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ユメモ

とあるご家庭へお邪魔する。
最初は別にそういう夢でもなくて、ポルターガイストごっこなどをして人様の家に潜入悪戯してたはずなんだけど……

そこには父親(私の知り合いらしい)と、子供二人(お兄ちゃんがゆうくん、妹ちゃんがミア)

母親は、何らかの理由で家からしばらく出ている。

私と父親(名前不明)は友達で、彼はなんだかクタクタに疲れていた。

「疲れてるじゃん」
「疲れたー」

私は当たり前のように家に上がり込み、当たり前のように子どもたちとハイタッチする。
子どもたちはこの人誰?と思っていそうだが、私の言動や行動は道化のような感じなので笑い出す。

「笑うときは笑うんだよな…」

などと私の背後で彼がブツブツというので、子どもたちが笑えないことが彼をより一層悩ませているのだと感じた。

私はお風呂に入りたいとか、人様の家なのに堂々とのたまう。
友達(父親)は
「もちろんどうぞ。お風呂くらい」
とかいうので
「いいんかーいっ!!」
とツッコみつつ、なんだか、彼が先に入りたそうな気がして
「君が先に入るかい?」
と聞いた。
そうしたら
「そう、するかな。なんかシャワーあびたい」
とのこと。
ミアちゃんを彼が入れるだろうと私は感じ取り、後ろで遊ぶゆうくんに
「ゆうくん!私と一緒にお風呂はいろ〜っ」
とお願いしにいった。
ゆうくんは
「うん!いいよ!」
と言って笑ってくれた。
だから、嬉しくてお尻みつけごっこをした。
「可愛いお尻はどこかな?ここかな〜っ?」
「きゃはは」
我ながら謎の遊びだが、子供ってこういうの楽しいでしょ。だって私が楽しいもん。と思った。
難しいことに挑戦させるのもありだけど、くだらない遊びほど楽しいものはない。

私とゆうくんは散歩に出かけた。
田んぼ道、少しの人、お店、外は暗くて夜だった。
手を繋いで歩いて、危なそうなところは抱っこした。5歳くらいだから、そう頻繁に抱っこしなくてもと思ったけど、なんとなく、心細そうで抱っこした。
抱っこしながら色々な話を聞いたし、した。
途中、すごく聞き分けの良い答えを、ゆうくんは歯切れ悪く言ったのだ。
私はそれに対して
「この先、ゆうくんにアレは、あーだとか、こーだとか、もっともらしく『そういうものです』とか、言ってくる人達はいると思う。でもね、自分が信じた事が一番で、何時だって信じたい事を優先しなさい。その時、自分が感じたこと。それが大切。わかった?」
と、言った。
今までヘニャヘニャ喋っていたのに、その言葉だけ硬度の高い言葉だった。
ゆうくんはジッと私を見た。考えている。
この子は私の言葉の真意を考えている。
そう思った。

しばらく二人だまって、私は抱っこしたまま交差点にさしかかったとき、ゆうくんが悲鳴のような声をあげた。

びっくりしていると、私の腕からもがき降り、草むらに直行。
虫がいたのだ。カブトムシ。分解されてたが。
私はそれを見て、捕食されてるねといった。
そして、近くを飛ぶ蜂なんかの説明を嬉々としてはじめ、偵察バチから二人でキャッキャと逃げた。

帰り道。
ニコニコのゆうくんに
「虫すきなの?どの虫が一番?」
ときいた。
「んとね、」
難しいカタカナ名をつっかえながら教えてくれた。
「でもね、もうちきゅうにいないんだ」
なるほど。
「絶滅種か。推しに会えないとかつらいね」
と私は頷く。
「私はむし好きだからな〜」
気持ちわかるよ。ゆうくん。
そんなふうに言えば、ゆうくんはケタケタわらって
「だって、koeda(本名でした)ちゃん子供みたいっ」
という。 
私もケタケタわらって
「そうでしょ〜私、実は子供なの〜」
と言って
ぎゅっと抱きしめる。

そして時計を見て
「やばっ!パパに怒られるやつ」
と私は慌てる。無断でお散歩に出たのだから。
風呂から出たら息子と友達がいないとか焦るよね。
でも、連絡は来ていない。多分、信用かな。
ゆうくんに
「ゆうくん、パパに怒られたら『koedaちゃんは子供だから許してあげて』って言って〜」
などと甘えたことを言う。
まさに、親に甘えたことを言う子供のような私にゆうくんは手をつなぎながら、楽しそうに笑ったあと
「わかった!言ってあげる!koedaちゃんは子供だから怒ったらだめですよって!!」
と言ってくれた。

帰宅直前、ゆうくんが
「塾の友達かも……」
と言って私から離れた。
子供心的に色々あるんだなと、そのまま距離を取って帰宅した。
そして、ゆうくんに
「塾のお友達にはさ、私のこと親戚の人っていいなー」
という。
ゆうくんは
「いいの?」
というので、いいのいいのと頷いた。

帰るとミアちゃんが網戸から脱走をはかってて、急いで取り押さえた。まるで猫みたい。
彼は電話していた。
口座からお金がなくなってるって。ミアの口座からもって。最近はやってる詐欺的なものじゃないかって話てる。
電話口は奥さんかな。
そこまでではないが口論になってる。
私は子どもたちと静かに遊ぶゲームをはじめた。
キッチンを見ると美味しそうなソーセージが焼きかけで、私達の散歩の間に色々やってくれようとしたのだろう。
ソーセージってのが何か彼らしくないが、繊細な料理をする余裕が今の彼には無いというのが伝わった。
ミアちゃんが玄関から外に出ようとしたとき思わず声が漏れた。
「ちょちょちょちょちょ、まって、まって、危ないから!!」
その声はどうやら電話を通して聞こえたらしい。
彼はもう何かヤケクソなのである。
「そうです、おにゃのこが遊びに来てます。」
「はい、はい、あー離婚ですか、はい、はい、だからなんでいつもそれにたどり着くわけ?」
みたいな。
あー…もーーーと思いつつ、今はお互いヒートアップしてるだけで、ふだん異性の友人程度では揺らがない人達だから、相当不安定なんだなぁと感じた。


そんな夢でした。
どんな夢やねん。




サポート設定出来てるのかしら?出来ていたとして、サポートしてもらえたら、明日も生きていけると思います。その明日に何かをつくりたいなぁ。