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パニック中⁉️ 香港区議選:中国共産党は親中派の勝利を確信していた

林鄭月娥行政長官(左)のボス、習近平も幻想を見せられていた

<香港デモ隊は一握りの「暴徒」で、その他の「声なき多数派」は親中派を支持している――それは中国が仕組んだプロパガンダではなく「信仰」だった。人民日報や環球時報のジャーナリストたちに聞いてわかった中国指導部の驚くべき慢心ぶり>
香港で11月24日、区議会議員選挙の投開票が行われた。夜になって開票作業が進むなか、民主派陣営は(勝利の)熱狂に包まれていた。
(一方)中国の報道機関はパニックに陥った。中国共産党に有利なように情報操作ができないかと慌てたのだ。香港では民主派の勝利が予想されていたが、中国メディアの編集者たちは、親中派の圧勝を確信していたようだ。自分たちが発信するプロパガンダに操られていたのだ。
<用意されていた「親中派圧勝」の原稿>各紙とも、選挙前夜には親中派圧勝の予定稿を作っていた。
その中には、親中派の大物議員・何君堯のような候補が得票数を伸ばすという予想もあった(あとは実際の数字を加筆すればいいだけになっていた)。何君堯はデモ隊に対する悪意に満ちた言動から香港では嫌われ者だったが、環球時報はたびたび彼の発言を紹介していた。
 この見当外れの予想からは、厄介な問題が透けて見える。中国共産党の上層部が、香港について自分たちが発信したプロパガンダを信じ込んでいるという問題だ。
<情報源に問題あり> 中国共産党の指導部は、親中派が主張していた言葉を、本当に信じていたようだ。親中派・行政長官等は 繰り返し「サイレント・マジョリティー(声なき多数派)」である香港の一般市民は、抗議デモを続ける民主派に批判的だと主張してきた。
 だが(実際には)各種世論調査は、香港の一般市民が警察に不信感を抱いており、抗議デモにおける暴力には不満を感じながらも、その責任は主に政府にあると考えていることを示していた。
(他国のメディア)にとって、今回の選挙での最大の注目は、民主派が過半数の議席を獲得するかどうかだった。それなのに中国のメディアは、親中派が前回以上に民主派に差をつけて勝利すると予想して原稿を作成していたのだ。

 なぜ、これほどの大きな誤算が生じたのか。最大の問題は、情報源が指導部にとって「聞こえのいい論調」を繰り返し、指導部はそうした情報の信頼性が高いと確信する.
香港に住む大陸からの中国人も「信仰」を同じくしており、勝利を信じていたため、今回の結果には衝撃を受けている。
大敗の結果を受け、考え方も変わるかもしれない。しかし今のところは、これまでの「信仰」をさらに強化する方向の報道ばかりだ。
国有メディアはすべてをデモ隊と、アメリカの「選挙干渉」の責任とし、中国共産党の外国スパイ恐怖症を悪化させている。いずれ誰かが詰め腹を切らされることになるのだろうが、それもきっと人違いである可能性が高い。
●中国メディアのその後と中国市民の反応の一部
「反省や対応策ないのか」中国で異例の政府批判次々
11/25(月) 18:22配信【テレ朝ニュース 要約】
 25日午後から政府系の主要メディアでが今回の選挙結果を伝え始めていますが、そのなかに肝心の議席数すら書かれていなかったため、ネット上では政府批判が相次いでいます。例えば、ネット上では
「選挙結果が言えないのか」
「中国大陸の人たちにも結果を伝えるべきだ」
「反省や対応策はないのか」「なぜ発表がこんなに遅いのか、自信がないんだろう」などの声が上がっています。
ただ、中国政府はこれまで中国国内の「香港への反発」を逆手に取って愛国心を鼓舞し、求心力を高める手段としてきました。今回の選挙結果(から)香港への圧力をさらに強めていく可能性もあります。【要約 終わり】

【ニューズ ウィーク】の中国メディア関係者からの聞き取りがもとになった記事ですが、ちょっと驚きでした。
と申しますのは、私は今までも「習近平主席は どうも《裸の王様》みたいな雰囲気を漂わせているな」と思っていました。しかし「まさか、いくらなんでも GDP世界第2位の大国の指導者層とマスコミまでもが《裸の王様だ》という事はないのではないか」と一瞬思ったのです。

私は 今まで下記のように考えていました。
その一 中国の嘘を作っているのは 中国マスコミと中国共産党の首脳である。
事実として 中国のマスコミは「習主席の気に入る記事」をかかねばならないから、プロパガンダ記事を書いています。
また 中国共産党の首脳は 粛清を恐れて「習主席の気に入る発言」をしています。
その二 自分で 嘘を作っているから 中国マスコミと中国共産党の首脳は 中国政府発表は嘘が多いと知っている。事実として マスコミの人達は現場にも出るし外国にもいく。その中で、事実を脚色したり 見なかった振りをして「習主席の気に入る記事」を 実際に書いていました。即ち 嘘を作った本人ですから、報道は事実ではないという事を 誰よりもよく知っていたはずです。
また 中国共産党の首脳も同様で 事実に反して自分で嘘を作って「習主席の気に入る発言」をしていれば、中国政府の発言は嘘だと 自分で知っているはずです。
その一とその二から
私は 習近平主席はともかくとして 実際に現場で嘘を作っている中国マスコミと中国共産党の首脳は、自分達が嘘を言っていると知っていると思っていました。
実利に目がない多数派の中国人エリートが「(まさか)香港デモ隊は一握りの「暴徒」で、その他の「声なき多数派」は親中派を支持している」という(自分達で作った嘘のプロパガンダを自分で信じて)「信仰」している」とは思っていませんでした。

私は 「実利に目がない人は 現実的な思考をするはずだと勘違いしていた」ようです。
とすると 中国は米国との冷たい戦争の中で《裸の王様・習近平主席》に「王様は裸だ」と言ってあげる人がいない事になります。
ですから これからも 《裸の王様・習近平主席》主導で 却って自国を不利にするトンチンカンな反応ばかりして 墓穴を掘り続けていくだろう」と予測せざるを得なくなります。
なんとも はや…ですか。

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