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パートナーのこと

自分が結婚するとは思っていなかった

なんとなく私は結婚しないだろうな、とずっと思っていた。それを言い切るには進路選択を少々間違えたな、とも思っていたけど。

友人や家族からも結婚しなさそうだと言われていたし、好きな人に振られるときの決まり文句は面白いくらいに皆「普通に結婚して、仕事から帰ったら奥さんにおかえりって毎日迎えて欲しいんだよね。」や「ななこは強いから一人で生きて行けるでしょ。俺早く結婚して子供欲しいし留学とか考えてる人はちょっと。」だった。そりゃすみませんね、と言うしかないです。はい。

まず両親が離婚していたので理想の夫婦像がイメージが沸かない。家事が嫌い。仕事で忙しく外を飛び回っているのが一番好き。自分の名前を変えるのが嫌だ。対等なパートナーならいいけど、外では男を立てろとか面倒くさいいし。自分で立てよ。まあ結婚なんてしなくてもいいかと思いながら留学した。

そこに、いた。

周りからは留学したらモテるだろうね!とやや失礼にも取れるコメントをいただいたは良いが、まったくモテないまま2年経った。ちらほらと恋愛もしたけれど、奨学金をもらっていたので大学院を決まった期間で卒業せねばならず、基本的には学業に必死な日々を送っていた。夏休みのある日、ルームメイトの副業のイベントを手伝いに行ったら、顔見知りの学部生が声をかけてきた。夏休みで寂しかったし、知り合いが他にいなかったので機嫌よく話した。若くて子犬みたいだなーと思ってるうち、いつのまにか付き合うことになっていた。びっくり。後日私の年齢を聞いてて相手もびっくりしていた。そのまましばらく付き合い、学生結婚をした。おとなしくて目立たない私たちが婚約宣言もせず突然結婚したので、周りの皆様に大変な衝撃を与えたとか与えなかったとか。結婚式はしなかった。

結婚してから

夫はとても内向的で穏やかな人で、私の攻撃性が100だとしたら彼は20くらい。今は職業柄20まで上がっているけど、もともとの性格ではたぶん5くらい。超無害。夫婦別姓の国で結婚したので名前は変えなくても大丈夫だった。結婚してしばらくは家事を常に一緒にしていたけど、今は私が家にいることの方が多いので夕飯後の食器洗いとゴミ出しとアイロンがけ以外は基本的にすべて私がやっている。お互い仕事が忙しくて余裕がないときは、家事なんて後回しでも死なないから後で一緒にやろうということになる。

私のことを頭が良くてかわいくてとても好き、尊敬していると毎日言ってくれる。私も夫の賢さ(なんだかわからない難しい本をいつも読んでいる)や素直で穏やかなところが好きで尊敬している。それを毎日伝えるようにしている。

外でお互いに嫌なことがあったとき、夫はただ傍にいて寄り添ってくれる。こうしたら、とか言わない。私はつい断定口調で決めつけたり解決策を提案したりしてしまうところがあるので、同じようにできるよう努めている。

私は血の気が多いので常に何かしらプリプリ怒っているけど、彼はめったに怒らない。特に私には怒らない。私が夫を怒らせたのは二度。軽口(バカだなー)のつもりでStupidと言った時と、泣いているのに理由を言わなかった時だ。stupidは軽い気持ちで二度と言わないと決めたし、悲しいことや悔しいことがあったら黙らずにきちんと言葉に出して伝えようと思った。

自分が変わったこと

人生を、二人のものと考えるようになった。これまで(少なくとも私は)自分のやりたいことをいかに実現させるかのみに終始していたけど、今のところはお互い「どうやって二人で末永く幸せに生きて行くか」をまず考えて、それ中心に自分がやりたいことやできることを進めていく感じで生きている。もちろんその為に犠牲はお互い払っているし、理解し感謝もし合っているつもり。自分の性格自体にそんなに変化はないけれど、自分のことを理解しサポートしてくれる他人がいることによる心理的安定感というのは思っているより侮れないことを日々実感している。




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