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さなみ七恵の美弱つづり

私はずっと、自分を弱い人間だと思っていました。そして、弱いことは悪いことだと思っていました。強くあらねば、生きている価値はない。弱い私がこの世からいなくなっても誰も困らない。39年間生きてこられたのはたまたま運が良かっただけで、こんな弱い人間はいつ死んでもおかしくない。そんなふうに、家族が聞いたら悲しむであろうことを思っていました。

今もなお、たくさんの弱さを抱えています。
たとえば私は、匂いのコンプレックスが小学校低学年の頃からあります。私が口を開くと、クラスメイトが「くっせー」と呟いたり、くすくす笑ったりする。周りの大人も鼻を手で隠したり、顔を背けたりする。そんな経験を何度もしてきて、人と面と向かって話すのが怖くなってしまいました。およそ30年、できるだけ息を止めて生きてきましたし、「体のコンプレックスさえなければ、私の人生はもっと幸せだったのに」と恨めしく思ってもいました。

でも今は、私がもつ全ての弱さを美しくて愛おしいと思っています。この弱さがあったからこそ、私は素晴らしい人生を歩んでこられたし、これからもっと幸せになれる。そう信じています。


弱さは美しく、慈しむほど美しさが増す

こんにちは、さなみ七恵と申します。
私はこの世に存在する「美弱(びじゃく)」を、エッセイや小説を通してつづる「美弱つづりびと」です。

どんなに強く見える人やものにも弱さがあります。強さの周りに、たんぽぽの綿毛のようにほわほわとした弱さが存在しています。その弱さは目に見えるか見えないかわからないほど些細で、生きるうえで不要なもの、邪魔なものとして否定されてきました。元々なかったとして、存在自体を無視されることも多かったと思います。

でも、あらゆる弱さは、微かに光を放っているように見えます。風を受けてわずかにそよぎ、触れようとするとほんのり熱を発しているのがわかります。
弱さは、その人やものにある美しさです。そして弱さは、その存在を認め、慈しむほど美しさが増していきます。私はこれを「美弱」と呼んでいます。

私自身が弱さの塊だったからでしょうか。私は幼い頃からあらゆる人やものの弱さをじっと見つめていたようです。「ようです」と他人事のように書いたのは、弱さを見つめるのが自分にとってあまりにも自然なことで、何も考えずにおこなってきたからです。
2023年7月、大切な友人から「七恵さんは弱さをずっとみてるよね」と教えてもらうまで、私はこの「自分らしさ」に全く気づいていませんでした。39歳になってようやく、自分のことを深く理解できたのです。

「他責」だらけだった人生を「自責」にすると決意

「弱さを見つめる」という自分らしさを知ったのと同時期、私は人生で一番苦しい時期を過ごしました。どうしても叶えたい夢があるけれど、その夢は、自分の弱さを他者や環境のせいにする生き方では絶対に叶えられない。そう思い知る出来事があったのです。
本当に夢を叶えたいならば、生き方を180度変える必要がある。ならば変えるしかない。
自分の弱さを金輪際、他者や環境のせいにしない。そして、自分の人生に起きることは全て、自分の責任として丸ごと引き受けていく。私はこう決意しました。

しかし、物心ついてからずっと続けてきた生き方を変えるのは、想像以上に苦しいものでした。たとえば、自分にとって辛いことや不都合なことが起こるたびに「〜さえなければ」「〜のせいで」「〜のためにやったのに」「〜に言われたから」などと、周りに責任転嫁している自分に気づきました。ほぼ全ての出来事を「他責」にしていたのです。この事実を認めるのは本当に苦しく、体が引き裂かれるような感覚になりました。

でも、自分の弱さを他責にしている限り、夢は遥か遠いままです。だから私は、他責になっていると気づいたら、すぐに「自責」として捉え直すことを繰り返しました。自責とは、決して「私はなんてダメな人間なんだ」と自分を否定することではありません。自分に起こる辛い出来事と、それによって生まれるネガティブな感情を、「自分の選択の結果」としてそのまま受け入れること。つまり自分を主語にして「ありのままの弱い自分」を認めることです。

たとえば「心をこめてメッセージを送ったのに、あの人から返事がこなかった。どうしてあの人は私に向き合ってくれないのだろう」は、相手のせいにしているので他責です。これを「私が心をこめてメッセージを送ったら、あの人から返事がこなかった。私はとても悲しい」と、自分を主語にして捉え直します。もっと言えば「私はメッセージが来ない状況を求めているんだ」と認めます。すると自責になります。

ちなみに「悲しい」「寂しい」「辛い」「怖い」「悔しい」「苦しい」といったネガティブな感情が生まれる出来事は、幼少期にも似た体験をしていることが多いようです。当時の体験が「しこり」として残り、今の自分の選択に影響を与えているのです。
なので、記憶を遡り「悲しかったね」「寂しかったね」「辛かったね」「怖かったね」「悔しかったね」「苦しかったね」と、当時の感情を認め、子どもの頃の自分をやさしく抱きしめます。すると、胸の重苦しさがスッと消え、前へ進むエネルギーがわきます。

弱さは恵みを与えてくれていたと気づく

こうして自分の弱さを一つひとつ認め、受け入れていくうちに、私はようやく気づきました。弱さは私を不幸にするものではなく、恵みを与えてくれる、なくてはならない存在だと。

もちろん自分の弱さゆえにうまくできなかったことは、たくさんあります。人前でスラスラと話せなかったり、論理的に思考できなかったり。でも、その弱さがあったからこそ、多くの人が溢れんばかりの優しさを私に与えてくれました。今、私が大切な人と愛し合えているのは、お互いに弱さを見せ、その弱さを慈しんでいるからだと思います。弱さは愛を生み、愛を育ててくれます。

また、弱さは強さでもあります。私には口下手という弱さがありますが、裏を返すと、じっくり考えてから丁寧に言葉を発しているということ。今まで自分の話し方が嫌いだったのですが「七恵さんは、本当に思ったことしか口に出さないから信頼できる」と人に言われて驚きました。それからは「この話し方のままでいいんだ」「これが私らしさなんだ」と素直に思えるようになりました。

一方、私は今「美弱つづりびと」やライターとして「書く仕事」をしています。それは、うまく話せない分、書くことで自分の考えや気持ちを表現するようになったからです。特に、ささやかで見落とされがちな「美弱」を見つけて書くとき、私は素直に言葉をつむげて、とても幸せな気持ちになれます。だから、口下手な自分で良かったと今では思っています。

自分らしく生きる道へと導いてくれる「七つの弱さ」

自分自身がたくさんの弱さを抱え、人の弱さも見つめてきて、弱さは大きく七つに分けられると感じています。

1.自弱(じじゃく)
自分のやりたいことがわからなかったり、自信をもてなかったりする弱さ

2.愛弱(あいじゃく)
人と愛し合うことを恐れる弱さ

3.真弱(まじゃく)
周りの目や「常識」を気にして、自分の思いを真っすぐに表現できない弱さ

4.頼弱(らいじゃく)
強がって人に頼れず、自分一人で抱え込んでしまう弱さ

5.過弱(かじゃく)
過去の出来事に囚われたり、過去に失った人やものに執着してしまったりする弱さ

6.留弱(るじゃく)
変化を恐れて現状に留(とど)まってしまう弱さ

7.体弱(たいじゃく)
体が思うようにならないことを恐れる弱さ

人は、これらの七つの弱さのいくつか、あるいは全てを多かれ少なかれ抱えながら生きています。
七つの弱さは独立しているわけではなく、一つの弱さが大きくなると他の弱さも大きくなるというように、相互に作用することもあります。

ただ、先ほども書いたように、弱さは人を不幸にするものではないと思います。
自分の弱さを受け入れ、慈しむと、弱さはその人だけの「美弱」として光を放ちます。その光は微かで弱々しいものですが、自分らしく幸せに生きる道へと必ず導いてくれます。

あなた自身の「美弱」を知るための「美弱つづり」

自分の弱さを受け入れ、慈しむのは、最初は難しいと感じるかもしれません。弱さを受け入れることは、他責思考から自責思考に変えることなので、苦しみを伴うことも多いです。また、そもそも自分にどんな弱さがあるのか、わからない場合もあるでしょう。

そんなとき、もし良かったら、あなたの弱さを「美弱」と捉え直すお手伝いをさせてください。さなみ七恵があなたに会いに行き、あなたにある弱さを、あなた自身がお話ししてくださる言葉から感じとり、「美弱つづり」として文章にします。カフェや公園、海など、あなたの好きな場所や心落ち着く場所で、ゆっくりお話ししましょう。

弱さは本当に繊細で、無理に掴もうとすると隠れてしまいます。美弱つづりは、微かに光るあなたの弱さをさなみ七恵がそっと掬いとり、あなた自身も見逃していたその美しさを表現する文章です。

久しぶりに空を見上げたくなったり、いつもと違う道を歩きたくなったり。
美弱つづりを読み終えたときにあなたに起こる変化は、ちっぽけなものに思えるかもしれません。
でも、ロウソクのあかりのように頼りないその光こそが、自分自身の美弱を知り、あなたらしく生涯幸せに生きるための道しるべとなってくれます。

さなみ七恵の美弱つづりのお申込みについて

さなみ七恵の美弱つづりの詳細をお伝えします。

■内容
さなみ七恵の美弱つづりとは、見ないふりをしていたり、憎んでいたりするあなたの弱さを、さなみ七恵が直接お話を伺いながら掬いとる文章です。

さなみ七恵があなたに会いに行きますので、カフェでお茶を飲んだり、公園を歩いたりしながら、ゆっくりお話ししましょう。ご自身も驚くような弱音がぽろりと出てくるかと思いますが、それこそがあなたにとってかけがえのない「美弱」です。
その時間に私が感じとったあなたの「美弱」を慈しみながら、あなたがより自分らしく幸せに生きるための道しるべとなるような文章を書かせていただきます。
もちろんご依頼主さまに合わせて執筆しますので、同じ文章は一つとして存在しません。

■料金
333,333円(税込)
※ご依頼主さまに会いに行く際の、さなみ七恵の交通費や飲食費も含まれます

■納期
1か月半程度

■文字数
3,000〜5,000文字程度

■納品形式
Wordファイル
ご希望の方には、美弱つづりとは別に、手書きのお手紙も納品後に郵送させていただきます。

■お申込みフォーム

■お申込みから納品までの流れ
1.お申込みフォームよりお申込みください。

2.受付完了メールをお送りします。
オンラインのお打ち合わせの日程調整をさせていただきます。

3.Zoomにて、直接お会いする場所や日程をご相談させてください(20分程度)。
また、事前にお話ししたいことがありましたら、お話を伺います。

4.さなみ七恵が直接ご依頼主さまに会いに行かせていただきます。
時間をかけて、ゆっくりお話ししましょう(おおよそ2~6時間程度)

5.ご請求書を発行しますので、5営業日以内にお振込みをお願いいたします。

6.直接お会いしてから1か月以内を目安に、美弱つづりのWordファイルをお送りいたします。
また、ご希望の方には、手書きのお手紙も郵送させていただきます。

■ご確認事項
1.お申込み内容を拝見し、当方の判断によりご依頼をお断りさせていただく場合がありますので、ご了承ください。

2.美弱つづりは、ご依頼主さまの美弱をそっと見つめて、さなみ七恵の心に現れる言葉を編んでいくものです。
ご依頼主さまを分析するカウンセリングシートではありません。

3.お話ししていただく内容のうち、文章にしてほしくない箇所がある場合は、遠慮なく仰ってください。

4.納品した美弱つづりは、WebサイトやSNSなどに一部もしくは全文を自由に掲載していただいて構いません。
その際、さなみ七恵のクレジットの記載はしていただかなくて大丈夫です。

5.直接お会いする際のご依頼主さまの交通費や飲食費につきましては、ご依頼主さまがご負担ください。

6.ご不明点やその他のお仕事のご依頼につきましては、以下のメールアドレスにご連絡いただけますようお願いいたします。nanae.sanami8289☆gmail.com
☆を@に変えてお送りください。

7.法人さまからのご依頼もお待ちしております。

美弱の恵みを少しでも多くの人に伝えたい

冒頭でも書いたように、私は39年間、自分の弱さを悲観してばかりでした。弱い自分を捨てて強くなりたいと、ずっと願ってきました。
でも、自分の弱さを一つひとつ認めていけばいくほど、心が自由になり、やりたいことを素直にやれるようになりました。大切な人と真に愛し合えるようにもなりました。
か細くて、今にも消え入りそうな弱さが、私の人生を美しく彩ってくれています。

私の役目は、この美弱の恵みを少しでも多くの人に伝えることだと思っています。
美弱つづりを通して、あなたの人生がよりゆたかになるお手伝いができたら幸せです。
お会いできることを楽しみにしております。



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