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正論4月号「官僚の都合より 国民の命守る議論を」より「国内検査体制の充実を」━おっしゃるとおりです しかし ●新型コロナ『重症化してから検査・治療』という政府方針を上昌広医師がテレ朝でも「言語道断」と批判

テレビ朝日「モーニングショー」2月27日(木)テレビ画面を水島宏明氏撮影 
そもそも新型コロナウィルスは重症化してからの検査・治療でいいの?
 テレビ朝日「モーニングショー」で2月27日(木)、玉川徹の「そもそも総研」はこの問題を深掘りした。
① 「重症者に対して検査・治療する」という方針を日本政府が2月25日(火)に発表したばかりだ。
(下線と①②③は 長谷川七重挿入)
 だが担当のレポーター兼ディレクターの玉川徹は「基本的に医療は軽いうちに見つけて、治療を開始して重症化させないというのが鉄則なのでは?」という疑問を専門家たちにぶつけた。
医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師

 上昌広理事長は自身も内科医で元東京大学医科学研究所特任教授の上昌広医師もリスクの高い人々への対応として「早期の治療」が必要だと主張している。

(玉川)
「PCR検査をする基準において『まだ重症じゃないから検査できません』と言っているところもあるんです。これは合理的だといえるのかどうか?」
(上昌広医師)
「私はもう言語道断だと思いますね。
ご高齢の方がかかれば亡くなる非常に怖い病気に対する時には、早期診断、早期治療が鉄則です。
重症まで待ってから診断をつけるというのは・・・

医師として許容しがたい状況ですね。」
 ②上医師は2日前にTBS「NEWS23」に出演した際にも口にした言葉と同様にかなり強い言葉で医師としての倫理をにじませていた。
………
(玉川)
「なぜ早期の方が良いんですか?」
(上昌広医師)
「ウィルスとの闘いは自分の免疫力プラス薬なんですね。」
………
「それは相手(ウィルス)が少ない時の方がこっちも強いですから、早くやらないとダメです。」
………
 上昌広医師は軽症者が感染を拡大させないためにも、検査をして確定診断を受けること重要だと指摘する。
(上昌広医師)
「軽症の方が無理して職場に行って、うつしてしまいます。
でも行かないようにするためには、やはり診断しないと動機づけできませんよね?
軽症者こそ、ご希望される方は検査をして診察して『あっ、自分がかかっていた』とわかればそれは注意しますよね?」
………
「軽症者は検査をせずに『とにかく家にいてくれ』って(という政府方針は)、それは無理ですよ。」
………
(玉川)
「そうすると軽症の人に家にいてもらうためにも、軽症の人が感染しているかどうかを調べる必要があるということですね」
(上昌広医師)
「その通りです。とにかく患者さんもやはり熱が続いたりすると検査を希望されるんですよ。患者さんの立場に立って、ご希望なさる検査を提供する。そして自分で結果がわかれば行動を変えますからね。こういうふうなサポートをするのが国の仕事だと思うんですね。」
② 上昌広・医療ガバナンス研究所理事長(医師)の歯切れの良さは2日前のTBS「NEWS23」に出演した時と変わりなかった。
(水島宏明氏 解説)
スタジオでは玉川徹が新型コロナウィルスに関しても「早期検査」のメリットとして(1)重症化を防ぐ、(2)検査をして感染を確定させることで感染者を自宅待機させて他人への感染拡大を防ぐことができる、と解説して、どちらもPCR検査の普及が必要だと解説した。
 その上で、厚生労働省に取材したところ民間の検査会社にも働きかけて、PCR検査用のキット配付を進めていくとし、PCR検査の保険適用についても臨機応変に対応するという姿勢を取材して伝えていた。
 ただ、こうなってくるとつい2日前の2月25日に政府が出した基本方針がどのようにして決まったものなのか。それを決める会議でなぜ上昌広医師のような異論が出なかったのか。今後はこの問題を検証していくことが報道機関に求められる課題だと考える。
症状が軽い人も早めに検査して早めに治療する
 上医師の説明を聞いてみれば素人でもわかるような常識的な理屈である。ところが政府の基本方針がそうしたものにならなかったのは一体なぜなのか。何か別の事情があったのか。ジャーナリズムはぜひこの問題を深掘りしてもらいたい。
【 以上 水島宏明氏ブログから 上医師の発言部分を抜粋して引用しました。次に正論4月号より上医師のご意見を同じく抜粋させて頂きます】

●「官僚の都合より 国民の命守る議論を」より「国内検査体制の充実を」

では、政府が最優先でやる事は何か。それは…希望者すべてにウィルス検査を受ける機会を提供する事だ。…
既にウィルス検査のシステムは、スイスの製薬企業「ロシェ」や米国CDCが確立し、海外にも導出している。…日本政府はロシェに協力を依頼すればいい。検査業務は民間会社に委託すればいい。国内受託連鎖事業の大手である「エスアールエス」は、毎日20万件以上の検査を全国の医療機関から受託している。
RT-PCR法を用いたウィルスの遺伝子検査は…ありふれた技術だ。厚労省が新型コロナウィルスの遺伝子検査を保険承認すれば、数日で民間ベースで体制が立ち上がるだろう。検査を希望する患者すべてを検査できるはずだ。
ところが、安倍政権は国立感染症研究所で検査体制が整備されるのを待つと表明し、検査の開発に9憶8千万の予算をあてがった。さらにワクチンから治療法の開発など全てを含め、総額13億円が国立感染症研究所にわたる事になる。
国立感染症研究所は厚生労働省が所管する研究所だ。本務は研究であり、大量の臨床サンプルを処理することや、ワクチンや治療薬、診断キットの臨床開発ではない。…
国立感染症「研究所」が、彼ら(民間)と医薬品の臨床開発をして勝てるわけがない。なぜ安倍政権は、民間に競争させず、国立の研究機関に独占的に業務を委託したのだろうか。これは大きな後遺症を生む。なぜなら、新型ウィルスが発生するたびに、国立感染症研究所で診断法、治療法を開発するのがルールとなるからだ。日本人は構造的に「検査ラグ」「ドラック・ラグ」を抱えることになる。
安倍政権には、官僚の都合を優先するのではなく、国民の命を守るための議論をお願いしたい。
【引用 終わり】
「なぜ 新型ウィルス検査の保険適用が問題なのか」が、「正論」を読んで初めてわかりました。
つまり 誰でも検査が受けられる「検査キット」はすでに開発されていた。それなのに、安倍政権と厚労省が、この「《検査キット》は 国立感染症研究所が開発したモノでないから、日本人には使わせない」と頑張っているから、「日本人は検査が受けられない」のでした。
とするならば 安倍政権の命は風前の灯火だと思います。
けれど 私には「とても不思議な気分」です。なぜならば、テレビをすべて見ていた訳ではありませんが、「この新型コロナの検査は とても大変で難しい時間もかかる検査で、日本の総力を挙げても一日300人しか検査できない」とテレビが連日主張していたからです。だから、加藤厚生大臣が陣頭指揮をとって、1人3千人検査できようにしたのではないですか。
それなのに、ホントは、新型コロナウィルスの検査は「ありふれた技術だ」で 国立感染症研究所が出しゃばらずに 民間ベースに任せておけば、数日で希望者全員が検査を受けられるようになったはずなのだとは…。
ですから、「テレビで 毎日スイスのロシェ社が検査キットを開発しているから、これを使えば皆検査を受けられるのに、安倍政権が国立感染症研究所と結託している」と報道してくれれば、世論が激高して、もっとずっと早く保険承認されていたと思うのであります。
例えば テレビ朝日「モーニングショー」2月27日(木)の「そもそも総研」では 「①2日前にTBS「NEWS23」に出演した際にも口にした言葉と同様にかなり強い言葉で医師としての倫理をにじませていた。」という上医師を取材しています。
上医師について もう一度「②歯切れの良さは2日前のTBS「NEWS23」に出演した時と変わりなかった」と評していますので 番組の信頼が厚いのでありましょう。
しかし ならばなぜ、「そもそも総研」では 「スイスのロシェ社が検査キットを開発しているから、これを使えば皆検査を受けられるのに、安倍政権が国立感染症研究所と結託している」という上医師の主張が出てこなかったのでしょうか?
3月1日発売「正論」の執筆の締め切りがいつだったか知りませんが、2月27日(木)放映の「そもそも総研」よりは前だったのではないかと思います。
確かに「今回の安倍政権は おかしい」
しかし、例えば「武漢お迎えチャーター機の運賃を無料にしろ」とか、「学校やってて感染は広がらないのか」とかの世論の怒りや疑問には、迅速に対応するのが、安倍政権です。
「桜を見る会」も、さっさと中止にしてしまいました。
この世論迎合策で 安倍政権は日本で最長の寿命を更新している訳です。
ですから マスコミ・世論・国会議員が「ロシェ社が検査キットを開発しているから、これを使えば皆検査を受けられる」と騒げば、「ロシェ検査キットがもっと早く保険適用になった」と 私は考えます。
私は この事を知らなかったから、安易に保険適用してしまったら「一日3千人しかできないのに 数十万人が検査を希望したら 検査しきれずかえって混乱する」と心配してしまっていました。
私は なぜマスコミが1日3千人しか検査できないのです。と連日放映していたのか さっぱりわかりません。
なぜ ダイヤモンド・プリンセス号の3700人の検査があんな大事にならねばならなかったのか、さっぱりわかりません。
「安倍政権が国立感染症研究所と結託して ロシェ社の検査キットを使わせないからだ」と 報道してくれていたらこんなことにはならなかったのではないかと思えてなりません。
なぜですか?
マスコミは 安倍政権を攻撃するのが大好きなのに…
「国民に犠牲者が増えれば 安倍政権が退陣するはずだと 知ってて報道しなかった」だったら 最悪です。
それとも 安倍政権が厚労省・国立感染症研究所に逆らえなかったように、マスコミも厚労省・国立感染症研究所に忖度していたのですか?
私は「『そもそも総研』で 検査キットの使用ができない真実の理由が報道されなかった」ことが 本当に不思議でなりません。

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