見出し画像

バイデン大統領の「償わせる」には、決まり文句をいっているだけみたいで本気を感じません。だからタリバンやISにも侮られて好き勝手されるのですが、他の独裁者も人権侵害しても大丈夫と安心しているかもしれません。【引用開始】●米大統領、カブール爆発の実行犯に警告 「捕えて償わせる」


© Reuters/JONATHAN ERNST 米大統領、
カブールの空港周辺ではこの日(26日)、2回の爆発があり、少なくとも12人の米兵が死亡し、民間人にも多数の死者が出た。
過激派組織「イスラム国(IS)」系の「イスラム国ホラサン」(ISIS-K)が犯行声明を出した。
バイデン米大統領は…、実行犯を捕らえて償わせると表明した。また、イスラム過激派への反撃計画を策定するよう国防総省に要請したことを明らかにした。
ホワイトハウスで演説し、「われわれは許さず、忘れることもない。(実行犯を)捕らえて償わせる」と述べた。
バイデン氏は、米国はアフガニスタンからの退避を継続すると表明。8月31日の米軍撤退期限の変更は示唆しなかった。
「ISIS─Kの資産、指導部、施設への攻撃計画を策定するよう司令官らに指示した。われわれが選んだ時に、選んだ場所で正確に対応する」と述べた。
バイデン氏はまた、米軍に対し必要ならば兵を増派すると伝えたことも明らかにした。
イスラム主義組織タリバンのカブール制圧によるアフガン情勢の過去2週間の変化について責任を感じるか問われると、「最近起きた状況の全ての責任は基本的に私が負う」と応じた。トランプ前政権がタリバンと2020年に結んだ和平合意にも責任の一端があるとの見方を示した。
さらに、同大統領はタリバンを信用していないとしながらも、戦争においては相手国の撤退を保証することが紛争の回避につながると指摘。米国の滞りないアフガニスタン退避はタリバン自らの利益にも沿っていると信じている、と述べた。
【引用終わり】
米国のバイデン大統領の《目的》は、アフガンからの撤退・タリバンとの紛争の回避なのでありましょう。
「もうアフガンには関わり合いになりたくない。アフガニスタンがどうなろうとかまわない。ただ、タリバンが米国を攻撃しなければよい。だからタリバンの機嫌を損ねたくない」という、真意が透けて見えますから…。
勿論、アメリカが「もうアフガンには関わり合いになりたくない」と心底思っていても無理はありません。だからアフガンから撤退するのは良いのです。
しかし、私の観る所では、バイデンさんは「撤退したい」という思いをタリバンに見透かされて、タリバンのいいように操られています。
常識で考えれば、アメリカ側は「米軍の撤退が完了するまでは、タリバンは本格的戦闘を行わない」とタリバンから約束を取り付けているはずです。だからこそ、アメリカは「8月31日までに撤退する」と約束できたはずだからです。
そしておそらく、「アメリカが約束を破って、撤退期限を守らなかったら、タリバンはアメリカ軍を攻撃する」という脅しもあるのでありましょう。
しかしですね、(多分)最初に約束を破ったのは、タリバンです。ですから、バイデン大統領は8月初めにタリバンが電撃作戦を始めた時に、口を極めてタリバンを罵って、「タリバンは米国との約束を破った。米国に宣戦布告した」と騒いで直ちに撤退の中止と、空爆準備を始めるのが、軍事的には順当です。
国際的な一般常識では、弱者は強者に報復できないので、強者は約束を勝手に破っても咎めを受けません。一方で弱者は強者との約束を破れば報復されるので、約束を破る事が出来ません。
即ち、タリバンが米国との約束を破ってかつてに行動しても、米国が咎める事もなく、米国が自分でタリバンにした約束だけは守るとなると、タリバンが強者で米国が弱者になってしまうのです。
もし、米国が弱者と観られたくなければ、せめてタリバンに「(空襲をして)一発かまして、撤退しないとぶち上げる」しかなかったのです。
それが、軍事力で相手を威嚇する最低限です。
それをしないと、国際社会の「米国は怒らせない方がよいから、米国には逆らわない方がよい」という空気が薄れしまいます。米国の威信が地に落ちます。
結果、米国 も国連も「批判するだけで、何もしない」と見切られて、それぞれの国々の「隣国を攻撃して領土をふやそうかな」という気分を自制させる見えない力が弱くなります。
よって、今回米国バイデン政権 (=民主党) が、表看板の「人権を守る」という行動を一切しないでアフガニスタンから逃げ出して、後はタリバンにやりたいように人権侵害させるのを目にすれば、中国その他の国の独裁者は、「バイデン政権は、口だけで人権を語っているだけだ」と安心して実力行使が出来るようになるのです。
勿論、「軍事行動はしないで経済制裁に特化して、中国との経済切り離しを戦略的に粛々と進める」のが最も良い事なので、バイデン政権がアフガニスタンから米軍撤退をするのは良い事です。
ただ、良い事なのは、あくまでも「口で言ってるだけではなくて、戦略として実行できたら…」であります。
しかし、この1ケ月のバイデン大統領の言動をみていると、大統領として振舞っているだけ、口で言ってるだけで、なるように任せているような気がします。即ち、ふらふら漂って周りが用意したセリフを言っているだけのように見えるのです。
まるでお芝居をしているように見えるのです。その上、相手役のタリバンに脚本を無視してかつてに動かれても、バイデン大統領は脚本どおりに振舞ってしまうので、マヌケな芝居にしか見えないわけです。
アメリカ大統領が、タリバンに手玉に取られているのを目にすると、不安になってきてしまいます。そして、「中国を封じ込めて、世界の自由・人々の人権を守る」というのも、ただ言ってるだけかもしれないと思うと、一層不安になります。
いずれにしても、「アメリカはタリバンにも勝手にやらさせて、何もしない」と周知された事と、「コロナ過で全世界で各国国民の不満が高まってきている」事が合わさると、(もうちらほら始まっていますけれど)、世界中でクデーター・内乱・地域紛争が勃発しそうな気がします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?