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日本学術会議の予算は10億円余り。今まで10億円の価値のある提言が出た事があったのだろうか? ●橋下氏 学術会議「任命拒絶など当たり前」も…菅首相の対応は「国民の怒りマグマ…」


 橋下徹弁護士が4日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演。菅義偉首相が、「学者の国会」と呼ばれる日本学術会議から推薦があった新会員候補者6人を任命しなかった件に関して、「任命拒絶など当たり前の話」と述べた。
 自身も大阪府知事、大阪市長時代には、選考会議の推薦に基づいての、府立、市立大学の学長任命権があったことを例示し、「推薦に基づかずに勝手に選んだらアウトですが、ただし推薦が出てきたときに拒否権はある。当たり前の話。任命拒絶など当たり前の話」とした。
 ただし「法に基づいて適切に対応した結果」としている菅首相の対応について「残念なのは、法に基づいた対応だとか、個別人事だから理由は言わないとか、安倍政権の森友、加計、桜を見る会のあの問題と同じように、国民の不満のマグマがためるきっかけになってしまう」と指摘した。「霞が関の人事と違って、別の独立組織の人事なので、拒絶した理由ははっきり伝えるべき」とした。
【引用終わり】
「橋下徹氏は1日、自身のツイッターで、『学術会議のメンバーに入らなくても学問はできるのだから学問の自由の侵害になるわけがない。むしろ学術会議は軍事研究の禁止と全国の学者に圧力をかけているがこちらの方が学問の自由侵害。学術会議よ、目を覚ませ』と投稿している(夕刊フジ)」そうです。
全く、私も同感です。
日本学術会議の職務は「科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること」と「科学に関する研究の連絡を図り、その能率を向上させること」ですので、政府と国民が学術会議に求めているのは「軍事研究の禁止」とか「性的マイノリティの権利保障に関して法整備の提言」ではありません。
学者さんたち求めているのは「今、自分が研究している○○は、こうすれば国民生活に役立ちます」という提言です。
例えばコロナの専門家会議が「軍事研究の禁止」とか「性的マイノリティの権利保障に関して法整備」を提言してきたら、みんなびっくりします。そして「この役たたず」と怒るでしょう。
私は、日本学術会議は、現在この「役たたず」になっているような気がします。
日本学術会議という「何をすべきかわからない」名前になっているから、昭和24年の設立から70年の内にどうも、会議のメンバーの皆さんは「自分達が何を求められているか」について「勘違い」してしまっているのではないでしょうか?
ですから政府としては、以下のように答えるべきであると思います。
政府が日本学術会議に10億円以上も金を払うのは「科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること=科学で国民生活をより良くしてゆくための提言」ですので、それにふさわしい研究をしている方を学術会議のメンバーとして任命するべく、推薦された方々の中から選別して任命したしました。
と、このように政府は答弁するべきであります。
それなのに、任命拒否の理由を言わないでいます。
なんとなく、モリカケ・桜になりそうで、ちょっとウンザリします。
尚、日本学術会議は「軍事研究の禁止」とか「性的マイノリティの権利保障に関して法整備の提言」以外にも、(私にはよくわかりませんが)、科学に関する提言も行っているようです。
2020/9/25「情報教育課程の設計指針―初等教育から高等教育まで」9/15「都市域土壌の現状と課題」9/8「科学的知見の創出に資する可視化―文理融合研究と新パラダイム策定―」「日本学術会議資料の保存・管理と公開に向けて」
9/4「学術とSDGsのネクストステップ -社会とともに考えるために-」(以下、今年度提言は末尾に記載します)
と、このように日本学術会議も、頑張っているようです。しかしどうも、私のような一般人には「提言の名前」を見ただけでは、その内容は見当がつきません。ですから、結局役に立ちません。
例えば、お坊さんの《お経》を聞いている時は「立派な事を言ってるに違いないから、有難がった聞かなければ…。でも何言ってるかさっぱりわからないから、自分には関係ない」となります。だからお坊さんは《法話》をして、《お経》の内容を説明して、皆に「なるほどなるほど」と納得した貰う訳です。
私は、学者さんは「一般人には訳の分からない、専門的な研究をしている」のだろうと思います。だから「提言の名前」をみただけで「訳が分からない」のかもしれません。
しかし日本学術会議は「科学を実践させるために、税金が使われているのですから、一般人に訳が分からなくては価値がない」と思います。
即ち、《お経》は学会で唱えて、学者さんたちの中で「やれ素晴らしい」と内輪受けしていて頂きたい。しかし税金を使う日本学術会議では《法話》に変えて、皆に「なるほど、なるほど」と納得させる事が出来なければ、学問・科学を一般社会に普及させると言う目的を果たすことはできません。
なぜなら一般の人が理解して使いこなせなければ、一般社会では活用できないからです。
難しい事を誰にでもわかるように、簡潔に優しく説明するのは大変です。しかし、日本学術会議はその為にある。その為に税金が使われているのだと思います。
立法の主旨を今一度心に刻んで、学術会議のメンバーの皆さんに活動の方法を見直して頂ければと、願います。
そうでなければ、10億円がむだづかいになってしまいますので…。
(付記)2020年日本学術会議の提言
2020/9/25
情報教育課程の設計指針―初等教育から高等教育まで
ポイント
情報学委員会情報学教育分科会
第298回幹事会
2020/9/15
都市域土壌の現状と課題
ポイント
農学委員会土壌科学分科会
第296回幹事会
2020/9/8
科学的知見の創出に資する可視化―文理融合研究と新パラダイム策定―
ポイント
総合工学委員会科学的知見の創出に資する可視化分科会
第295回幹事会
2020/9/8
日本学術会議資料の保存・管理と公開に向けて

 付録2 図録「日本学術会議創立70周年記念展示」

ポイント
史学委員会歴史資料の保存・管理と公開に関する分科会
第296回幹事会
2020/9/4
学術とSDGsのネクストステップ -社会とともに考えるために-
ポイント
科学と社会委員会、同科学と社会企画分科会
第297回幹事会
2020/9/2
現代社会への応答性を備えた総合的社会理論の振興のために
ポイント
社会学委員会社会理論分科会
第296回幹事会
2020/9/1
日本における農業資源の潜在力を顕在化するために生産農学が果たすべき役割
ポイント
農学委員会 農学分科会
第292回幹事会
2020/8/25
工学システムに対する安心感と社会
ポイント
総合工学委員会・機械工学委員会合同工学システムに関する安全・安心・リスク検討分科会
第295回幹事会
2020/8/18
大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準 教育学分野
ポイント
心理学・教育学委員会教育学分野の参照基準検討分科会
大学教育の分野別質保証委員会(第24期・第4回)
2020/8/11
主権者教育の理論と実践
ポイント
政治学委員会政治過程分科会
第293回幹事会
2020/8/4
「軍事的安全保障研究に関する声明」への研究機関・学協会の対応と論点
ポイント
科学者委員会軍事的安全保障研究声明に関するフォローアップ分科会
第295回幹事会
2020/7/7
東京電力福島第一原子力発電所事故による環境汚染の調査研究の進展と課題
ポイント
総合工学委員会原子力安全に関する分科会
第290回幹事会
2020/6/9
道徳科において「考え、議論する」教育を推進するために
ポイント
哲学委員会哲学・倫理・宗教教育分科会
第290回幹事会
2020/6/5
理工学分野におけるジェンダーバランスの現状と課題
ポイント
第三部理工学ジェンダー・ダイバーシティ分科会
第290回幹事会
2020/5/15
地球惑星科学分野における科学・夢ロードマップ(改訂)2020
ポイント
地球惑星科学委員会、地球惑星科学委員会地球惑星科学企画分科会及び地球惑星科学委員会地球・惑星圏分科会
第289回幹事会

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