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能力はすぐに変わらないが、意識はすぐにでも変えられる

「能力はすぐに変わらないが、意識はすぐにでも変えられる」。オリジナルは元サッカー選手の中田英寿さんの言葉。

「技術を一日で上げることは難しい。こつこつと練習するしかないからです。でも、容易ではないけれど、意識はすぐにでも変えられる。変われば、効果が表れるのも早い」というコメントを目にして、なるほどと得心した。

ビジネスパーソンにとっての技術を「能力」と読み替えて、表題のような言葉に作り直したのだ。

ただし、「意識」というものを変えるためには、「自分は変わるんだ」とか「自分を変えるんだ」とかいう、さらに大きな意識(意思と言った方が適切だろうか)が必要である。

意識が先か行動が先かといえば、意識しなければ行動は生まれないので、当然意識が先なのだが、意外と行動を変える方が簡単なのではないかとも思う。

たとえば人と話をするのが苦手な人の場合、コミュニケーションをついついメールに頼りがちになってしまうが、1日3人以上とFace to Faceで会話しようと心がければ、やがて直接対話への抵抗感も和らいでいくであろう。それを、オープンなコミュニケーションを心がけようと、頭の中だけで考え、意識だけしていても実行に移せなければ意味がない。

自分を変えられる人というのは、もともと意識が高く、自己変革能力を持っている人。こんな人はまれである。そのような特別ではない(私を含めて)普通の人は、ちょっとした行動を変えて、それを継続していくことが大切ではなかろうか。本を読んでよいと思った行動を実行に移してみる、上司や先輩から注意されて直すべきだとおもった箇所をちょっとした行動で修正していく、というように具体的なかつできるだけ簡単な行動に移してみるのだ。

最初は半信半疑でよい、1日1回でよいので、自分で決めた行動を愚直に続けてみる。「1日1回冗談を言おう」「1日5分だけ書類整理をしよう」「1日1回だけ自分から話しかけよう」 何でもよいので自分が苦手なこと、自分が出来ていないと思うことを、行動によって修正していくのだ。

そういった意味で、今回のタイトルは「能力はすぐに変わらないが、行動はすぐにでも変えられる」の方が正しいのかもしれない。明日からやろうではなく、今すぐやろう。そう思って具体的な行動に移せるかどうか。決めるのは自分自身である。

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ここまで書いて、ふと思い出した言葉がある。「今やらねば、いつやる?」

中学生の頃、球技の試合があると、体育館の2階の手すりに横断幕をかけて応援するのが一般的であった。各校さまざまな横断幕をかけている中、ひときわ目立っていたのが「今やらねば、いつやる?」というもの。確か、臙脂地に白文字だったと記憶している。

頭でごちゃごちゃと考えすぎると、いろいろと理由をつけて先延ばしにしてしまう。時にはエイヤっと行動してしまう方がよい。

今一度自問してみよう。「今やらねば、いつやる?」

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