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野草食日記

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身近な野草をどんな風にして食べているかの記録。 地域で採れた食材を使った保存食作りなども載せています。
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#野草料理

野草食日記 362 山三つ葉と大根皮のきんぴら

20代の頃、初めて買った料理本は「向田邦子の手料理」でした。 ここに載っている料理を参考に、我が家風に発展し、定番料理となっていったものもあります。 私は今でもこの本が大好き。 なぜかというと、ただのレシピ集ではなく、料理の背景にあるストーリーが紹介されていて、向田さんの人となりを感じることができるから。 いくつかあるストーリーのひとつに「どうしても大根のしっぽが捨てられぬ」というものがあります。 向田さんも妹の和子さんも、しっぽが残ったら「生しょうゆに漬けて一夜漬けにし

野草食日記 360 アオキの蕾とポテトの味噌マヨネーズ和え

先月投稿した「アオキの蕾の麺つゆ漬け」は、酒のアテに一口づつつまむような食べ方が似合っていて、一度に沢山消費できません。 しまいには、食べきれず腐らせてしまいました。 もう少しおかずとしてモリモリ食べることはできないかしら?! ・・・と、思いついたのがジャガイモとマヨネーズで和えるレシピです。 アオキの蕾はそのままだと旨みのないアスパラガスの食感。 下味なしでマヨネーズ和えにしてしまうと、ジャガイモと馴染まず浮いてしまいそうです。そこでまずは薄めた白だしに1日ほど浸しまし

野草食日記 358 アオキの蕾の麺つゆ漬け

北鎌倉に越してくる前は、鎌倉駅から徒歩圏内に住んでいました。 その頃、佐助周辺が近場のお散歩コースで、特に目的もなく花や葉っぱ、山の景色を楽しみながらぶらぶら歩いていたものでした。 銭洗弁天に抜けるトンネル近くの住宅地を散歩していたある日のこと。 確か現在 鎌倉歴史文化交流館 が建っている場所のちょうど前あたりにぷっくりとしたアオキの蕾がいくつもいくつも、淡緑色の頭を出し始めていました。 歴史文化交流館は当時まだリノベーション工事も始まっていない頃で、敷地は白い仮囲いに囲

北鎌倉野草部 71 野草料理会 2月

この冬初の雪予報が出たちょうどその日。 野草料理会を開催しました。 帰りの足に影響が出ないように、始まりの時間を早め、時間を短縮しての会となりました。 12月に引き続き、メニューは山形から取り寄せたスベリヒユを使った乾物料理と、畑の野草でチヂミを。 以前にもご参加くださったHさんが、野草はちょっと食べただけで凄いエネルギーを感じるとのご感想を下さいました。 今日のチヂミはボウル一杯分の野草を使っているから、エネルギー満タンになってしまったかも?? 帰る頃にちょうどみぞれが

北鎌倉野草部 69 年末野草料理会

10月に屋外で行った野草料理会の投稿をご覧になったリピーターさんから、同じ内容の会をリクエストいただき、自宅で野草料理の会を開催しました。 年末で何かと慌ただしい中、4名の方にお集まりいただきました。 今年になって、なな艸の会で同じ日に集まるみなさんは、不思議と方向性が似ています。 この日も会ってすぐに話が盛り上がり、和気藹々。 観察会の時は、野草の種類や性質についてお伝えすることをメインとしていますので、もう少しお勉強チックになりますが、こと野草料理会の時はその場の流れ

野草食日記 356 クコの葉入り麻婆豆腐

晩春から夏にかけて、うどんこ病などにヤラレてしまうクコの葉が、秋になり新しい葉を出し、ほんの僅かですが収穫もできています。 私がなぜクコを育てる気になったかというと、強壮作用があると知ったからです。身体を強くしたいのです。 でも悲しいかな、いつも病気や虫の餌食になってしまうから沢山食べられなくって、体質改善までは到底いかないんですよね。 先日少しばかり採れたクコの葉を、麻婆豆腐(正確には豆腐と豚ひき肉の甜麺醤炒め煮)の仕上げに万能ネギと一緒に混ぜこみました。 気は心という

北鎌倉野草部 64 焚き火野草料理会

野草観察会のリピーターさんの中でも特にコアなメンバーさん向けに、屋外で料理会を行いました。 そもそもの発端は、夏の定番野草「スベリヒユ」についてLineグループで盛り上がっていたので、山形から取り寄せた乾燥スベリヒユが手元にありますよと話したことがきっかけでした。 じゃあ、料理会をしましょうということで、日程も場所もとんとん拍子で話が決まり・・・。 当日は生憎の雨ではありましたが、野草や健康への関心が強い参加メンバーの皆さんと一緒に、とても熱い1日となりました。 年代はオー

野草食日記 351 クサギの味噌汁

3ヶ月も前に撮影して投稿しないままになっていた写真を発見したので、今更ながらの更新です。 少し変わった香りのするクサギを、九州地方では味噌汁に入れると聞いたので、試してみることにしました。 ご当地では味噌汁の具はクサギが一番好きという人も結構いるんだそう。 本当かな?! 葉の香りが汁全体に広がって、妙な味にはならないのかしら?? 家族に食べてもらえないと困るから、お昼ご飯の時に試作することにしました。 参考にしたのはこちら。 このレシピ、生の葉を塩で揉んでアク出ししたのを

野草食日記 350 ひょう干しと切り干し大根の煮物

山形から取り寄せた乾燥スベリヒユ(ひょう干し)。 切り干し大根の煮物をするタイミングで、水戻しして一緒に煮てみました。 ひょうと人参、ごぼう、油揚げ、こんにゃくで煮た時も美味しかったけれど、切り干し大根が一緒だと大根の柔らかな食感の中にひょうの茎のキシキシ感が加わりいいアクセントになります。 10月に、なな艸の会の中でも超ニッチなメンバーさんとの料理会があり、ひょう 干しの味見をすることになっています。 今回はこのレシピで決まり! なな艸の会、9月は19日と27日に定例

野草食日記 349 ヤブガラシとワカメの胡麻酢和えレシピ覚書

私が野草食を始めたきっかけとなったヤブガラシ料理のレシピをまとめていなかったので書いておこうと思いました。 下のリンクは、まだ現在の野草観察会を始める前、ご近所さんと開催したヤブガラシの会の記事。この時はじめて家族以外の人に胡麻酢和えを食べてもらったんだっけ。懐かしいなぁ。 ヤブガラシとワカメの胡麻酢和え ヤブガラシを熱湯で茹でる。 紫色の葉が緑色に変化したら引き上げて水に晒し、冷蔵庫へ。1日に一度水替えをしながら、2〜3日アク抜きをする。 水戻ししたワカメとヤブガラ

野草食日記 348 真夏のミックス野草味噌白和え

突然の胃の不調からようやく回復傾向にあった朝。 胡麻油を使うナムルは重めなので、ノンオイルの白和えに。 まずは白胡麻を小さなすり鉢で擦る。 木綿豆腐は水切りをする時間がないので、手で優しく握るように絞る。 豆腐をすり鉢に入れ、ザラザラとすり混ぜたら味噌を加える。 茹でて1時間ほど水に晒した野草を、細かめに刻んで衣と和えたらできあがり。 野草は前々日に下拵えし、冷蔵保存しておいたものを使用。 今回使ったのはこちらの投稿の野草。 それに、葛の葉の柔らかそうなところと、サツマ

野草食日記 347 スベリヒユのオリーブオイルオイル蒸し

野草の会に参加して下さっているTさんからのシェア。 鎌倉駅近くにあるレンバイ(鎌倉市農協連即売所)で買ったスベリヒユをオリーブオイル蒸しにしたら、旦那さんがバクバク食べた、という話に触発されて、私も鎌倉に出た時に買ってきました。 これは、スベリヒユ料理の中で一番好きかも。 作り方もいたってシンプルです。 作り置きガーリックオイルをフライパンに敷き、全体に塩を振っておく。 火をつけて油を熱したところにスベリヒユを入れて、塩と油をまぶすように全体を絡めたら蓋をして、しんなりす

野草食日記 345 スベリヒユを意外な組み合わせで美味しく食べる

野草観察会の参加者の皆さんから、自分だったら思いつかない意外な野草の食べ方を教えていただくことがあります。 今日はそのひとつをご紹介。 スベリヒユのヨーグルト納豆和えです。 教えてもらった時には、ヨーグルトと納豆って合うのかな?!とびっくりしたのですが、やってみると全く違和感なし。 作り方はこんな風です。 ヨーグルトに塩と辛子を入れ、茹でたスベリヒユと納豆を和える。 たったこれだけ。 スベリヒユにはシュウ酸が含まれています。 茹でることによってシュウ酸を減らすことができ

野草食日記 343 ベニバナボロギクのせ冷やし中華

野草も、慣れない料理や手の込んだ料理だとハードルが高くなってしまうので、日常的に作っている料理の一部に使えないかな?!と機会を狙っています。 昨日の晩は冷やし中華でした。 我が家で作るタレはコクのあるゴマだれ。 畑のベニバナボロギクを追加しても、違和感なく納まるんじゃないかと、早速トライすることにしました。 具は、作ったものから順に四角いお皿に並べ、それぞれ好きなだけ各自乗せるスタイル。 盛り付けの手間が減る分、作る方も楽ちんです。 ゴマだれの材料をザッと説明しますね。