メンバーシップの額をどうやって決めたか
1 メンバーシップ開始
YouTubeにて、メンバーシップをはじめました。
説明を自分のチャンネルのコミュニティ欄に書きました。
長いですが、以下のようなものです。
※ 飛ばしてください。
2 額をどうやって決めたか
1190円の理由
メンバーシップは月額1190円とした。
端数にした理由はない。
ユーチューブの仕様で、1200円とすることも、1100円とすることもできないようになっている。大体そのあたりの額で考えていたため、1190円となった。
1190円あたりの額にしようとしたのは、「チープではない額の中で一番低い額」にしたかったから。
これについてもう少し説明したい。
お金について
最近、お金について考えることが増えた。
お金とはなんなのか。なぜ発生するのか。その額はどう決めれば良いか。などなど。
「お金は物々交換を便利にするために発生した」とか、逆に、「その説はおかしい」とか、よくある話しか知らない。
ちょっと考えてみたけど、物々交換を便利にするために発生したのが正しいとしても、物々交換に必要なお金は、みんなの生活に必要なお金の合計額の分しか発生しないはずだから、今のようにみんなの生活に必要なお金の額の合計を明らかに超える額のお金が出回っている現代では、物々交換のイメージはまったく合っていないと思う。
じゃあ、今のお金のイメージはなんなのかについては、まだよくわかっていない。理論面から考えるのは難しそうだと思った。
でも、メンバーシップの額は決めないといけない。
そこで、経験的に出てきた以下の2つの考えによって、メンバーシップの額を決めることとした。
1つめ︰安すぎるのはNG
少し前の話になるが、私が注目している、とあるチャンネルがメンバーシップを始めて/終了した。
490円だった。
私は、そのチャンネルに注目していたが、参加しなかった。
内容は、メンバーの質問に回答したり、限定動画を上げるというものだった。「質問回答」に興味が湧かなかったというのも大きいが、それと同時に、「490円程度のものしか見れないのだろう」と思ったのも大きい。
その後、「メンバー数が増えない」という理由で、そのメンバーシップは閉鎖した。
その後、そのチャンネルでは、メンバーシップで行っていた質問回答の動画や限定動画が無料で公開された。それを見ると、490円の価値ではまったくなかったことがわかった。当然、490円を超える価値だった。このメンバーシップが閉鎖されたことが惜しいなと思った。続いてほしい/続くべきメンバーシップだった。
重要なのは、メンバーシップの真の価値ではない。もちろん、第一はそれだが、それだけではなく、「見る者」がどう思うか、どのような価値のものと認識するかの方もである。
いくら490円を超えるものを提供していても、490円で提供している以上、「見る者」は、それを490円のものと認識する。要するにチープなものに見えてしまう。チープなものにはお金を払いたくない。だから、上手くいかなかったのだと思う。
これでは、「提供する側」も「受取る側」も損している。
提供する側は、もっと受け取ってもらえたし(そのリターンも得られた)、受取る側も、続くことで、もっと受け取れたはずだから。
違う言い方をすれば、極端な話、「100万円のセミナー」を受ける人はみんな集中して前のめりで受講する。逆に、「100円のセミナー」は受ける気にならない。
額が価値を正確に反映しているわけではないけれど、受取る側は、額の分だけ価値を受け取ろうとするし、実際に受け取ることになる。
あまりに安いとだれのためにもならない。
2つめ:自分が消費者になったとき高いと思う額はNG
当たり前のことと思われるかもしれないが、これは私の考え方の根幹にかかわる。
私は、「自分が見る側になったときに、自分の動画を見るか」という視点で、「見る」と思える動画を作ってきた。事実、私の動画は私が一番見ているはずである。
この考え方にはきっかけがある。
具体的な話をすべきところだが、言えないので、抽象的に話すと、
私は、ひょんなことから過去に、とあるサークルの長をやることになった。
しかし、活動ができない状況になり、メンバーは激減。ほぼゼロになった。しかし、そのサークルは歴史が長く、また、OB/OGから金銭的支援がすでに集まっており、絶対に閉ざすことはできなかった。
人を集めるしかない。そう考えて、考えうる企画を実行した。
でも人は来ない。
もう本当に終わりだと思った。
ここで、ある人が入ってきた。
その人は、周りの目を全く気にしないタイプだった。
入ってすぐに、「私はここにいるから、もし来たい人はここに来て」という調子で勝手に企画めいたものを始めた。※これも具体的に言えない。
当然、最初はだれも来ない。
その人は、何も気にしないでひとりでやっていた。
そうすると、何回かのうちに、1人来た。
私も、長という負い目もあって、その次に参加した。
そうすると、その次に、また2人ほど来た。
その次も2人。
次は1人。
こんな感じで、みるみるうちに、人が増えていった。
新歓の時期、われわれのサークルは活況を呈した。
閉鎖という最悪の事態だけは避けられた。
私には衝撃だった。
私がやった、「みんなきてね〜」というような企画っぽい企画には人は集まらず、彼女がやった(上記の人は女性)「誰も来なくても1人でやってるけど、もし来たい人がいればきてね」というスタンスの企画には人が集まる。
だから、私は、これまで、自分が見たいと思えるような動画を作ってきた。もしこれでだれも見に来なくても一向に構わないと本気でおもいながら。そうしたら、今や、約1500人の人が見に来てくれるチャンネルになった。
「社会現象の起こし方」というTEDの動画がある。まさにこれ。
逆に、「こんな動画だったらみんな見るでしょ。みんな見においで」みたいな動画は、全然見られないだろうと思う。※もちろん釣りタイトルで一時的に見られることはあるだろうけど。
これはなぜか、自分でもよくわかっていないのだけれど、次のような理由が考えられる。
①自分が見ると思える動画は、自分と同じような人も見る可能性が高い。
②みんなこんな動画が好きなんでしょ、という考えには周りを下に見る考えが潜んでいるが、実際は、自分と周りでそれほど差はない。むしろ自分の方が下の場合も少なくない。つまり、認識が単純に間違っている。
これが私の考え方だから、メンバーシップの額を考えるときも、自分が消費者だとしても参加すると思える額にすることになる。
それより高い値段は付けられない。
つまり、「チープな額はNG」だが、「自分にとって高い額もNG」。
これで決まった額が1190円となった。
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