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誰もが誰かの推しかもしれない

推しにはおいしいご飯をたくさん食べてほしい。
推しには暑すぎず、寒すぎない部屋で過ごしてほしい。
推しにはぐっすり寝てほしい。
推しにはあたたかいお風呂にゆっくり浸かってほしい。

推しに、幸せになってほしい。

弊社の福利厚生を見ていたら、割引対象のお店がどどどんっと増えていた。
今まで使った金額や今後使うであろう金額を考えると、誰かがトランプ4枚集めて革命したかのような天変地異だ。
ありがたいなぁ〜!

しかし、こういう「お得」を享受することに、罪悪感を覚えてしまう。
それら割引の対象のお店を頻繁に利用する私に取っては大変なお得であるけれど、全く使わない人にとっては意味のないものだ。
全く使わない、必要としていない人に比べて、自分が得しているのはなんだか「ズルい」気がしてしまう。

そんなもやもやとした気持ちを抱えながらも、日々推しの幸福を願って生活し、推しに関わる全ての人たちの幸福を願っている。
好きなコンテンツにお金を使う時、このわずかな消費がこのコンテンツに関わる全ての方々がおいしいものを食べたり、快適な部屋で過ごしたりするための一部になればいいなぁと少なからず思っている。

推しを取り巻く全てに、幸福がありますように。

もしかすると、私だって、この世のどこか、推しを推す誰かの祈りが廻り巡って「あなたがおいしいものを食べて、快適な部屋で過ごせますように」願われているかもしれない。
私が今ここで、割引サービスを受けることは、ズルでもなんでもなくて、ただ誰かの願いかもしれない。

誰もが誰かの推しで、誰もが誰かの幸せを願っている。
そしてそれは、私で、そして、あなたのことかもしれない。