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【Wリーグ】1勝1敗の魔物【第10週まとめ】【SUPERGAMESも】

Wリーグが再開したのを記念して約1ヵ月ぶりのnote更新です!
第10週は17連勝中のトヨタ自動車が負けたり、富士通が40点差勝利からの20点差で敗北など7つの組み合わせのうち5つが1勝1敗でした。
この第10週があまりにも面白すぎたので自分が感じたことを記録するためにnoteを書いていきたいと思います。

レギュラーシーズンとは関係ないのですがWリーグSUPERGAMESの記事を個別に書く時間がないので、最初にちょろっと書いていきたいと思います。
(別々に書く予定でしたがどんどん時間が過ぎていってしまったので一緒にさせてください)


ざっくりSUPERGAMESの振り返り(2/11,12)

SUPERGAMESを一言でまとめると、「これ以上ないほどの最高のバスケイベント」でした。
自分にとってはFAN★JAMよりもオールスターよりも特別なイベントになりました(この2つも勿論特別ですが)

自分が女子バスケにハマったのは2021年の東京オリンピックからです。そのためWリーグよりも先に”日本代表”を好きになっています。
SUPERGAMESは各チームから3人ずつ選手が選ばれた日本代表(仮)のようなものです。
ですがSUPERGAMESと日本代表の違いは、「日本代表にはスタイル的に合わないけどめちゃくちゃ上手い選手たちがチームの垣根を越えて共闘するのが見れること」だと思います。

O26のスタメン町田、渡邉亜弥、本川、髙田、渡嘉敷
U25のスタメン山本、吉田、東藤、ひまわり、ステファニー
U25のDチーム星杏璃、平末、内尾、中野、西岡
この3つの組み合わせは自分的にとてもテンションの上がるものでした。

林真帆さんヤバい都野ちゃん最高岡本美優さんすげえなど言いたいことは山ほどありますが本題を書きたいのでこのへんでやめておきます。

優秀選手たち

まさかの富士通、まさかのシャンソン【1勝1敗】

【game1】
富士通 104-64 シャンソン
1Q 21-19
2Q 15-19
3Q 28-15
4Q 30-11

【特筆すべきスタッツ】
富士通 3pt 20/42 47.6%

【活躍した選手】
(MVP)岡田エリー 25点(3pt 6/12)
(MIP)まっちー 15点(2pt 3/3, 3pt 3/4)7アシスト5スティール

game1では富士通はテミトペが練習していた3ptを決めたり、まっちーがパーフェクトのパフォーマンスをしたり、岡田エリーが25得点の大活躍をしたり「富士通このまま優勝するのでは?」と思うほど最強に見えました。

3ptが入る富士通は最強です!!!
ただ、game2のところで詳しく触れますが富士通は良くも悪くもこの3ptにかかっているように感じます。

またなんといっても宮澤さんの復帰がとても嬉しかったです。
本人も言及していましたが、宮澤さんがいない期間田中真美子さんなどの若手がステップアップしていたので(前向きに考えれば)それはそれで良かったのかもしれないです。
復帰してプレータイムに制限のある中、流石の安定感だったように見えました。

この試合は結果的に40点もの大差をつけられましたが、試合を見た感じだと「15点差」くらいの差しか感じませんでした。シャンソンは直前に退団のニュースが流れてしまい試合を通して元気があまりなかったように見えました。

吉田舞衣ちゃんが涙をこらえてインタビューを受けていた姿が印象的です。


【game2】
富士通 62-82 シャンソン
1Q 9-15
2Q 11-25
3Q 21-19
4Q 21-23

【特筆すべきスタッツ】
富士通 3pt 6/33 18.2%
シャンソン 3pt 10/21 47.6%

【活躍した選手】
(MVP)金田 39:00出場16点
(MIP)知名 12点4アシスト
(MIP)ウチェ 20点10リバウンド

game2はgame1とは全く違った展開でシャンソンが前半からエンジン全開で20点差をつけて勝利しました。
この2日間で一番大きな差は「シャンソンがgame1で大敗して吹っ切れたからかゲーム開始からエナジーがとても溢れていたこと」のように感じました。この試合で起こったことを箇条書きでまとめると…

  • シャンソンのエナジー溢れるプレーに押されて自分たちのプレーが出来なくなる富士通。リズムを崩してらしくないTOVやオープンのシュートをことごとく外してしまう。

  • 気持ちが吹っ切れて思い切りのいいシュートをばんばん決めるシャンソン(3pt 47.6%)

  • 知名ちゃんがハンドラーに思いっきりプレッシャーかけたディフェンスをして、前日とは違ったリズムを作り出す

  • 富士通、3ptが入らなくてオフェンスでなすすべなくなる

富士通は、
①ディフェンスで相手を止めてトランジションを展開する。
②5outでパスをまわしオープンを作って3ptを多投する
というバスケをするチームです。

解説の有明さんがおっしゃっていたように富士通はこの試合3ptが入らない時は「もっとシンプルなオフェンス」をしても良かったように思います。
昨シーズンから富士通の試合を見ていて、3ptが入らないと詰んでしまう試合がいくつかあったように記憶しています。富士通は能力の高い選手が集まっているので5outの美しいバスケットボールじゃなくても、インサイドのテミトペや宮澤さんにボールを集めまくってポストプレーをしたり、まっちーや江良ちゃんがスクリーン使った1on1をしたりなど、もっと泥臭く点を取りに行く時間帯があってもいいのにな~と感じました。

富士通が優勝するためには「3ptが入らない時にどうするか」を対策しておく必要があるように思います。
富士通は次戦、トヨタ紡織と対戦します。ここ数年負けなしで相性的には富士通に分があるのですが紡織は絶好調なのでとても楽しみな対戦です。
紡織は3ptに対するケアがとても上手なチームなのでそこをどう攻略していくかが見ものです。

一方シャンソンは正直自分の想像を遥かに超えた試合を見せてくれました。特に印象的に残っているのが知名ちゃんです。ボール運びの段階から相手のハンドラーにプレッシャーをかけたり、冷静にプレーメイクしたり、積極的にシュートをしたりなど、バスケ選手としてとても成長したように感じました。

今の日本代表PGと将来の日本代表

トヨタ紡織ベストゲーム【1勝1敗】

サブタイトルは「トヨタ自動車苦手克服できず…」です。

【game1】
トヨタ紡織 57-63 トヨタ自動車
1Q 15-16
2Q 10-11
3Q 13-24
4Q 19-12

【特筆すべきスタッツ】
トヨタ自動車 3P 9/20 45.0%
TOV トヨタ紡織6-19トヨタ自動車

【活躍した選手】
(MVP)梅木 15点(3pt 5/7)
(MIP)ソハナ13点(2pt 6/9)

1ヵ月前のシャンソン戦で8人しかいないシャンソンに対して2連敗してしまい、トヨタ紡織を応援している身としては正直ふがいなかったなと感じました。そこから1ヵ月が経ち16連勝中のトヨタ自動車相手にどのような戦い方をするのか見ものでしたが、クオリティの高いハードなチームディフェンスで自分たちの得意なロースコアな展開に持ち込んでいて1ヵ月の成長を感じました。結果的に負けてしまいましたがファンとしては気持ちのいい負け方でした。
流石のシュート力!トヨタ自動車あっぱれ!
梅木は最近すこぶる調子いい!
こういうオープンを確実に決めてくれる選手って貴重!!!

  • ソハナ相手になすすべがなかったこと

  • ところどころディフェンスのローテーションミスで3pt得意な梅木をオープンにしてしまい、ことごとく3ptを入れられてしまったこと

この2つが主な敗因のように感じました。
しかし山本麻衣ちゃん、ステ、川井ちゃん、梅沢さんなど主力級の選手をのきなみ抑えていたので希望の見える敗北でした。

試合中、真剣に話し合うなな子となうぴ

【game2】
トヨタ紡織 57-51 トヨタ自動車
1Q 11-11
2Q 9-11
3Q 27-13
4Q 10-16

【特筆すべきスタッツ】
トヨタ自動車 3P 3/17 17.6%
TOV トヨタ紡織 11-18トヨタ自動車

【活躍した選手】
(MVP)東藤なな子 6点2スティール2ブロック
(MIP)佐坂 10点(3pt 2/3)
(MIP)平末 10点5アシスト

game2は見事トヨタ紡織の勝利!!!!トヨタ紡織の今シーズンベストゲームといってもいいかもしれません!game1のインテンシティそのままgame1からの修正をしっかりしていて、それが勝利を引き寄せたように感じました。紡織ファンとしてはこのゲームは面白すぎて3回も見てしまいました。
主に紡織について感じたことを書いていくと…

  • 紡織のHCがディフェンスの時に「ノースリー!ノースリー!」と掛け声をかけていたように、相手にオープンの3ptを打たせないようなディフェンスをしていた。前日の敗因の一つを改善した結果、相手の3pt%を45.0%→17.6%に下げることに成功した。

  • ゾーンディフェンス(マッチアップゾーン?)をしている時に紡織HCが「マンツーと一緒!仲間のローテーション信じて!」と言っていて、この掛け声は紡織の素晴らしいディフェンスを象徴しているなあと思い試合を見ながらとても感動した

  • 紡織のハーフコートディフェンスが厄介すぎてトヨタ自動車はディフェンスリバウンドを取ったら全員が走るトランジションオフェンスで対策していた。

  • 紡織は得点が入ると1-2-2からのマッチアップゾーン(伊集さん談)をしていて、このディフェンスの強度があまりにも高いため「得点からの最強ディフェンス」の連鎖に入り、3Qに27得点を稼いだ。3ptが入る時の富士通のような最高の連鎖だった。

  • 紡織がマンツーの時はオールスイッチ(全員がスイッチする)ディフェンスをしていて、ミスマッチが起きた時に「相手のスピードについていけるビッグマンたち」「フィジカルで押し負けないガード陣」が素晴らしかった。

  • 悪い時の紡織は選手の一部しかゴールを見ないけど、今回の紡織は全員が攻め気だった。

  • 紡織の齋藤さんが昨シーズンくらい積極的にアタックしてFTを獲得してくれた。齋藤さんと平末さんはFTもらうのが上手いから、今回の試合みたいにどんな時もゴールにアタックし続けてほしい

  • 東藤なな子さんが完全にDPOY(最優秀守備選手賞)だった。この試合6点しかとってないが対人ディフェンスで川井平下の2人をほぼほぼ完封するヤバさだったからこの試合のMVPで文句はない。平下さんがなな子のディフェンスをはがそうとして短い時間で2回ファウルしてしまったり、2Q残り9:00あたりなな子のドライブのTOVから凄まじいスピードでディフェンスに戻ってきたり、Wリーグのカワイ・レナードでした…

  • 坂本さんのスタッツに表れない活躍が光った。

  • 佐坂さんは流石の安定感。紡織はディフェンスを頑張る弊害としてFG%が低くなってしまうからこそオープンショットを決めてくれるのはとても貴重な存在

  • 平末さんがアタックし続けたことによってディフェンスが収縮して佐坂さんのオープンが作れた。平末さんは相手ディフェンスをぶっ壊すのが得意で、見ていてスカッとする選手。かわいい顔してこれからもぶっ壊し続けてほしい。

  • この試合のステファニーの積極性がGood。相手と実力差があると無意識に手を抜いてしまいがちになるが、この試合ではシュートアテンプトがチームで一番多く、FTも9本獲得していて積極的なステファニーが見れた。毎試合この感じを出せれば余裕でシーズンMVP取れるのにな~と思ってる。

  • 結局ソハナは止められていない。ソハナが万全で30分以上出れるようなコンディションだったらまた違った展開になっていたかも。

  • 4Qラスト数分でトヨタ自動車がソハナも梅沢さんも下げて宮下さんCのスモールボールをやったのは面白かった。結果的に宮下さんが2ファウルしてしまいソハナが戻ってきたがもう少し早い段階で仕掛けても面白かったかもと感じた。

自分はトヨタ自動車も好きなのでトヨタ自動車のことをフォローしておくと、、、

紡織はシャンソン戦が微妙だったためホームゲームであるこのトヨタ自動車戦に照準を合わせて1か月間トレーニングをしてきたのに対し、トヨタ自動車は16連勝中で「勝って当たり前」「優勝するために…」と、紡織とは違った目標があったためやりづらさはあったのかなと感じました。
また昨シーズンから紡織の速いローテーションディフェンスを苦手としていて、相性的に紡織に分があった上にソハナが本調子じゃなかったというのも触れておきます…。

また紡織の成長できるポイントについても触れておくと………

  1. 紡織は「100%の力でディフェンスをして、オフェンスは残りの体力で頑張る」というコンセプトなので、シュートの確率が低いのはしょうがないように思います。しかしゴール下のイージーショットや、試合開始早々で体力が余っている時のオープンショットはもう少し入れていきたいかなと感じました。

  2. 練習中のシュートの入り方的にこのチームで最もシュートが上手いのは平下いもいもだと思っているのですが、紡織は3pt%が低く成功数も少ないので来シーズンにはローテーションに入れるように育てていってほしいです!

  3. なな子さんは渡邉亜弥さんくらい圧倒的な存在になりたい!なれる!!!


まとめると、トヨタ自動車にとっては「苦手なんだもんしょうがない!切り替えよう!」な試合で、紡織にとっては「最高!何回でも見たい!!!最高!」な試合でした!

平下姉妹対決

おわりに

日立が三菱電機に勝ったり、姫路が山梨に勝ったり、アランマーレがアイシンに劇的大逆転勝利をしたり、第10週は見所満載でした。

Wリーグ最高に面白いですね!!!

次週も楽しみです!

2/26から帯同しているアーリーエントリーの都野ちゃん(紡織の未来)


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