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“普通に仕事したい”のは、ホテルも結婚式場も葬儀社も航空産業も皆同じ。その中で、飲食店だけ協力金を貰っているので、まあ妬まれるのは当然でしょう。せめて、被害者ぶるより感謝したらよいのに…。【引用開始】●協力金で「バブルやね」色眼鏡で見られ… “普通に仕事したい”飲食店の苦悩

自分の店でカウンターに立つ女性。協力金のことを言われると、つらい思いになる
新型コロナウイルスの猛威が続く中、飲食店がいわれのない中傷や客離れに悩んでいる。休業や営業時間短縮の要請に応じて協力金を受け取ることで「働かないでお金が入る」「コロナバブル」と皮肉られ、不規則な営業によって客も離れているという。店を開けられないジレンマに追い打ちをかけるような目に遭う店主たちは、元通りに仕事ができる日を待ち望んでいる。
「飲食店バブルやね」「えらいもうかっとろう?」「飲み屋セレブ」…  福岡県志免町でスナックを営む女性(66)は、協力金のことでからかわれてきた。客や知人、友人からも。店を開けられないつらさを説明しても分かってもらえない。「お金のことを言われるのが一番嫌。カチンと来るけど何も言わないようにしてる」
 ママとして約20年、店を切り盛りする。手作りの煮物やサラダを用意し、それを目当てに来る客も多かった。人見知りだけど話し好き。仕事は楽しかった。  
それが今年に入り、通常通り営業できたのは合計で2カ月半ほど。残りは休業か、午後8~9時まで。売り上げゼロの日が多く、「お客さま、遠のいたんやろねえ」  
協力金に加え、店舗の家賃の補助金を何度かもらったが、店の経費は月20万円近くかかる。生活費も自宅の家賃や食費、重い病気で長く入院する夫の医療費などが必要。行政から受け取るお金は収入として申告しなければならず、来年以降の所得税や国民健康保険税、住民税の負担に跳ね返るかもしれない。今後の収入の見通しも立たない中で手を付けたくないのに、「バブル」と色眼鏡で見られるのが耐えられない。
… 
客は戻ってくるか…不安で眠れず
福岡市で居酒屋を営む女性(72)もつらい目に遭っていた。客や知人に会うたび「よかやん、休んでてお金がもらえるけん」と言われる。  
三十数年前、夫と今の店を構えた。敷地と建物を購入し、未明まで働いてローンを返済してきた。夫が亡くなった後は息子2人と切り盛りしている。  
コロナ禍で休業と時短営業を繰り返している。要請が解除されると通常営業に戻すが、売り上げはいつもの3分の1に。自分も息子2人も給料がほぼゼロになり、協力金に頼るしかなくなった。  
店は土地と建物のローンがまだ残るものの、地代や賃料はかからないため行政の家賃支援は受けられない。維持管理費はローンや保険料、冷蔵庫のリース料などを合わせると月30万円以上。親子3人で暮らす家でも、屋根の修理費を含めて同じくらいの生活費がかかる。余裕はない。
 自宅では電気代を節約するため、3人ともリビングで寝ている。シャワーは1人5分。「それなのに『お金がもらえるからいいね』と言われてもねえ。店を開けて商売をしていた方がいいのに」 …
 先のことを考えると眠れない。コロナが収束したとき、客は戻ってくるだろうか。協力金なしでやっていけるだろうか。「誰が悪いわけでもないけんねえ」。その日のため、せめて元気でいたいと思う。 (編集委員・河野賢治)
【引用終わり】
人間は、感情の動物だと実感しました。
例えば、コロナ過でも、仕事に全く給料の減っていない、マスコミや公務員・その他のサラーリーマンの人達は、この記事を読めば、「かわいそうに…」と感じるのかもしれません。
しかしながら、国家に営業を邪魔されるだけで、営業を禁止されない業界人は、仕事が減るだけで協力金は貰えません。
その構図は、以下の通りです。
国家・自治体 → 国民
「県堺をまたぐ移動はさせて下さい」
国家・自治体 → ホテル・航空業界
「どうぞ自由に営業して下さい」
国家・自治体 → 国民
「三密を避け、大勢集まるイベントなどは中止して下さい」
国家・自治体 → 結婚式場・葬儀社・イベント業者
「どうぞ自由に営業して下さい」
即ち、ホテル・航空業界・結婚式場・葬儀社・イベント業者しを(業界A)とすると、国家に「(業界A)は利用しないだ下さい」と逆宣伝されたものの、国家・自治体から営業の制限を要請されなかったために、単に客・仕事が減っただけで何の協力金も貰えないのであります。
例えば国から「ホテルに客を泊めるな」「航空機を飛ばすな」「受注している結婚式は、キャンセルしろ」と要請があれば、協力金が出たでしょう。
しかし、国は姑息な手段に出ました。
ホテルに宿泊予約をした客・飛行機に乗る客・結婚式を挙げる客、そのお客である国民の方に「自発的にキャンセルして下さい。そして、今後しばらくはお客にならないで下さい」と呼び掛けて、(業界A)には営業制限要請を出さなかったのです。
唯一営業制限要請を貰ったのは、飲食店です。
だから、飲食店だけは協力金が貰える訳です。
他業界のモノから見れば、飲食店は大ラッキーです。
(業界A)の面々だったら、飲食店より少なくても協力金が貰えたら、小躍りして喜ぶでしょう。
「それなのに (飲食店の人に)『お金がもらえるからいいね』と言われてもねえ。店を開けて商売をしていた方がいいのに」なんて言われると、ムカッと来るわけです。
私は、飲食儀容会の皆さんには、せめて「旅館を開けても、お客はほとんど来ない。予約も入らない。けれど『1時間後には、明日にはお客が来てくれるかもしれない。その時に旅館を閉めている訳にはいかない』だから、むなしくても旅館を開け続ける」、そんな旅館の人達の状況を思いやって欲しいです。
多くの旅館の人達だって、お金がもらえたら旅館を休む事にしたと思います。しかし、「開けていれば一人でも二人でもお客が来てくれるかもしれない」と一縷の望みにすがって旅館をあけ続けて、そしてついには倒産して永遠に閉めざるを得なくなったところも沢山あるのです。
だから、『お金がもらえる』事が、どんなにありがたいかわかるでしょう。
だから、私はご忠告申し上げます。
飲食店を再開した時に、久しぶりに来てくれたお客様に「『お金がもらえていいね』と言われて辛かった。ホントは貰いたくなんかなかった」などと愚痴をこぼしたら、お客は内心不快になると思います。
なぜならば、飲食店の貰った協力金は税金、ですから納税者の身になってみれば、「自分達があげていたお金を貰いたくなかったといいながら、貰い続けていた」人に対しては、不愉快だと感じるのです。
ですから、来てくれたお客様に対しては「皆さんの税金で助けられました。これからご恩返ししますから…」と感謝した方が、お客様達も気分を良くして、また来てくれると思いますよ。
飲食店の皆さんは、自分達は被害者だと思っているかもしれませんが、その実態は、やろうと思えば協力金も余分に貰える被害者のなかの既得権益者だったのです。
実際、【緊急事態宣言延長に「ラッキー」店の解体費、新店舗開店資金…“協力金バブル”の実情…9/21(火) 22:01配信 週刊女性】【1つの店舗に4つの飲食店?相次ぐコロナ協力金の不正申請 シャレにならん…9/26(日) 13:00配信日刊スポーツ】なんてことも、実際あった訳です。
既得権益者ならば「いいね」とはやし立てられるのは当然です。そして、その時に感謝もせずに、「既得権益が足りない。もっと寄こせ」のごときに被害者ぶると、お客と知人を不愉快にさせる結果になります。

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