今は　世界各国自助努力の時です。他国を助ける余裕はどこの国にもありません。 ●「食事と祈り」で安全過信　東南アジアで「サイレント感染」急拡大

「感染ゼロ」から拡大した各国
　世界各国で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、発展途上国への感染拡大が懸念されている。東南アジアのミャンマーとラオスでは最近まで「感染者ゼロ」が続き、政府関係者は「健康的な食生活が国を守っている」などと自信を見せていたが、ウイルス侵入を止められなかった。検査能力不足から途上国ではサイレント・エピデミック（静かな感染拡大）が進行しているとされ、国際社会は懸念を深めている。（シンガポール　森浩）
■「健康的な生活」が感染を防いだ？
国民のライフスタイルと食生活がウイルスから国を守っている」ミャンマー政府スポークスマンは３月上旬、「感染ゼロ」の理由をこう説明していた。ストレスのない健康的な生活がウイルスを遠ざけている、との主張だ。あまりに楽観的な意見に地元ジャーナリストからはあきれる声が上がっていた。
ミャンマーは約５３００万人の人口を抱えながら２３日まで感染者がなく、「感染が確認されていない最大の国」（ロイター通信）とされた。その後、２７日までに５人の感染が確認されたが、すべて海外からの帰国者だ。国内での感染状況は不明な部分が多い。
国内は「世界で最も脆弱（ぜいじゃく）な公衆衛生システム」（地元ジャーナリスト）とも指摘される。保健省担当者は、ＷＨＯ（世界保健機関）のテドロス事務局長が感染拡大防止に必要なこととして「検査、検査、検査」と言ったことに触れ、「その検査をするキットも整っていない」と話した。
隣国タイが国境封鎖を決めたことや、国内商業施設の閉鎖を命じたことなどで、タイで就労していた出稼ぎ労働者がミャンマーに戻っている。タイでは２７日現在で１０４５人の感染者がおり、ミャンマー国内ではウイルス拡散への懸念が高まるが、国内での流行を検知し、適切な治療を施せるかは未知数だ。
ラオスも状況は同じだ。保健副大臣は３月上旬、海外メディアに「政府の迅速な対応のおかげでノーウイルスのシナリオは可能だ」と自信を見せたが、２４日以降、相次いで６人の感染が確認された。
地元医師は米誌フォーリン・ポリシーに「隠れた流行があるのではないかと心配している」と発言。ラオスでもタイから労働者が舞い戻る状況が起きており、感染拡大につながる可能性が懸念されている。
■「感染ゼロ」一転、急拡大
急速に危機感が高まる両国だが、ともに「自国の未来」として懸念するのが、インドネシアの現状だ。
インドネシアは人口約２億６０００万人ながら、２日まで感染者は確認されていなかった。テラワン保健相は水際対策の成功を主張し、「祈りのおかげだ」とも自慢げに話したが、その後、感染が続出。２７日現在で８９３人の感染が確認され、７８人が死亡した。死者は東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）加盟国で最も多く、９％近い死亡率の高さが課題だ。
保健相が「祈りのおかげ」と主張していた期間、既に蔓延（まんえん）していた可能性が指摘されている。インドネシアのカラ赤十字総裁は新型コロナ感染が検査能力の不足のため、「普通の発熱か、デング熱と診察されているのではないか」と懸念する。
途上国であるインドネシアも医療環境の脆弱さが指摘される。経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）によると、インドネシアの人口１０００人当たりの病院のベッド数は約１床。日本の１３・１床と比べその数の差は歴然だ。
インドネシアでは既に医療物資の不足が始まっており、一部の医療従事者は防護服代わりにレインコート着用を余儀なくされている。
■途上国で「ウイルス変異」の可能性
感染拡大に歯止めがかからない状況についてＷＨＯ東南アジア地域担当者は１７日、「状況は急速に変化している」と、現状に危機感を表明した。ウイルスがより多くの人々に感染するのを防ぐため、「あらゆる努力を直ちに強化する必要がある」とも指摘した。
危機感は国連も共有しており、先進国に対応を求めた。グテレス国連事務総長は２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳に宛てた２３日付の書簡で、途上国支援のため数兆ドル（数百兆円）規模の景気刺激策を検討するよう訴えた。グテレス氏は「途上国で（感染が）火のように広がれば、ウイルスが変異してワクチンが開発されても効かなくなる」とも指摘した。
ただ、先進国がまだ制御できていない現状があり、途上国支援は後回しになる可能性が高い。感染者が爆発的に増加する懸念を秘めながら、途上国の憂鬱は深まるばかりの状況だ。
【引用　おわり】
グテレス国連事務総長は「先進国に途上国支援のため数兆ドル（数百兆円）規模の景気刺激策を検討するよう訴えた」
国連は何やっているのでしょう。
気がおかしくなったとしか　思えません。
自国のことで精いっぱいの今この時期に、国連の要請だからと途上国支援のために景気刺激策をしたら、政権が吹っ飛んでしまいます。
つまり　現在多くの先進国は、自国民の命を救う為にフル・ロックダウンをして、自国の経済を破壊しています。ですから、今この時に援助計画ぶち上げたら、失業の危機にある自国民が許すはずありません。
絶対にできない。それなのに、国連総長がこんな呼びかけをしてしまったら、途上国はもらえない援助が貰えると勘違いしてしまいます。もしくは、「当然、援助が貰えるべき」という気分になってしまいます。それで、先進国が「今援助なんかできるか」と断ったら、不快になるでしょう。
本来国連とは　世界各国の間のもりもち役のはずなのに、こんなばかげたメッセージを発信したら、逆に先進国と途上国を分断させてしまいます。
現実問題として　薬がないこのコロナウィルス感染症との戦いは、「資金がないなら、ないなりにできます」。
うがい・手洗い・鼻うがい。飛沫感染予防のマスク・代用マスク。薬が無いので、風邪の症状が出たら自分で治す。
ここまでは、殆どお金はかかりません。
運悪く息苦しくなってしまった人には酸素吸入器が必要で　重症化したら人口呼吸器が必要になる。確かにこれには資金が必要ですが、現在は酸素吸入器も人工呼吸器も先進国で取り合っていますから、必要なら途上国が自分で買うしかありません。
ただ、先進国で感染爆発が一息ついたら、中古品が出てくるかもしれませんので、運が良ければ半年1年したら途上国へ提供する国も出てくるかもしれません。
しかし、今のところはそんな国は皆無です。
ですからWHOも国連も、途上国に対しては、「これは新しい風邪のウィルスなので、誰も免疫をもっていないので一気にみんなでかかってしまいますが、しょせんは風邪です。だから、普通の風邪と同じように《基本は自分で治す》です。薬もありませんから、先進国の人たちもそうしています」と広報すべきなのです。
この他　自分達が手元で使える資金で　酸素吸入器を用意して分配するなど、出来ることは自分達で考えて行えばよいと思います。
WHOのテドロス事務総長の愚かな所は、「検査・検査・検査」と騒いでいることです。
病院設備の整った先進国なら、検査して陽性者を割り出して早期治療を始める利点もあります。
しかし、途上国で検査して何になるのでしょう。検査をしてコロナ患者だと解った所で　酸素吸入器がなければ検査するだけ無駄です。検査キットを買うお金があるのなら、その分で酸素吸入器を購入した方が、人の命を救う役には立ちます。
ホント　WHOのテドロス事務総長は、現実が全く見えていないのでただ騒いているだけで　余計世界を混乱させてしまうのです。その上、国連の事務総長までが同類だったとは…。
コロナ騒動は、為政者が「病気だから　自国民の中で死んでしまう人がいるのは仕方がない」と見切ってしまえば、そんな大きな大問題にはならないと思います。つまり　ブラジルの大統領が主張するように　政府が「医療方面でできる限りの事をして、あとはイベントの中止を呼びかけて、経済活動を止める所まではいない」と決めれば、経済への悪影響は最低限で済みます。
私は　途上国の為政者の多くは　この「フル・ロックダウンまではしない」という道を選ぶと思っていました。現実として「市民に外出禁止を徹底させる」事は大変だからです。中国のような独裁国家か　先進国のように市民が自主規制できないとまず無理です。
というのは、警察官に賄賂を払ったり・夜に紛れて外出する人達が多いと、フル・ロックダウンをしているつもりでも　いつまでも感染が続くという最悪の状態になってしまう訳です。結局感染も止められない・経済も再起動できないという状態が続くことになります。
つまり　国連やWHOの口車に乗って　ほとんど価値のない検査に無駄な労力を使って、先進国同様にロックダウンをやろうとすると、もともと脆弱な途上国の経済は簡単に壊滅する事になります。
私は　途上国の指導者の皆さんが　「自国の状況を的確に判断して、無駄なく有効な対策を実行なさる」事を願っています。