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さすが 中国! やり方が…。「恩を受けると裏切れなくなる日本人の心理をついた 見事な国際的孤立回避策」 ●中国、日本に新型コロナの検査キット提供 「ウイルスとの戦いに国境はない」

国立感染症研究所が分離した新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真=同研究所提供
 在日中国大使館は、日本国内での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中国が日本に検査キットを支援したとホームページで明らかにした。大使館によると、14日に1万2500人の検査キット250箱を国立感染症研究所に無償提供した。
 検査キットが不足する日本国民の健康と安全に役立つとして支援したという。中国外務省の華春瑩報道局長は20日、ツイッターで検査キットの支援について「中日両国は一衣帯水の隣国同士であり、ウイルスとの戦いに国境はありません」と日本語のメッセージを出した。
日本政府は中国湖北省の日本人らを退避させるチャーター機を派遣した際、中国側に防護服やマスクなどを輸送して提供。中国が感謝を示していた。【引用 終わり】
これには 何も申し上げることはありません。
そのはずなのですが ふと思い返しますと 能天気な日本人が 「中国に マスクや防護服に『激励の漢詩』添えて贈った」ことが中国で話題になり 中国人の間で「受けた恩は何倍にもして返さねば…」という機運が盛り上がっているという報道がありました。
いくつかの記事をまとめ要約すると

【新型肺炎が広がる中国に対し、日本から漢詩や中国古典の一節を引用したメッセージを添えてマスクなどの支援物資を送る動きが相次いでいる。粋な心遣いは中国で「同じ漢字文化圏ならでは」とインターネットで拡散され、…

富山県 「遼河雪融 富山花開 同気連枝 共※春来」━遼寧で雪が解ければ 富山で花が咲く 同じ木でつながる枝のように 春が来るのをともに望む

京都府舞鶴市 「青山一道同雲雨 明月何曾是両郷」━風も雨も乗り越えた親友同士 別々の場所で同じ月を見ている。

「山川異域 風月同天」━土地は違っても、同じ空の下で自然の営みは変わらない。(奈良時代 長屋王が 唐の鑑真和上におくった漢詩文の一節)】

「同じ漢字文化圏ならでは」→即ち 朝鮮やベトナムと違い、日本は今もって漢字を使い続けているという事もあり、(漢詩を誇りとしている)中国人の心に響いたようです。

それで 中国としては 驚きの「恩返し」をしてきたわけです。「恩を仇で返す」心情の中国人としては、まさしく驚愕の行動です。

勿論 恩を受けると裏切れなくなる日本人の心理をついて、「新型コロナ騒ぎの後で予想される 経済危機と国際的孤立を日本を使って乗り切ろう」というのが 中国の狙いではあると思います。
即ち 
①日本企業の中国撤退を抑止して 国際的サプライチェーンからの中国排除の動きをけん制する。
②国際的に金持ちの振りをしていても 実は債務国である中国は 半年も貿易黒字がなくなる(新型コロナで中国の経済活動が止まり続ける)と債務返済不能になる。その時 中国の金融破綻を止めることができるのは 日米欧なので 中国は日本の擁護を必要としている。
③金の力がなくなると 中国は国際的に孤立するので 日本を足掛かりにして 孤立回避をするつもり。

このように 中国が「1万2500人の検査キット250箱を国立感染症研究所に無償提供した」のには、とてつもない下心がくっついてます。

その下心を忘れずに 「有難う。お互いに頑張りましょう」といって受け取るのが 大人の対応と申せましょう。

最も 中国の方は 昔ながらの中華帝国気分で、「日本から朝貢があったので お土産持たせて返さなくちゃ」という感覚かもしれません。つまり 中国という国の本音が 一朝一夕で変わるわけではありません。

ただ それでも「中国は《自分が弱い》と感じると、知らないふりして南シナ海から撤退して そんなことはなかった振りをする国」なので 米国との関係を「(冷戦の一歩手前)冷たい平和」にとどめておくことができるかもしれません。

もし 新型コロナで中国人が弱気になって (弱気になる口実が出来て)、アジアに冷たい平和・緊張感がある共生に固定できるならば、100年後には「新型コロナは歴史的な僥倖」と言われるようになるかもしれません。

「禍福は あざなえる縄の如し」
災難・失敗を有効活用する(学ぶ)ことで、人類は進歩の道を歩いてきたのですから…。

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