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ロシアは 憲法改正も 案外簡単そうです-ロシア首相、内閣総辞職表明 プーチン氏退任後の布石か

ロシアのプーチン大統領から次期首相に指名されたミハイル・ミシュスチン税務庁長官=ロイター
【モスクワ時事】ロシアのメドベージェフ首相は15日、内閣総辞職を表明した。
プーチン大統領(67)は同首相に対し、安全保障会議副議長に就任するよう提案した。プーチン氏は15日の年次教書演説で下院に首相任命権を付与するなどの憲法改正を提案しており、連動した動きとみられる。
2024年に任期切れを迎えるプーチン氏については、首相に転じて権力を維持する可能性も選択肢の一つとして取り沙汰されている。退任後を見据えて布石を打ったとの見方が出ている。プーチン氏は連邦税務庁のミシュスチン長官を新首相に提案した。
【 ※ ミシュスチン氏はモスクワ出身。税務庁副長官やモスクワのドイツ系大手資産運用会社の社長を経て、2010年から税務庁長官を務めた。ロシアの議会や政治学者からは、「首相に適任のプロフェッショナル」である一方、「政治的野心がない」とされる。(以上 朝日新聞デジタルより)】
メドベージェフ氏は内閣総辞職の理由について、改憲に向けて「大統領がすべての必要な決定を下せるようにしなければならない」と説明した。
現行の憲法下では大統領が首相を指名し、下院の権限は追認のみにとどまっていた。プーチン氏は年次教書演説で「下院に対し、首相候補の調整だけでなく、決定を委ねることを提案する」と表明。改憲に当たっては「国民投票が必要だと考える」と語った。国民投票の実施時期については言及しなかったが、タス通信によると、ジューコフ下院第1副議長は年内実施の可能性に言及した。【引用 終わり】
私は ロシアの政治システムには詳しくないので、この記事の細かな内容は、正直よくわかりません。
しかし、そのシステムによって支障が出て「国民がデモをしている」などの確たる理由もなしに、権力者が政治のシステムを変えようとする時は、大体において自分の権力を維持させるためであるとは 理解できます。
即ち 中国の習近平主席は 主席2期10年交代制を 葬り去りました。これは、自分が生涯にわたって首席でいようと思ったからだと(珍しくも)世界の識者の意見が一致しています。
主席2期10年交代制というのは、故 鄧小平元中国最高実力者が考え出した、中国の悲劇(=独裁者の個人商店的政治)を止める最良の方法でした。
なぜなら、自分が権力現役の時に 気に入らない奴を失脚させていると、引退後権力の座を沙汰後に恨みを晴らされるかもしれない。この為に、江沢民・胡錦涛政権下の20年 両主席は自分の独裁的権力の行使を、自制していました。
しかし、習近平主席は 憲法を改正して 生涯首席でいられるようにして(自分の引退後の生活を心配する必要はなくなったので)反対派を好きなように粛清できるようになったのです。
このように 独裁志向の権力者は 自分が権力の椅子に座っていられる事を第一の目標にします。
プーチン大統領が(2期に制限されていた)最初の大統領任期を終えた後、一期首相になってから また大統領に復帰したのも裏技でした。
でも 近頃はプーチン人気にも陰りが出ているので、全く同じ手も使いづらいので 似たような手が使えるように憲法を改正するのだと思います。
プーチン大統領は 現行の憲法下では大統領が首相を指名し、下院が追認する形だったが「下院に対し、首相候補の調整だけでなく、決定を委ねることを提案する」と憲法改正を提案。
これは 「プーチン氏が推し上げた大統領がクーデターを起こして『プーチン氏を指名しない』事もありうる」と考えた為か
はたまた「大統領選で負けても 議会を抑える自信はあるので 首相は議会指名にしておいたほうよい」と考えた為かは、私には解りません。
でも プーチン氏が「議会指名の方が、自分にとって都合よい」と考えた事だけは間違いないと思います。
最も 一応は憲法の改正ですので 改憲に当たっては「国民投票が必要だ と考える」と語ったそうですが、さすが独裁国家は憲法改正も簡単そうですね。
日本は 戦後70年以上騒いでいてもできませんが…

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