よりも内容を心配したい

ENEOSの3敗を気にする必要はないと言いましたが、試合内容は気にした方がいいと思ってます。多くのWリーグファンが心配しているように、もしかしたらENEOSは今一番上手くいってないチームかもしれません。自分もとても心配です。
ENEOSがうまくいってない大きな理由は、渡嘉敷さん中心のチーム作りなのに渡嘉敷さんの活かし方がまるでなってないということだと思っています。個人の能力の合計値ではWリーグ屈指なので戦い方さえかたまれば今後うまくいくと思っています。ただもし渡嘉敷さんの活かし方を上手く修正できないようであればズルズルと負けが重なり優勝争いから脱落してしまう可能性すらあります。
考えうる修正案としては……

  • 渡嘉敷さんにプレータイムの制限を設ける。1試合あたり30分以下の出場時間で戦ってもらい、メリハリのあるプレーをしてもらう。

  • 渡嘉敷さんはなるべく高田さんや奥山さん(や林さん、岡本さん)などシューターと組ませて中のスペーシングを広くする

  • プレーメイクは渡嘉敷さんではなく、星、高田、宮崎などのガードに任せる。渡嘉敷さんはスクリーンをかけてダイブしたりポストでボールもらったりなど使われる側の役割に徹する

  • 現状、インサイドの渡嘉敷さんにボールを入れたいのが相手チームにバレバレのためインサイドのプレーに固執しない

などがあげられます。

価値ある1勝をした姫路

今シーズンからWリーグに新規参入した姫路イーグレッツ。こちらの動画でキャプテンである白崎さんが言っているように姫路の目標はシーズン3勝(全26試合中)です。新規参入チームが勝つことはとても難しいことです。
そんな中でも姫路が勝てる可能性があるチームはざっくり5チームほど。そのうちの1チームである新潟から姫路が1勝をもぎ取ったのはとても価値のあることのように思います。


第2週の気になるスタッツ

ここからは第二週の気になるスタッツを箇条書きで書いていきます。

  • デンソーvs姫路game1、デンソーはロスター13名全員が出場、全員が得点。簡単にできそうで中々できないこと。

  • トヨタ自動車vs秋田、トヨタ自動車のステファニーgame1は28分、game2は30分出場。いや出すぎぃぃぃ。。。大差で勝ってるんだからこんなに出す必要がない。他のチームのプレータイム見たら一目瞭然で出すぎなのがわかります。

  • 紡織vs山梨game1、紡織東藤なな子SGながら3Bを記録。

  • 富士通vsENEOS、富士通の町田瑠唯は強豪相手にgame1で17P10A5R、game2で16P5A6Rの大活躍。

  • 三菱vs新潟game1、三菱の根本3Pを7/13決めて22得点の大活躍。

  • 日立vsアイシン、日立のマレム2日合計30リバウンド

  • シャンソンvs羽田game1、シャンソンの野口さくら25P11R3Sの大活躍。


トヨタ紡織に暗雲…?

自分はトヨタ紡織のファンです。ファンだからこそ気にしすぎなのかもしれませんが、今シーズン4試合終わって「あれ、紡織大丈夫…?」と心配になってしまいました。

紡織のこれまでの相手は日立ハイテクと山梨QBの2チーム。日立は昨シーズンの主力である谷村北村が抜け、山梨は昨シーズンプレーオフに出ていません。そのため紡織目線だと「勝たなければならない相手」でした。

vs日立ハイテク game1 【74-61】13点差で紡織勝利
vs日立ハイテク game2 【80-61】19点差で紡織勝利
vs山梨QB game1 【70-56】14点差で紡織勝利
vs山梨QB game2 【91-66】25点差で紡織勝利

ここまで全ての試合で10点差以上で勝利。しかも4Qにルーキーたちを出して育成時間を設けるほど圧勝しています。結果だけ見ると問題ないように思えるのですが試合を通して見ると上手くいってない部分もあるように思えてしまいました。

【第1Qの得点】
game1 紡織16-15日立 
game2 紡織18-20日立 2点ビハインド
game1 紡織20-20日立
game2 紡織21-19日立

第1Qに限定して見ていくと、全て2点差以内で、日立ハイテク戦game2は2点のビハインドとなっております。これだけ見ると勝たなければならない相手に対して苦戦して立ち上がりが上手くいってないように思えます。
紡織の戦い方的に第1Qは、最も安定するユニットがスタメンで出て、途中から徐々にベンチメンバーが出てきます。1Qというのは相手のスカウティングを行い前もって準備してきたことを出す時間帯です。何が具体的に上手くいってないのかは正直よくわかりませんでした。
日立戦だけであれば杞憂かなとも思ったのですが、4戦連続第1Qが悪かったので立ち上がりの改善が必要なように思います。

前向きな情報としては、この4戦で様々な選手起用や戦略をしていて強豪との試合に向けていろいろなことを試している点があげられます。

⑤12/24,25 vsデンソー
⑨1/21,22 vsシャンソン
⑩2/25,26 vsトヨタ自動車
⑪3/4,5 vs富士通
⑬3/18,19 vs ENEOS

紡織は後半にかけて強豪とあたるスケジュールとなっています。それまでにチームとして答えを導き出してほしいと願っています。


第2週 公式まとめ


おわりに

今シーズン初なな子

山梨戦では昨シーズンの齋藤さんの役割のようなアタックモードのなな子さんが見れました。これからも進化していく姿を応援していきます。


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