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日米安保条約 60周年によせて 2 ロシア外相 「日本に アメリカの陣地やめろ」 日米同盟に改めて懸念 平和条約交渉でロシア外相

17日、モスクワで年頭記者会見を開いたロシアのラブロフ外相代行(AFP時事)
 【モスクワ時事】ロシアのラブロフ外相代行は17日、日ロの平和条約締結交渉で、日米同盟がロシア側の懸念になっているとの考えを改めて示した。モスクワでの年頭記者会見で表明した。
 ラブロフ氏は「日本の指導者が対ロ関係で何らかの悪意を持っていると思ったことはない」と指摘。一方で「(日米)同盟をめぐる文書や声明を踏まえれば、米国は敵国であるロシアを押さえ込むべきだという方針でこの同盟を活用している」と主張し、「日本はそうした(米国の)軍事的戦略の一部となっている」と語った。その上で「対話が重要だ」と述べ、日本側に説明を求めていく姿勢を示した。
【引用終わり】
なぜ ラブロス外相が「(日米安保について)日本側に説明を求めていく」などという姿勢を示したかと言えば、ロシア側は 現状を「日本の領土が、アメリカの陣地である」と認識しているからだと思います。

だから、日本人に「ロシアと友好関係を結びたいと言っておきながら、『自国の領土を、ロシアの敵のアメリカに陣地として提供している』のは、おかしいぞ」と説明を求めると発言しているのです。

日本人は「世界は一家。人類は兄弟」とのほほんとしていますが、地球儀の中では『日本列島は、重要な戦略拠点』に位置しています。

日本人は気が付いていませんが、現在の日本列島はアメリカの陣地です。

ですから、現状 北太平洋はアメリカの内海になっています。

これが ロシア・中国が日本列島を取ってしまうと、アメリカは北太平洋の半分を失い、ロシア・中国が自由に太平洋に出ていけるようになります。

いわば、ロシアと中国は「日本列島によって、蓋をされている」状態なのです。

これは ぐるっと西へ行って 欧州へいっても同じ状態です。ユーラシア大陸の西の外に浮かぶブリテン島=英国が米国の無二の同盟国です。ですから、現状アメリカ海軍は、ユーラシア大陸の東と西を抑えて、敵対勢力が海に出てこないようにして、世界の海を圧倒的に有利な状況で支配している訳です。

アメリカの空の世界支配も、日本と英国を陣地にしている(=戦闘機・爆撃機の中継地点として自由に使える)事で成り立っています。

以下は 私の私感ですが

《19世紀に ペリーの艦隊が 欧州諸国に先駆けて日本を脅しにきたのは、アメリカ政府が「日本列島を欲しいと思った」からだと思います。

ワシントンを中心にして、地球儀を眺めれば、アメリカが日本を欲しいと思うのは、自然の欲求だと思います。太平洋の向こうの、カリフォルニアより小さい4つの島をチョチョイと手に入れれば、北太平洋がアメリカの内海になるのだから、欲しいと思っても不思議はありません。

19世紀のこの頃は、欧米列強が植民地の分取り合戦をしていましたので、「この領土が欲しい」なら「手に入れる」事は、強い国である証明(=良い事)として国内では歓迎されました。

ですから「太平洋を、自分達の内海にしたい」という自然な欲求に従って、アメリカは「キューバをエサにスペインに難癖をつけて、フィリピンを分捕る」という離れ業をやってのけました。

ハワイも 手に入れました。

そして 第二次大戦で日本列島を手に入れて、アメリカは北太平洋の海を自国の内海にしたのです》

(注) 現在 米国内で日米安保について色々と不満を言っている人がいますが、米国(中でも米軍)は 欲しかった島(日本列島)を90年以上の歳月と<米軍兵士の血を流して手に入れたので、ちょっとやそっとでは出ていかないと思います。

私は、アメリカ人もロシア人もその他の世界の人々も、こんな視線で《日本列島の位置》を見ていると思います。

ところが 日本の中では「地球儀の中では『日本列島は、重要な戦略拠点』に位置している」と 気に掛ける人は殆どいません。「昔も今も未来も、日本列島は、永遠に日本人が住み続ける島である」と 疑う事もなく信じています。

そんな日本人だから、「ロシアと 友好関係を結びたい」という希望と、「自国の領土を アメリカに守ってもらいたい」という現実的欲求が矛盾しているとは思いません。
しかし 外国人(特にロシア人)は、「おかしい。信用が置けない。嘘つき」と判断します。
また アメリカ人は 日本人の「中国と 仲よくしたい」と言う希望と 「アメリカに 守ってもらいたい」という欲求は矛盾すると考えると思います。

私は 防衛に対する日本人の感覚(特に「守ってもらうのが当然」という公家道と庶民道)は、外国人と違うので「誤解されないようにした方がよい」といつも思っています。

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