私と「香り」🌷

私にとって、「香り」はわくわくし、挑戦してみたいことの1つにあげられます。

今回はそのことについて話したいと思います。

●香り・においとは
そもそも、「におい」とは、植物や食品のにおいは数百種以上の香り成分からなっています。
例えば、ローズであると香り成分数は約300個、イチゴは約350個、ビーフは約1000個と非常に多い成分から成り立っています。
日常的に販売されている柔軟剤や香水のにおい、食品や飲料等のにおいはこのすべてのにおい成分からいくつか重要なものだけを組み合わせてつくられた調合香料が世の中に提供されています。
そして、考えてみると香りというものは私たちの身の回りに非常に多く存在しています。最近では果物の風味のする水等がでていますが、それも香料によるものです。他には、口に入るものであると食品やお菓子、インスタント食品、口に入らないものであるとシャンプーやリンス、化粧品、柔軟剤、整髪料など私達の生活で使用しているほとんどのものに香料が使われているといっても過言ではありません。
もし仮に「香り、香料」がなくなってしまったら私達の生活の豊かさが乏しくなってしまうのも事実です。

●香りに興味を持ったきっかけ
私は大学2年生の春に1ヶ月間だけカナダへ留学に行きました。そこでは、語学学校に通いながらホームステイをし、非常に充実した楽しい時間を過ごしました。そして、留学から帰る際に、荷物の入りきらなかった私にホームステイファミリーの方々が鞄を譲ってくれました。その鞄を帰国して数ヶ月後に再び開けた時、ふわっとホームステイ先の家の匂いがしました。その瞬間、カナダで過ごした記憶であったり、楽しい思い出等様々思い出し、とても温かい気持ちになりました。「香りから記憶が蘇る」ということは、生活していて普通に起きることだとは思います。しかし、その時の私にとっては、香りは「人の記憶を操作し、感情をも動かすことができるもの」であると実感し、香りの力の強さに非常に衝撃を受けたのを今でも覚えています。それ以降、香りというものに非常に興味が湧き、日常での匂いに敏感になったり、香りの専門書を読んでみたりと少しずつですが勉強しています。
                        ●香りの魅力
まず、リラクゼーション効果です。ラベンダー等がよく知られているとは思いますが、その香りがするだけで心身が非常にリラックスするといった力があります。
そして、私が最も魅力に感じたのは、香りが記憶や感情を呼び起こすということです。
これは、ヒトの五感の中でも「香り」を感じとる嗅覚は、視覚的な記憶に比べて、忘れにくい特別なものだと言われています。また、嗅覚の信号は記憶をつかさどる部位「海馬」と呼ばれる部分へダイレクトに届くため記憶と香りが結びついていると言えます。

●香りの事業
現在では、様々な企業が香りを取り入れた事業を行っています。
今回はそのうちの3つを取り上げたいと思います。

①音楽×香り
某電機メーカーが開発したシステムは、自分の気持ちを表す「音楽」をきっかけに「香り」を選ぶことができます。単なるリラクゼーションの為だけの「香り」ではなく、多用な「香り」を体験して身近に感じ、そして香りが生活に与える「価値」を感じてほしいと思い制作しています。

・香り配信
ユーザーの元には様々な香りの元となるカートリッジがあり、それらが調合されて、意図する香りが再現しようと考えています。ユーザーの意図とは、その時々のユーザーの「気持ち」、〇〇な気持ちになりたい、〇〇なシーンに合わせたいといったものです。その「気持ち」がデータとして配信され、マッチした「香り」を作り出します。

②香り×テクノロジー
IT型のパーソナライズアロマを提供するサービス
朝、昼、夜といったシーン別にユーザーに合わせたアロマ3種類をお届けする定期購買サービスです。
このサービスの流れは、ユーザーにプロフィールや好みの香りの種類、色のイメージ、期待するエモーションなどを入力していただきます。
その回答をもとに3000パターンの香りから一人ひとりに合った「オリジナルな香り」を調香します。
・このサービスの良い点
1. パターンが多い為その分より自分のイメージ     した香りが届く
2. 時間や利用シーンに応じて香りを使い分けることができる
3. ユーザーが届いた香りの印象や感想を送ることで来月はさらに改良された香りが届く。

香りの開発サイドとユーザーが双方向で香りを育てる過程、自身の理想の香りに近づく楽しさが魅力的です。

③香りのマーケティング
近年では、ホテルやアパレル業界を中心に香りで空間を演出する「香りマーケティング」の需要が大きくなってきています。私たちは、性別、年代といったユーザー属性ごとに今どんな香りが求められているのか、どんな香りを嗅ぐとエモーションを想起するのかといった、香りのビッグデータを前述したサービスで蓄積し、分析しているそうです。
これにより、事業で香りを導入したい企業様へ向けて、ターゲットに向けた適切な香りの導入を支援することができます。

このように、最近では香りをただリラクゼーションを目的にに使用するだけではなく、ヒトの記憶や感情をもリンクさせた事業も増え始めています。

●私が挑戦してみたいこと
既に様々な企業が香りの事業を行っている中で、私が今後の人生において挑戦したいことは「香りで生活を豊かにする」、「香りの良さをいろいろな人に広める」の2点です。
まず、1点目の「香りで生活を豊かにする」ということについて説明します。
そう思った理由は、率直に毎日を楽しく過ごしたいからです。私は、お気に入りの香水の香り、ご飯の美味しいにおいなどを感じるだけでとてもわくわくし、気持ちが上がります。そのため、私自身が香りをうまく使いこなし、日常生活がもっと豊かに楽しくなるように工夫をしたいと思っています。そしてこれは、私自身に限らず周囲の人達にも広げていけたらいいと思います。まず身近な人で考えると家族や友人に対して、家ではみんながリラックスできるような香りをたいてみるであったり、プレゼントするにも香りにもこだわってみるなどはじめはすぐに実行できることから行いたいと思っています。

次に、2点目の「香りの良さをいろいろな人に広める」についてです。
これは仕事を通して今後実現していきたいと思っています。
理由は2点あります。
1点目は、香りの良さを知ることで日常が豊かになると思うからです。香りというのは、日常生活でありふれていますが、人々は香りを感じることが当たり前すぎて魅力に気づいてない人が多いと思います。しかし、もしその魅力に気づくことができたら、日常的に積極的に香りを意識し、関わっていくと思うのでより豊かでワクワクした生活が送れるのではないかと考えました。

2点目は、マイナスイメージの払拭です。
近年ではニュース等で「香害」と呼ばれるように、香りに苦しむ人も存在しており、香りに対していいイメージを持っていない人が多いのも事実です。
実際に20〜50代の女性415人にアンケートしたところ、「香害」を知っている人が51%(図1)、人工的な香りで体調を崩したことがある人が59%(図2)と半数を占めています。(https://www.shabon.com/kougai/)

そこで私は、少しでもそのマイナスイメージが取り除けるような働きかけをしたいと思いました。

これを実現させる方法は、メディアを使うのか、新しい事業として挑戦するのか等、まだ実際に働いたことがない私には詳細なイメージを持つことはできていません。しかし、香りに対しては強い想いがあるので、働いていく中で、どのようなスキルを身につけ、どのような方法を行えばより実現するのかを考えながら今後仕事をしていきたいと思っています。