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ゴーン被告、法的措置取られず 合法的に入国―レバノン治安当局 →2020年1月1日ロイター 「われわれは皆、カルロス・ゴーン」電光掲示板で支持表明、レバノン

【ベイルート、パリ・ロイター時事】レバノン国営通信NNAによると、同国治安当局は31日、日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告は同国に合法的に入国しており、同被告に対する法的措置は取られないと言明した。
 一方、レバノン外務省は31日の声明で、ゴーン被告の日本出国とレバノン入国をめぐる状況を同省は承知していないと述べた。また、日・レバノン両国間に司法協力協定がなく、ゴーン被告に関する情報の共有は国連腐敗防止条約に基づくとの立場を示した。
 フランス外務省も31日、同国政府はゴーン被告の日本からの出発とその後のレバノン到着について情報を持っていないと説明した。【引用 中断】
不思議です。「ゴーン氏がパスポートを持っていなかったにもかかわらずに、合法入国できた」とは。
勿論 「パスポートを紛失した」と認められたのでしょうが、 その理由は「日本で出国停止処分にあって、取り上げられている」からであることは、レバノン政府も知っていたはずです。それなのに「レバノン政府が 合法的に 再入国を認める」とすれば、それは日本に喧嘩を売っているも同然なのですが…
私は 日本という国家と外交的に揉めても ゴーン氏をかくまう決定をしたからには、かくまう事で何か利点があるのだとは思います。
その第一としては ゴーン氏を国家の英雄視する国民感情が挙げられます。そして第二には(これは 私の憶測ですが)ゴーン氏は 国家権力のそれなりの部署にいる人達に かくまい料を支払ったのではないかと思います。
この憶測を裏付ける記事が AFPにありましたので 要約して引用します。
●レバノン市民、ゴーン被告入国に賛否 「泥棒」と批判も1/1(水) 6:52配信
【AFP=時事 要約】ゴーン被告がレバノンに所有する住宅の近隣住民らは被告の突然の帰還を歓迎した。
近くの商店を所有する50代の男性は、大みそかを前にゴーン氏が戻ってきたことは嬉しいと語り、「(日本は)彼を不当に扱った。人は有罪が証明されるまでは無実であり、その逆ではない」と静かな口調で述べた。
隣接する建物に住む50代女性は、日本でのゴーン被告の扱いには衝撃を受けたという。女性は、「彼にこんな扱いをすべきではない」と語り、「隣人の私たちは、彼に大きな敬意を持っている。レバノン人にとって、彼は成功の最たる模範だ」と語った。
一方、レバノンの活動家らはソーシャルメディア上で、ゴーン被告の入国は、政治と経済の二重危機に見舞われている同国にさらなる問題をもたらしたと指摘している。
レバノンでは深刻なドル不足が起きている一方で、政治エリート層の無能と腐敗に対する抗議行動が1か月半にわたり継続。政治家らは、新内閣の樹立をめぐり協議を続けている。
抗議運動には、政治や信条の面でさまざまな立場にある人々が参加し、同国の指導者らが公的資金を流用したと批判している。
ベイルート・アラブ大学のアリ・ムラード助教はフェイスブックに「カルロス・ゴーンが突然、私たちの身に降りかかった。まるでこの国には泥棒がまだ足りないとでも言うかのように」と投稿した。
映画監督のルシアン・ブージェイリ氏はツイッターへの投稿で、「カルロス・ゴーンは声明で日本の『不正に操作された』司法制度から逃れたと述べた。それから居心地の良い、レバノンの『効率的な』司法制度にやってきた。ここでは巨額の公的資金が毎年横領されても、政治家が汚職で刑務所に入れられることは絶対にない」と述べた。【要約 引用終わり】
成程。成程。
巨額の資金を横領しても(権力に分け前を払えば) 刑務所に入れられることは絶対にない「居心地のよい司法制度が レバノンにある」ならば、ゴーン氏がレバノンに帰りたかったのは 当然ですな。
つまり ゴーン氏は 「金さえあれば 居心地のよい司法制度の元で暮らせる=レバノンが 普通の《正しい》社会だ」と認識しているようです。
ですから ゴーン氏は「金があっても 貧乏人と同じ司法制度に縛られる=日本は異常な《悪い》社会だ」と感じるのだと思います。ゴーン氏にとっては、一時期世界一の富豪ともてはやされた堤氏や、IT長者と派手にマスコミに登場していた堀江氏が、検察に目をつけられて裁判に負けると刑務所に収監される日本は 「《正しいレバノンに亡命しなければ》と考える《悪い社会》なのだ」と思います。
とはいえ、レバノン人が全員「金持ちや権力者にとって居心地のよい 司法制度が正しい」と思っているわけではなさそうです。ちょうど今、政治や信条の面立場を異にする人達が参加して抗議運動が 1ケ月半続いて、政府が新内閣を汲めない上記用であるとか…
すると ゴーン氏の逃亡帰国は 抗議運動に新たな火種になるのではと 私なぞは考えてしまいます。
最も、ゴーン氏は 拘置所から出るときに作業員に変装しても見破られてしまったので、今度は楽器の箱に隠れたそうなので、失敗から学ぶ・失敗してもあきらめず頑張る姿勢を持っておられます。ですから 仮に未来のいつかに 自分をかくまってくれる人達がレバノンの政権を追われても、どこか別の国に逃れようと知恵を絞る事でありましよう。
まあ マスコミや マンガネタを求める集団にとっては ゴーン氏は「おいしいネタ=世界の耳目を集める話題を提供してくれる 懲りない人物」です。
もしかしたら 
世界のお尋ね者の皆さんは「隠れ家」と
マスコミの皆さんは「おいしいネタ」と
ついでに 私も年の初めに「お年玉」をもらったのかもしれませんね。

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