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№141.143《ドイリーパターン》cuk 

札幌の小さなタティングレース教室から、あなたの元へレッスンをお届けします。タティングレースがはじめての方は、基本Step1からお読みください。

こちらでは、オリジナル編み図の作り方や、ちょっとしたコツを書いています。パターンは教室でご利用いただくほか、この記事の下からダウンロードしてお使いください。印刷してお届けご希望の方は、販売サイトminne, creema をご利用ください。


パターンについて

cuk(チュク)はアイヌ語で秋を表します。秋の公園で見上げた空の紅葉と、足元に広がる色鮮やかな落ち葉の絨毯をイメージして結びました。


結びはじめ

はじまりの段〜2段目

1段目
シャトルをふたつ使います。第1シャトルはベージュ、第2シャトルは生成りの糸をセットしました。
「糸端の始末」
結びはじめのリングに2本の始末糸を結びこんでいます。太さが気になる場合は、動画のように1本ずつ分けて結び込むと、より綺麗に仕上がります。もちろん、完成してから針で始末しても構いません。その他、結んで糸端を短く切る始末など、普段されている始末方法でお作りください。

movie はじめの始末糸を結びこむとき

動画ではチェインの目の色をリングに、リングの目の色をチェインに結びこんでいます。芯の色が目立つときは、2本の糸を交差させ(抜けないように)第1シャトルのリングにベージュの糸端を、チェインに生成りの糸を端を結びこむとよりきれいに仕上がります。

movie 針を使った糸始末の方法

2段目
point「シャトル2つ」「同じピコにシャトル繋ぎ」「第2シャトルのリング」

「シャトル2つ」
シャトルをふたつ使います。同じ色の糸を使用しましたので、始末糸を減らすために2つのシャトルをつなげて使用しました。この段は使用する糸が少ないので繋ぎ足さずに結べますが、段が増えるとシャトルに巻いた糸だけでは足りなくなりますね。たくさん巻き取るのが大変な時、私は、第1シャトルにたくさん巻き、3mほど玉糸を解いてカットして第2シャトルに巻いて使用しています。糸を足すときは、1段目の結びはじめの時のように「糸端を結び込んで」繋いでいきます。
シャトルに残った糸を使うときも、初めの位置に糸端が出るより、途中で結び足して作った方がきれいに見える気がします。
 もちろん、はじめに始末糸を2本残して結んで作って、最後に針で糸始末をする基本の方法で製作されても構いません。一番はご自身が簡単と思う方法で、楽しんでいただくことです。

「同じピコにシャトル繋ぎ」
同じピコにシャトル繋ぎをすることによって、リングに見せることが出来ます。これはモックリングと呼ばれる方法のひとつとして紹介しています。
もちろん第2シャトルでリングを作っても構いません。図案ではすべてチェインで記載していますが、どちらで作ろうか迷ったときは、ご自身の得意な方で作ってみてくださいね。結び比べながら作ってみるのもいいですね。

movie シャトル2つ繋げて糸を巻くとき

movie シャトル繋ぎ


3段目

point「シャトル2つ」「向きの変わるチェイン」「第2シャトルのリング」

 シャトルをふたつ使います。糸は同色使用のため繋げて巻いています。結びはじめは、中心向きのリングから作ります。
 段を増やしながら作るのが初めての方は、表面に繋ぐか、裏面に繋ぐか迷う方もいらっしゃいます。タティングレースの基本は、リングとチェインでは表面と裏面が入れ替わります。裏を表面と同じに見えるように工夫して結ぶ方法もありますが、表、裏と交互に見えるのがタティングレースの面白いところだと思っています。
 ただ、見せたいデザインが表に揃うようになどする場合もあります。それ以外は、外側が表面になるように繋いでいくと良いかと思います。パターンへの記載はありませんので繋ぐ前に確認しておきましょう。
 パターンでは、なるべく繋ぐ位置が表面にしています。これは、反対周りになると どこを作っているかわからなくなる方もいらっしゃるからなのですが、過去のパターンでは対応していないものもございます。このあたりのパターンの見え方などのご感想をうかがえると嬉しいです。


4段目

point「チェインで作るリング」

 シャトルをふたつ使います。糸は同色使用のため繋げて巻いています。結びはじめは、中心向きのリングから作り、すぐに第2シャトルに持ち替えます。
 この段のポイントは「チェインで作るリング」です。3段目の先端のピコへシャトルつなぎをしてチェインを作ったら、再度同じピコにシャトルつなぎをします。これは「見せかけのチェイン」や「モックリング」とも表現されています。リングに見せるための方法は、作る箇所によって違いますが、今回は一番作りやすい方法です。小さなリングですが、大きさが揃うように気を付けてみましょう。どうしてもチェインが伸びてしまう方は、シャトルを持ち替えてリングにしても構いません。
 得意な方法で図案を読み替えることが出来ると、もっと楽しくなりますね。

5段目

「シャトルふたつ」「糸の色を変えて結ぶ」

この段では、前の段のリングと繋いで三角形に見えるように繋ぎます。この形にするために一番作り直したデザインですが、このままでは少し不安定…次の段で一つになるように考えて作りました。
デザインが引き立つように二つのシャトルに巻く糸の色を変えています。
糸端を結びこみな糸端しますするときれいに仕上がりますが、あとから針で始末する際は、色を合わせて始末してください。


6段目

「シャトルふたつ」「糸の色を変えて結ぶ」
この段の内側のリングは5段目の外側のリングと繋げて輪になるようデザインしました。リングの引きが小さい方、ピコが小さく作れる方は出来上がりが窮屈になるかもしれません。もしも、反りあがってしまうようでしたら、内側のリング(第一シャトルのリング)を数目増やして結んでみてく同じ糸を使用しても、お一人お一人の加減が違うため、どの方の手でも同じに仕上がるように図案で指示するのは難しいのですが、皆さんのご感想を参考にしたいと思っています。
外側のデザインは、この段でおしまいにしても収まりのよいデザインです。お好きな色で仕上げてみてください。

7段目

最後の段と合わせて模様になるように同じ色にしました。

この段は4段目の繰り返しのパターンです。最後の段へつなげる準備として高さが揃うように作っていきましょう。
シャトルふたつに同じ色の糸を巻いています。始まりの段で紹介した「movie シャトル2つ繋げて糸を巻くとき」を参考にしてください。
段が増えるごとにシャトルにたくさん巻いても糸が足りなくなってきますね。そして、前の段で使った糸も少しづつ残りが出てしまいます。使いたい糸の残りがシャトルにあるようでしたら、始末糸がでないように工夫しながら結ぶことをお勧めします。
方法は、第1シャトルの糸端を50㎝程度チェイン糸に残してリング~チェインまで結びます。第2シャトルのリングの位置で、糸端を芯糸に引き込みながら結びます。始末の糸は2本同じ位置に結びこまずにリングとチェインに分けて始末すると太さが目立たなく、仕上がりがきれいになりますね。

8段目

最後の段は3段目の繰り返しになるように考え提案した。
少し長めのチェインで空間を出して広がりを持たせています。チェインの長さを揃えるのがポイントです。段が増えるごとに円が広がり時間がかかってしまいますが、どうぞのんびりお楽しみくださいませ。


おわりに

使用した糸

使用レース糸 /  DMCセベリア#30 
完成サイズ / 約28cm

ナナイロのこと

札幌で暮らしています。できることで楽しくなる工夫をすることが好き。いつも誰かを応援したくなる、ちょっぴりお節介。のんびりした時間。静かな場所。みんなが楽しんでいる空間が好き。

タティングレースをご一緒に

はじめの一歩

パターン

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