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【レビュー】機動戦士ガンダム(1)予習編

先日、「「ガンダム」を創った男たち」を読みました。



わたしのガンダム歴

自分がガンダムにハマったのは第1作目のいわゆるファーストガンダムではなく、1993年の「機動戦士Vガンダム」をリアルタイムで見てからだった。以来、いろんなガンダム作品を見てきたが、実はファーストガンダムはきちんと見たことがなかった。

富野シリーズはファースト以外は一旦は全部見てます。いずれも学生時代に見てるので、細かい部分は忘れてるところもありますが。富野シリーズ以外はG、W、X、0083、NT、閃光のハサウェイを見てて、あとはSEEDとUCを前半だけ、SEED Destinyと00をちょびっとって感じの視聴状況出です。

ファーストに手が出なかったのは、どうしても他の作品と比べるとMSのデザインもいまひとつカッコよくないし、アニメの画も古くて綺麗ではなかったのが主な理由でしたね。

実は大学生の頃にサッカー見たさに入ったスカパーのANIMAXチャンネルでファーストが放送されてたので、見てたんだが、途中で断念してしまった。なので、決して食わず嫌いではない。

なんだけれども、岡田斗司夫さんや山田玲司さんが熱く語っているのを見て、だんだん興味が出てきていた。

時はきた

ファーストこそ最高傑作という声も聞くし、歴史的な事実としてアニメにおいて一時代を築いた作品のひとつなのは間違いない。ということも考えると、いつかは履修せねばならないと思い立ちました。

Blu-rayを購入し準備は整った。

そして、実際に作品を見る前に予習用として「「ガンダム」を創った男たち」を読みました。

ガンダム製作時の時代背景

かつて、TVアニメは子供たちにおもちゃを買わせるための玩具CMと考えられてた。その時代にアニメに革命を起こすという意気込みで作られた。マンガの中ではかなりデフォルメされて描かれているが、概ね実話をベースにしてる。この中で、監督の富野由悠季さんとスタッフたちは当時のアニメ業界や玩具業界の状況で苦闘しつつ、ある意味では逆手にとって自分たちが創りたいものを創っていった。

富野さんは「機動戦士ガンダム」の前年に制作した「無敵超人ザンボット3」の時点でただの子供向けのものとしてアニメを作っていなかった。「ザンボット3」では主人公の巨大ロボットと敵組織の巨大メカが闘うことで街が破壊され、死傷者が出たり、人々が帰る家を失うなど、それまでのアニメやヒーローものであえて触れなかった部分をストーリーの中にきっちり組み込んでいる。

「機動戦士ガンダム」は「ザンボット3」をさらに推し進めて、リアルで本格的なSF群像ドラマを目指して作られた。結果的には富野さんがアニメを舞台にこの取り組みをしたのがよかったと思う。

マンガの中でも描かれているが、当時のアニメは実写映画と比べて明らかに格下として扱われていた。富野さん自身は本当は実写映画を作りたいと思っていたが、それはとても狭き門で結局アニメ制作の会社にしか入れなかった。また、アニメが玩具CMとして考えられていたが故にスポンサーの玩具メーカーは商材となる主役メカ以外にはそこまで作品の中身に口出ししなかった。

もし、富野さんが実写映画にこだわっていたら、監督として作品を撮れなかったかもしれないし、アニメ作品そのものがメイン商材として捉えられていたら、もっとスポンサーが内容に口出ししてきて富野さんの作家性を強く出せなかったかもしれない。(それでもシャアを12話くらいで死なせろとか、毎回新メカを出せとかのテコ入れは支持されてたそうですが)

無難な仕事か、大きな目標か

結局、どんな職場でも自分のやりたいようにやれるわけではないし、その条件や状況下で何ができるかだと思う。状況に飲まれて無難な仕事だけしていくのも大人としての生き方だけれど、富野さんたちガンダムを作った人たちはその状況下で既存のTVアニメの常識をぶっ壊す作品を作ろうとしていた。

もちろんそれがとんでもなく大変な事ではあるからなかなか取り組める人も少ないのも事実。(実際、ガンダムの制作に入った現場は地獄のようなスケジュールになるのだけど)

自分もいつもいつもではなくとも、ガンダムの富野さんたちのように大きな目標を持って仕事に向かっていたいと思ったのでした。

それを踏まえて、「機動戦士ガンダム」のTVシリーズを見ていきたいと思います。

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