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冬に向かって、南半球でコロナ感染が猛威をふるう。南はまだ秋なのに、チリでは食糧不足。冬を乗り切るのは大変そうです。それにしても、なぜ世界は高温多湿政策をとらないのでしょうか? ●南米、コロナ流行の「新たな中心地」に WHO

ブラジル・サンパウロ市郊外の墓地で、新型コロナウイルスの犠牲者とみられる遺体の埋葬の様子(2020年5月22日撮影)。
(更新)世界保健機関(WHO)は22日、新型コロナウイルス感染者が急増している南米について、新型ウイルス流行の「新たな中心地」となったとの見解を示した。
WHOのマイケル・ライアン氏は、「南米はある意味、新型ウイルスの新たな中心地となった。南米諸国の多くで感染者数が増加している」と表明。「こうした国々の多くで懸念があるのは明らかだが、特に現時点で被害が大きいのはブラジルだ」と述べた。  
ブラジル保健省の統計によると、同国では21日、新型ウイルスによる1日の死者が過去最多の1188人を記録し、累計死者数は2万47人へと増加。死者数は過去11日間で倍増し、世界で6番目に多くなっている。  
ブラジル国内の感染者数は31万人を超え、米国とロシアに次いで世界で3番目の多さとなっている。だが専門家らは、検査体制が不足していることから実際の感染者数はさらに多いとみている。【翻訳編集】 AFPBB News
●南米チリの首都サンティアゴで大規模デモ 極度の食糧不足で市民の怒り爆発
5/19(火) 15:41配信【スポニチSponichi Annex】

18日にチリ・サンティアゴで発生した大規模デモ(AP)
 南米チリの首都サンティアゴ(人口510万人)で18日、食料支給を求める市民が大規模なデモを行い、一部が暴徒化したために警察と軍当局が放水などで鎮圧する緊迫した事態となった。  
チリは新型コロナウイルス感染の第2波に襲われたために、15日から一度は解除していたロックダウンによる外出規制を再び実施。すでに上院議員の半数と4人の大臣が「濃厚接触者」として隔離されるなど政治面でも混乱が生じていた。さらに食糧難は深刻。
2018年に就任したセバスチャン・ピニェラ大統領(70)は250万人分の食料を供給すると約束したが、どこまで市民に行きわたるかは不透明な情勢となっている。  
なおチリの感染判明者は約4万6000人で、死者は478人を数えている。
●アルゼンチンが債務不履行 9回目、6年ぶり
5/23(土) 6:36配信 【サンパウロ共同 抜粋】
 地元メディアによると、アルゼンチンがデフォルトに陥るのは6年ぶり9回目。今回は停滞する経済に新型コロナウイルス流行が追い打ちとなった。不履行となったのは、22日が支払期限だった約5億ドルの利払い。支払い能力があるのに払わない「テクニカルデフォルト」と見なされている。
【引用 終わり】
チリの状況をみると、いまだ社会保障が脆弱な中進国でロックダウンをすると、貧困層は食料を購入するお金を手に入れられなくなるようです。すると、当然ながら暴動になります。なぜなら、食料の絶対量がないわけではなくて、単にお金がないから食べられない場合には、ある所から「奪って食べよう」という結論に達するのは当然だからです。食料がどこにもないなら、暴動も起きないのですが…。
ですから先進国ではロックダウンの代償として国民にお金を配っていますが、国に資金が無くても食料配給だけはしないと「万人の万人による闘争」の世界となり、治安は保てなくなる可能性が高くなります。
これが解っているから、ブラジルの大統領は感染が広がってもロックダウン政策をとらないのだと思います。
17世紀にイギリスロンドンでぺストが流行した時には、ペストで死亡した人たちの埋葬を担当する人達もまた、次々に感染して死亡したそうです。しかし、それでもロンドン市が募集すればすぐ次の人を雇用する事が出来たので、遺体が市内に放置される状況にはならなかったそうです。
感染する可能性が高いのに、なぜ人々は埋葬人に応募したのでしょうか?
私は、食べるためだと思います。感染したら死ぬかもしれない。けれど、食料が無ければ絶対死にます。だから失業して食料を買うお金が尽きた人達が、埋葬人に応募したのだと思います。絶対に死ぬ状況から脱出するために…。
なぜ、貧しい人達が食糧不足に陥るのが解っていながら、国の指導者はロックダウンをするのでしょうか?もし「貧しい人達は、感染よりもひどい飢餓に陥るかもしれない。けれど、裕福な人たちは感染から逃れられる」が理由だとしたら、それは悲しすぎると思います。
他国の事ではありますが、チリのピニェラ大統領(70)には250万人分の食料を供給するという約束を守って頂きたいものだと思います。
また、アルゼンチンが「テクニカルデフォルト」を行ったのは、資金を温存しておくためだと思います。切羽詰まれば、真似する国が増えるような気がします。
だからこれから世界は殺伐とした季節を迎えていくことになるでしょう。ことによると、あちらこちらで戦闘も始まるかもしれません。
それにしても、なぜWHOは、高温多湿を世界に呼びかけないのでしょうか。
冬からに感染爆発した北半球では、春から初夏に向かって感染は小康状態を迎えています。夏には感染が広がらず、秋になって感染が広がり始めた南半球では、これから冬に向かって感染が爆発するでしょう。
勿論、室内の温度を上げたからといって感染を0にはできないでしょう。けれど、減らせるかもしれない。
私は季節性の感染症は、人の力で季節を逆にすることで減災する事が出来るのではないかと思えてなりません。
歴史を振り返れば、熱い季節に広がったペストは冬が来れば鎮まりました。冬の季節に広がったスペイン風邪は、夏が来れば鎮まったのですから…。

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