見出し画像

ヘンリー&メーガン騒動で、マスコミ推薦善悪と自分自身の正邪善悪の相違に気が付いて、マスコミに踊らされない人が増えればいいなと思います。●英王室の好感度ダウン ヘンリー王子も大幅減


イギリスのヘンリー王子夫妻が王室内での差別的な扱いを告白したことを受けて、ロイヤルファミリーの好感度が軒並み下落しています。  
イギリスのデイリー・メールの世論調査では、エリザベス女王の好感度が去年に比べてやや落ちたほか、チャールズ皇太子は13ポイントも下げました。  
さらに告白したヘンリー夫妻も好感度を落としています。
またイギリスでは、情報番組でメーガン妃を批判した司会者、ピアス・モーガンさんに苦情が殺到し降板する騒ぎになっています。  
モーガンさんは記者団に「言論の自由を信じている」と訴えました。
【引用終わり】
 テレビ朝日の画面でみると、英国王室人気投票は次の通り。
1位 エリザベス女王 +64(↓2)
2位 ウイリアム王子 +62(↓7)
3位 キャサリン妃 +56(↓8)
4位 アン王女 +50(↓↑0)
5位 フィリップ王配 +27(↑1)
6位 ヘンリー王子 +14(↓15)
7位 チャールズ皇太子 +11(↓13)
8位 カミラ妃 +5(↑9)
9位 メーガン妃 -8(↓6)
10位 アンドリュー王子 -73(↓12)
英国国民はこの度の騒動にウンザリしているのか、王室メンバーは軒並み高感度を落としていますが、その中でフィリップ王配(↑1) カミラ妃(↑9)だけは上げています。
 メーガン妃に比べれば、この二人はずっとよかったとみなおした人たちがいたからだと思います。
 いずれにせよ、この世論調査では英国国民はヘンリー&メーガンに対する好感度を最も減少させた、即ちヘンリー&メーガンのこの度のインタビューに多くの人達が嫌悪感を持ったという事がみて取れます。
 ですから、情報番組でメーガン妃を批判した司会者、ピアス・モーガンさんこそが、多くの英国国民の心情を語っていたことになります。
 ところが、モーガンさんは番組を降板させられました。
 AFPの伝える所によりますと、メガン妃側がモーガンさんの発言について、テレビ局に抗議したそうです。
【10日、一部のイギリスメディアは、この件で、メガン妃側がITVに直接、正式な抗議を行っていたと報じました。メガン妃側の抗議の主旨は、モーガン氏の発言が「精神衛生の問題一般や自分の精神状態に悩んでいる人に対して悪影響を与えかねない」というものだったとしています。  
モーガン氏は10日、自宅前に集まった報道陣に対して「メガン妃の言うことは一言も信じない」「私は自分の率直な意見を言っただけだ」と述べました】
だからモーガンさんは【記者団に「言論の自由を信じている」と訴えました】のだと思います。
確かに「精神衛生の問題一般や自分の精神状態に悩んでいる人に対して悪影響を与えかねない」と曖昧な訳の分からぬ理由で、TVから降板させられるのならば、メーガン妃側の気に入らない意見を言う人はみんな降板させられる事になります。
これは大変な事態です。
なにしろメーガンさんは、(客観性の裏付けのない)主観で要求をだしてくるからです。
メーガンさんのインタビューの内容をたどると、次のようになります。
1 (名前の言えない人から)人種差別発言をされた、気がした→私の心が傷ついた。
2 息子に、王子の称号が与えられないのは人種差別である。
→私の心が傷ついた。
ところが、メーガンさんはインタビューの中で次のように発言しています。
【「当時の会話には、君主の孫であるなら、アーチーや私たちの次の赤ちゃんは自動的に王子か王女となる、というのがありました。彼らにそれを取り上げる権利などありません。しかし私が妊娠していた時、彼らはそれを取り上げたいと言った。何故でしょう?」と疑問を投げかける 以上、インタビューを伝えるAFPより】
チャールズ皇太子が国王にならないと、メーガン&ヘンリーの子供たちは、君主の孫にはなりません。現在は君主のひ孫です。故に自動的に王子か王女にはならないのが普通です。だから人種に関わらず元々権利などないので、誰からも権利を取り上げられている訳ではないのです。
ウィリアム王子の子供たちが、プリンス・プリンセスの称号を受けたのは、ジョージ王子が将来の国王であるという特別な理由からだと思います。ジョージ王子は、将来祖父・父が何らかの理由で国王にならなくても、いずれは国王になるのです。ジョージ王子は国王となる運命の元に生まれた。だから、生まれながらのプリンスなのです。
この点で、国王になる運命をもたずに生まれたメーガン&ヘンリーの子供たちとは、決定的な違いがあります。
正直に申しまして、私は「メーガンさんは、君主の孫とひ孫の区別がついていないし、王位の継承を理解していない」ような気がします。実際、この発言には驚きました。
また、君主の孫であっても、エリザべス女王の3男エドワード王子の息子と娘の称号は、プリンス・プリンセスではなくて、伯爵とレディです。これはエドワード王子夫妻の希望であったと伝えられていますが、君主のひ孫であるヘンリー王子の息子と娘が自動的にプリンス・プリンセスになるわけではないのは、事実関係から見れば明らかです。
でもメーガンさんは、「自分の子供たちは君主のひ孫でも、君主の孫と同じ扱いを受けられたらいいな」と願望して、「自分の願望が叶えられない事で、本来は持っていない自分の権利が侵されたような気分になった」ということが、インタビューの中の言葉で明らかになっています。
即ち、メーガンさんの主張をまとめると「王室が 自分が気分よくいられる状態を作ってくれなかったから 自分は被害者だ」になります。
なぜならばメーガンさんは「人種差別をうけた気がして悲しかった」そうですが、英国国民全員に「孫嫁の心を傷つける発言をするな」とエリザベス女王が命令したら 「君臨すれども統治せず」の原則に外れますので、メーガンさんは女王と王室には出来ない事を要求しているのです。
そもそも「自分の感情を他人に守ってもらおう」とは無理な注文です。ですが、近頃は「自分が○○さんの一言で傷ついたから、○○は悪人だ。みんなで罰をあえて下さい」と、世間に訴えるのが流行っています。
つまり、正義を主張する人達によって「言論の自由が、脅かされている」状態です。
しかし、これはあくまでも 主要なマスコミの中だけです。
実際には、英国国民はヘンリー&メーガンに対する好感度を最も減少させた事が 世論調査で分かります。だから、テレビを降板させられたモーガンさんと同じ意見の人達が沢山いるのです。
このような意見の人達は、ネットで自由に発言しています。
即ち、現状ではマスコミの決めた善悪基準に従わないと悪者のレッテルが貼られて「言論の自由が、脅かされる」事になるのですが、現実社会の中では人々は自由を放棄する意思を示していません。
だから、主要マスコミの論調とネット内の世論が180度違う現象が発生しています。
近頃では、マスコミ・知識人は、「なぜ、自分達の素晴しい善悪論に、一部の一般人は素直に従わないのだろう?」と不思議に思っているようです。けれど「メーガンさんを、悲劇のヒロインに祭り上げようとする方に無理がある」と気が付かないのでは、マスコミ人が再び現実社会で生きる人達から支持されることはないと思います。
現実の世界で生きる多くのリアリストは、「自分が○○さんの一言で傷ついたから、○○は悪人だ。みんなで罰をあえて下さい」という、自分の生活に関係ない、マスコミの流す物語に辟易しているのです。
まして、このインタビュー番組をつくった司会者のオブラさんの会社は、番組の放映権料をCBSに700万~900万ドル(7億6400万~9億8000万円)で売ったそうです。CBSの方は CM料を約2倍の高値で売ったのでで、司会者のオプラさんもCBSも大儲けしたのです。
「メーガンさんを、悲劇のヒロインに祭り上げようとする」理由は、金儲けのためだもあります。
ですから「マスコミが金儲けのために作り出す善悪基準に、振り回されるのはまっぴらだ」と感じる人は、少なくないとは思いますが、これだけ儲かれば しばらくメーガン&ハリーは続く事でしょう。
これぞ、究極の炎上商法かもしれません。
ただ、このハリー&メーガン騒ぎは、意外な副産物を生むかもしれません。
今回アメリカの主要マスコミが《善人認定している》のは、メーガンさん側です。
だからメーガンさん側は「自分達は善なる立場を確保した」と考えて、自分の気に入らない意見を言う人達=有名な司会者モーガンさんや新聞社の発言に抗議したり告訴したりしています。
ところが、英国の多くの一般人はハリー&メーガンに善なる立場を与えていません。だから彼らの意見を代表して「嫌な奴に文句を言った」司会者も新聞も被害を受けた。即ち、モーガンさんと意見を同じくする人達は「自分達の言論の自由が脅かされている」と感じるはずです。
つまり、主要マスコミの「自分達だけが好きに意見をいって、反対意見の人達には沈黙させようとする」ダブルスタンダードを、多くの英国国民が、マスコミによって言論を圧迫される立場で実際に体験します。
すると、多くの英国国民が、主要マスコミの偽善に気が付いてくれるような気がします。ちょっと楽観的過ぎるかもしれませんが、そんな気がします。
ヘンリー&メーガン騒動で、マスコミの推薦する善悪と自分自身の正邪善悪の相違に気が付いて、独善的なマスコミ全体主義に踊らされない人が増えればいいなと、私は密かに期待しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?