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野草食日記

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身近な野草をどんな風にして食べているかの記録。 地域で採れた食材を使った保存食作りなども載せています。
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2019年9月の記事一覧

野草食日記 135 ふっくら鯛の煮付け アオミズ添え

北鎌倉に引越してきてから、大船仲通り商店街で買い物をすることが多くなりました。 お肉は数日保存をしても品質が変わりづらいけど、お魚はやはり鮮度の良いうちに食べたいですから、買い物に出た日の夜は魚料理と暗黙のうちのルールになっています。 日曜日は夫が買い物に行くことになっています。 魚市場を回って品定めをするのが好きな人で、朝ごはんを食べ終わるや否やソワソワし始め、早々に出かけてしまうことが多い。 なんでも早い時間に行ったほうが良いものを手に入れられるんですって。 この日は

野草食日記 135 鶏胸肉とヤブガラシの花椒ソース

結婚した当時、夫も私も会社勤めをしていて、ディンクス(ダブルインカムノーキッズの略)なんて言葉も流行っていた頃のこと、H2O(エイチツーオー)という名前の雑誌があり、毎月読むのを楽しみにしていました。 内容は、世の女性に向けた素敵な生活の提案といった感じでしょうか。 その本をめくっていると、ハイセンスで上質な暮らしが自然とこちらにやってくるような気分になったものです。 巻頭に大抵料理の特集があり、有元葉子さんや山本麗子さんをはじめとする、そうそうたる料理研究家の皆さんが、当

野草食日記 134   アオミズは湿地に生える三つ葉である

庭に雑草のように生い茂っているアオミズは、湿気の多い場所が好きな植物のようで、土地の人に聞いてもあまりあちこちで見かけるものではないようです。 梅雨の時期に家が濡れていると感じるぐらい湿気の多い我が家。 それを聞いて深く頷いてしまいます。 ま、それでもこんなに上品な香りの野草をふんだんに使えるのですから、それはそれで良しとしたい。 最近はサラダにも利用していることから、煮立てずとも三つ葉のように汁物の最後にトッピングするのだってありよね?!と使い方のバリエーションも広がり、

野草食日記 133 バジルフムスとタンポポ、卵のフォカッチャサンド

もう10年以上前になりますが、友人と葉山の白崎裕子さんの料理教室に通っていたことがあります。 白崎さん、最近は、本屋で手に取る雑誌でお名前を拝見することも多く、つい先日も「うかたま」という雑誌に色々な豆で作るペーストのレシピを載せていらっしゃいました。 その日はパラパラ雑誌をめくって買わずに帰って来たのですが (所謂立ち読みってやつですね)、その中にひよこ豆とバジルのペーストというのがあったのが印象に残りました。 なぜかって、庭にバジルがもりもり繁っているし、冷蔵庫にはサ

野草食日記 132 アオミズの出汁巻き卵

庭に沢山生えているアオミズは卵との相性が良いです。 いつもは柳川風の鍋物にしてしまうことが多いのですが、今回は里山保全活動後の集まりに持っていくために出汁巻き卵を拵えてみました。 持って行った分は全部食べていただけたので、美味しいと思ってもらえたかな?! 添えでアオミズ本体も持参したところ、葉っぱを摘まんで食べている方もいらっしゃいました。 台風15号後の山。 桜の大木が根こそぎ倒れていたり、幹の途中からばっさり折れていたり。 もとに戻すにはかなり時間がかかりそうです。

野草食日記 131  秋・牛蒡と蒟蒻、セイタカアワダチソウの白和え

私が住んでいる谷戸は風の抜けが良いらしく、今までどんな台風でも被害を受けたことがないと、昔から住む近所の方が話してくれたのですが、そんなこんなで台風15号が過ぎ去った朝、そんなに大したことなかったね、と家族とも話していました。 ところが、鎌倉でもあちらこちらで倒木の被害を目の当たりにしたり、ハイキングコースが閉鎖と聞いて、自分の感じた今回の雨風のイメージと現実とのギャップに戸惑いを感じたものです。 3日前、台風の後に初めて裏山に登ってみました。 坂道の途中や山の遊歩道では

野草食日記 130 美味しい!完全山採りの山菜オイル漬け

7月に参加した山菜の会。 行者ニンニクの餃子、山ウドの酢味噌和え、北の方で採れた太い蕗にひき肉を詰めた煮物など山菜尽くしのお料理の中にカナッペがありました。 クラッカーの上にクリームチーズと何やらガーリック風味の山菜らしきものがのっていたのですが、一口食べた時に、え、なにこれ?!とその美味しさにびっくりしました。 なにこれ?!と思ったその主は、配られたお品書きによれば、山菜のオイル漬けなるものらしい。 どうも山菜の会を主催していた のりりさん が作ったもののようでした。

野草食日記 129 烏賊の刺身と山わさび

日曜日の昼は、お酒を飲み飲みつまみを食べたあと、〆に蕎麦というパターンが多いのですが、今日はいも焼酎と烏賊のお刺身でした。 日曜の午前中に夫が大船の市場廻りをするのが一種のストレス解消になっているようで、いつもいそいそと出かけていきます。 今日は夕飯用に鯖が新鮮だったと嬉しそうに帰ってきました。 お昼用にはタル烏賊の刺身。 以前から山わさびには烏賊が合いそうと思っていました。 ようやく山わさびとの相性が試せる!! 私もいそいそとおろし金と冷蔵庫から山わさびを取り出しました

野草食日記 128 クサギと干しえびの佃煮

クサギを以前カットしたところから新しい芽がでてきて、再び瑞々しい葉を収穫しました。 前回よりも量が多いのでいくつかの料理に分けて使えそうです。 茹でて二日程水に晒したのですが、それでもなかなか苦味が抜けません。 どうしようと思いましたが、岡山の方に鶏飯のような料理があるというので、あまり怖がらずに使ってみようという気になりました。 丁度キムチ納豆をスパゲティをするつもりだったので、そこに加えてみたのですが、手順が悪かったのか、パスタ全体に苦味が回ってしまい失敗。 冷蔵庫

野草食日記 127   ゆかりとクミンのガーリック焼き飯

9月に入ったのに、まだまだ暑い日が続いていますね。 先日の台風で、鎌倉のあちこちで被害があり、私も月曜日、お茶室の庭の後かたずけにいく途中、巨木が根元から折れているのを目の当たりにしました。 山の麓に住んでいるので、初めての台風直撃ということで、ドキドキでしたが、幸い我が家では目立った倒木や停電もなく、テレビが1日点かなかっただけで済みました。 もちろん、庭には山から落ちてきた木の葉や枝でいっぱいでしたが、未だ停電が続いている地域に比べたら、そのくらい大したことではないな

野草食日記 126 セイタカアワダチソウの肉団子汁

私が庭メンテナンスの仕事をさせてもらっているお茶室では、月に1〜2回お掃除会というのがあり、そのあとまかないで軽食が出ます。 この軽食を作っているのが、鎌倉ではちょっと有名な料理人のスエ亭さん。 初めてのお掃除会の時、メニューの一品として出されたのが肉団子の入った具沢山汁でした。 私が今まで家で肉団子を作るときは、スプーンを使い一口サイズでちまちまっと綺麗にまぁるく形作っていたのですが、スエ亭さんの肉団子はちょっと歪な形で存在感たっぷり。 とにかくデカかった。 でも、その大

野草食日記 125 晩夏の野草&ハーブサラダ

前日の晩はパスタでしたので、前菜にサラダを作ろうと冷蔵庫を覗いたら、サラダ野菜として使えそうなものがキャベツくらいしかありませんでした。 庭のルッコラも、ほぼ使ってしまったし、パセリも残り少なくなっています。 どうしよう?!と思いつつも、 ボウルを手に庭をウロウロ。 レタスの原種と言われるノゲシ、敷地のそこいらじゅうに生えているアオミズ、ベニバナボロギクとタンポポの葉の柔らかそうなところ、エントランスに鉢植えにしているアフリカンなんとかバジル(名前を失念)、残り少なくなっ

野草食日記 124 ポテトのコセンダングサチーズクリームソース和え

先日作ったコセンダングサのチーズクリームソースが残っていたので、じゃがいもを茹でて和えてみました。 間違いなく美味しい! じゃがいもはスペイン風オムレツに比べるとシンプルなので、クリームソース自体の味がよくわかります。 パセリに比べると、コセンダングサは個性的な風味は弱いですが、ただのチーズクリームソースとはやはり違います。 葉っぱの爽やかさが加わるというのかな。 野草だから珍しく面白いというのではなく、食材として美味しく利用できる。 また作ってみたいと思えるソースです。

野草食日記 123  山菜の資格試験を受けました

7月末に山菜の資格試験を受け、先日合格の賞状が手元に届きました。 初級の試験でしたので、これから中級までは取ってみようかなと思っています。 山菜と野草、厳密にはどう違うのかしら?!と思ったりもしますが、テキストに載っている植物は私が実際に見て知っているものも多く含まれています。 また、今住んでいる地域では見かけないような種類も載っているので、いつか見知らぬ美味しい山菜を求めて産地を旅してみたいという夢も膨らんでいます。 植物ひとつとっても、学問的にはいろんな分野に分かれる