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安倍元総理は世界的に有名な政治家なので、「金を貰ったから悪い」ならまだしも、「金を払ったから悪い」という世界標準に照らすと《訳の分からない容疑》で逮捕されたら「日本は変だ」と思われてしまわないかと心配です。 “桜を見る会前夜祭”安倍首相の「ホテル名義の領収書」説明への疑問 郷原信郎 弁護士


今年(2019年)の「桜を見る会」の前日にホテルニューオータニで開かれた前夜祭について、安倍首相は、昨日、「すべての費用は参加者の自己負担。旅費・宿泊費は、各参加者が旅行代理店に支払いし、夕食会費用については、安倍事務所職員が1人5000円を集金してホテル名義の領収書を手交。集金した現金をその場でホテル側に渡すという形で、参加者からホテル側への支払いがなされた。」と説明し、
少なくとも2017年分までの安倍総理に関係する政治団体の収支報告書に“前夜祭”の収支について記載がないことについては「収支報告書への記載は、収支が発生して初めて記入義務が生じる。
ホテルが領収書を出し、そこで入ったお金をそのままホテルに渡していれば、収支は発生しないため、政治資金規正法上の違反にはあたらない」と述べたそうだ(テレ朝ニュース)。
この「説明」には、いくつかの疑問と問題点がある。
「ホテル名義の領収書」と代金支払いの関係
最大の問題は、安倍事務所職員が参加者から集金して「ホテル名義の領収書」を渡したとされている点だ。
少なくとも、ニューオータニほどのホテルが、実際に金銭を受領していないのに「ホテル名義の領収書」を渡すことはあり得ない。「ホテル名義の領収書」が渡されたのであれば、その領収書の額面の金額に見合う支払が、安倍事務所職員からホテル側に前もって行われたはずだ。
会の参加者の人数が予め確定しているのであれば、その確定額を安倍事務所側が「立て替え」、ホテル側に支払って、その金額に見合う領収書を受け取って参加費と引き換えに参加者に渡したということもあり得るだろう。
しかし、前夜祭は、「自由参加」の立食の会であり、予め参加の申込みが行われているわけではないはずだ。そうなると、安倍事務所職員が、予め金額を確定してホテル側に支払い、その分の「ホテル名義の領収書」を受け取るということはできないのが通常だろう。
安倍首相の「説明」にある「ホテル名義の領収書」というのが、ホテルニューオータニの正式の領収書であったとすると、安倍事務所側で、「参加者数」を決めて、一人当たりの領収書の金額に「参加者数」を乗じた金額をホテル側に支払って、その人数分の「ホテル名義の領収書」を受領し、参加費の支払と引き換えに参加者に渡したということしか考えられない。
そうなると、そこで前提とされた「参加者数」が、実際の「想定参加者数」と一致していたのかどうか、ということが重大な問題となる。「ホテル名義の領収書」を受け取る際の支払いの前提となった「参加者数」よりも、実際に5000円の参加費を支払った人が少なかった場合、その差額は、安倍事務所側が負担し、安倍事務所には、その分の「ホテル名義の領収書」が残ったということになる。この場合、一人分の「ホテル名義の領収書」の金額と、1人当たり参加費の支払額は一致するが、安倍事務所のホテルへの支払額の総額と、参加者から受け取った参加費の総額は一致しない。
ホテル側に実際に支払われたパーティーの費用の総額が明らかになっていないので、「ホテル名義の領収書」が一枚5000円だったとしても、一体、何枚の領収書が安倍事務所側に渡されたのかが判断できない。
また、ホテルへの支払いが一人当たり5000円では到底足りず、その差額を安倍事務所側で補填しようと考え、「想定参加者数」を大幅に水増しし、実際に参加した人からの支払いとの差額を安倍事務所ないし安倍後援会側が負担したという可能性もある
仮に、そのようなことが行われたとすると、公選法上、政治資金規正法上、どのような問題が生じるのか。
公職選挙法上の問題
まず、公選法199条の2が禁止する「公職の候補者等の寄附の禁止」に当たるか。
確かに、前夜祭の飲食の提供について、ホテル側が、一人当たりの価格設定を「5000円」としていて、その金額と一致する5000円の会費が支払われていれば、金額が釣り合っているので「寄附」には当たらないようにも思える。
しかし、もし、その「5000円」が、実際の参加者を大幅に上回る「想定参加者」を前提に設定されたものであり、実際に提供される飲食費の一人当たりの金額が「5000円」を大幅に上回っていたとすれば、その「超過金額」の分の「寄附」をする意思があり、実際寄附が行われたことになる。
その場合、安倍事務所側が、ホテルへの参加費総額を支払って「ホテル名義の領収書」を受領した際に前提とした参加者数が、実際に想定していた参加者数に見合ったものであったかについての事実確認を行う必要がある。
政治資金規正法上の問題
政治資金規正法上は、安倍首相の「収支は発生しないため、政治資金規正法上の違反にはあたらない」との「説明」は、全く通る余地がない。
「桜を見る会」のツアーは、安倍晋三後援会名義で参加を呼び掛けていることからしても、政治団体である同後援会の活動の一環として行われていることは否定できない。
その後援会の事務を行う安倍事務所側が「想定参加者数」でホテル側に支払いをしたとすれば、それ自体が、政治団体としての安倍晋三後援会の「支出」であり、その後、実際に参加者から「一人5000円」で受領した参加費の総額が「収入」となる。この「支出」と「収入」の両方を、政治資金収支報告書に記載すべきであることは言うまでもない。
この場合、安倍晋三後援会の政治資金収支報告書への不記載ないし虚偽記入の政治資金規正法違反が成立することになる。
一流ホテルのニューオータニであれば、代金を受領しないまま、ホテル名義の領収書を安倍事務所側に大量に渡すことはあり得ないだろうし、参加者数が確定しないのに、一人当たりの参加費を「5000円」として領収書を交付し、参加者が想定より少なかった場合のリスクをホテル側が負担するということも考え難い。
安倍首相自身が「説明」に用いた「ホテル名義の領収書」が、この「桜を見る会」の前夜祭をめぐる問題の事実解明の“鍵”となるかもしれない。
*この記事は11月16日に「郷原信郎が斬る」に掲載された記事を転載しました。
【引用終わり】
 安倍事務所は、前夜祭の幹事役をやっていただけだと思う。差額が出たから補填したそんなものでしょう。
同窓会の役員・幹事でも、皆にビールの追加を振舞う、ちょっと太っ腹な役員・幹事さんは沢山います。その際、「ちょっと出したから次回の同窓会の役員選出では自分を推薦しろ」という下心があったら、同窓会の人情の部分でのルール違反です。それでは、ビールの後味が悪くなってしまいますから…。正しくは「やあやあ、ありがとう。同窓会万歳。カンパーイ!」皆でニコニコ、それだけです。
ですから、安倍事務所も別段差額を補填した事に対して、「参加者に恩義を感じてもらって、次の選挙では安倍晋三と書いてもらおう」という下心はなかったと思います。
社会通念上の範囲内で「えっ、差額が出ちゃったの?しょうがない。俺払うわ」の感覚だと思います。第一、参加者は今更買収するまでもない支持者です。「安倍晋三と選挙に投票します」と旗色を鮮明にしている人達に対して、「安倍晋三と選挙で書いてもらうために、寄付をする」という構図が成り立つのだろうか?それが違反なら、「法律が変・又は法律の運用が変なのだ」と思います。
 こんな細かな事で「違反だ」とやられていたら、安心して生活できません。
 例えば、おお金持ちの子供たちが、親の所有する(家賃100慢相当の)億ションにタダで住んでいるのは、厳密に言えば「贈与税法違反だ」と思います。他人に貸せば月100万の家賃が貰えるので、年1200万円の家賃の利益供与「贈与税法違反」です。
けれど親の家に泊まりに行ったり、同居している場合には、親の雇用する家政婦さんに仕事をしてもらったり、運転手付きの親の車に乗って移動しても、家族として目こぼしされます。ですから、金持ちの子供は、親の家に現住所を置いて、別住所の親の持つ億ションに家政婦さん付きでタダで住むと、「贈与税法違反」ではないような形になります。また、金持ちの子供が親の家にただで住んでいる場合に、贈与税法違反で立件される事も、まずありません。
しかし、鳩山元総理がお金持ちのお母様の所有する事務所を、タダ同然で借りていたことは問題だったらしいので、「問題にしよう・違反にしよう」という検察の意思があれば、普通の金持ちの家で「贈与税法違反」はゾロゾロ立件できると思います。「法の下の平等」の精神によれば、「政治家はダメだけれど、経済人一般人はよい」というのは変ですから…。
なのに、なぜか普通の金持ちの家では大抵やっているのに、政治家以外は問題にされません。「親の家に家賃も払わずタダで住む・悪者だ」と糾弾されません。
不思議ですね。
これはたぶん、社会通念上の範囲内と捉えられて、「法律が厳密に適用されない」からだと思います。「賭け麻雀を家族や友人同士でする場合には、賭博法違反なのに警察が目こぼしする」事も、社会通念上の範囲内と捉えられているからだと思います。ただしなぜか他の日本人が破っても法律が適用されないのに、黒川元検事とその友人が賭け麻雀をした時だけは賭博法が適用されました。
私は、これって変だと思います。
もし、安倍事務所の前夜祭差額補填が問題ならば、すべての政治家のパーティや会合について差額補填が無かったか、または料金の取りすぎが無かったか、捜査すべきだと思います。
即ち、私は「一連の安倍氏に対するスキャンダルには、安倍氏を失脚させるために、悪意をもって法律を解釈して適用しようとしているようだ」という印象を持ちます。
ですから、私は、「社会通念上で変な法律は、改正すべきだ」と思います。
「知り合いに、線香持っていったら違反だ」という公職選挙法って、「親の持つ億ションにただで住むのは、利益供与だ」と同じように、人間の情を否定しています。また「気に入らない人間・失脚させたい人間だけは、賭け麻雀で摘発する」事が出来る社会は危険です。
法の下の平等が崩れると、社会に不信感が蔓延します。
「自分は狙われる人間なのだ」と思えば、被害者感情が発生して、自分を守る為に攻撃的になります。また「自分は法律を破っても逮捕されない人間だ」と思えば、法律なんか馬鹿にして守らなくなります。
このような社会では、賭け麻雀をしても目こぼしして貰えると誰もが思っているので、法律上は賭け麻雀はしてはいけないのに、皆やっていることと同じように、法律があっても誰も守らなくなります。
「自分は狙われる人間なのだ」と思えば、「守っても守らなくても迫害逮捕されるだろう」と予測しますので、法律を守る価値はありませんし、「自分は法律を破っても逮捕されない人間だ」と思えば、法律は破り放題だからです。
つまり「法の下の平等が崩れる」→「誰も、法律を守らなくなる」→「無法社会になる」ので、社会の秩序・治安が崩れます。
ですから、私は、
社会通念上で変な法律は、守らない・守れない人が多い。
→法が守られないと、法の権威を下落させる。
→法の権威を取り戻すために、時々一定の人達だけに法を適用する。
→法律そのものが、法の下の平等を脅かす存在となる。
→無法社会になる。
ので、「社会通念上で変な法律は、現実に即して、人々が守れるように改正すべきだ」と思います。
最後に、世界の他の国々では、政治家は余分なお金を貰うと悪徳政治家だと批判されて、逮捕ざれたりします。この世界標準に照らすと、政治家が余分なお金を払うと批判されたり、逮捕ざれたりするのは変ですよ。
河合夫妻と違って、安倍事務所の支出は買収ではありません。すでに選挙で安倍晋三と書くと決めている人達なので、今更買収することはできないからです。
私は、本当に、安倍元総理は世界的に有名な日本の政治家なので、逮捕とか起訴とかなったらニュースが世界を駆け巡るでしょう。ただその容疑が「8百万円貰ったから悪い」ならまだしも、「払ったから悪い」という世界標準に照らすと《訳の分からない容疑》で逮捕されたら「日本は変だ」と思われてしまわないかと心配です。

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1963年千葉県生まれ。法政大学でマルクス主義を学んでいた時中国の文化大革命の告発本を読んで世の中には言っていることとやっていることが違う人が多いと知る。産経より2018年『「十七条の憲法」で紐解く日本文明論 多元相対論から日本を考える』を出版。保守系ブログ+漫画を書いていきます