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失恋の傷みを新しい恋で忘れられたら楽だよな

「俺、ネガティブなの受け付けないんよ」

今日からポジティブになろうと誓った。

「執着されるの嫌いだから」

超重量級に重いことは墓場まで
持って行くことにした。
絶対にこの人を好きになってはいけない。
何もバレてはいけない。

「ギャルが好きやけん」

カラコンもつけまつげも買った。
ミニスカも履いて髪も金髪にした。

「お互い遊んでる方が興奮する」

好きでもない男と寝た。
男に媚びうるのが上手くなった。

「こんなに何でも話せる人、
他にいないから大事な存在だよ」

うまいことやれてる、いいセフレになれてる。
期待なんてしない。関係性なんて気にしない。
どうか一秒でも長く一緒に


彼氏と別れた。
長く付き合ったのに
言葉だけの愛しかくれなかった人。

弱いのにハイペースで酒を飲んで
気付いたら大好きなセフレに電話していた。

自由を手にした解放感から、
会いたいとでも言ったんだろう。
酔いが回っていたせいで
何を言ってしまったのか覚えていない。

「割り切ってよ」

初めて聞く冷たい声に
全身から血の気が引いていく。

やってしまったと瞬時に悟った。


好きな人に少しでも好きになってほしかった。

そのために、
絶対に好きになってはいけなかった。

分かっていたのに、
もうどうしようもなく好きだった。

溢れてしまった。


別に独り占めしたかった訳じゃない。
付き合いたいわけじゃなかった。
女遊びも続けてくれてよかった。
ただ、一秒でも長く一緒に居たかった。

それだけなのに。


こんなに好きな人を自ら手放した。

嫌われるのが怖かった。

ありがとうと言ってくれるうちに
さよならできてよかった。


友達には新しい恋愛を勧められるけれど、
とてもそんな気持ちにはなれないな。

久しぶりに誰かを好きになって
一生懸命に恋してた自分が好きだったから。

他の男じゃきっと
こんなに夢中にはなれなかったから。
中途半端な男に上書きされるなんて
死んでも嫌だ。

最後のsexは、
とても愛なんてどこにもなかったけれど
それでも好きな人と繋がれた感覚を
忘れたくない。

好きでもない男に抱かれるくらいなら、
夢の中でもう会えない貴方に
抱かれていた方が幸せなんだ
私にとっては。

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