商品の安全性を数値化する/よごしてすとの実演4

よごしてすとによる菌検査結果、pHやBrixなどの測定値から、いよいよ安全性の数値化です。


excelを使えば、pHやBrixなどの測定項目を入力するとで、次のように表示されるようにできます。
pHが◯未満は、増菌率▢%(たとえば5%)  
Brixが△%未満は、増菌率◎%(たとえば35%)
 :

これらの増菌率と、母集団の平均(たとえば10%)との差が、
マイナスで大きいほど、安全(pH: 5-10=-5)
プラスで大きいほど、危険(Brix: 35-10=15)
となります。

元グループ(母集団)より、ある条件で絞り込んだグループの方で
増菌率が減るほど安全ということで、
増菌率が多くなるほど危険ということです。



ただこの増菌率、数字としての価値は同じではないという可能性を考えておく必要があると思っています。

どうしてか。

母集団平均15%に対し、ある測定項目(たとえばBrix60%以上)のときの増菌率が0%だったとします。
なるほど確実に静菌効果があるぞ、と手応えを感じると思います。


ただ0%と評価したデータが1個であったとしたら、「たまたまかも」と思うはずです。
20個測っても同じなら、更に100個測っても同じく0%なら信用に足る結果だなと、データ数に応じて価値に重みが増してくると思うのです。


つまり、データ数が多いほどその値に価値が出るようすべきで、逆もまた然りとと思うのです。

ではどうするのか。

とりあえず私は100を基点に多いほど、値が多くなるよう、
100を基点に小さくなるほど値が少なくなるようにしています。

具体的にはサンプル数を底数100で表した対数を掛けています。
✕ log100(サンプル数)

こうして、各条件ごとのデータ数(信憑性)を考慮した、増菌率を求めます。
それら増菌率(静菌効果期待ならマイナス、増菌リスク懸念大ならプラス)を合算したものが、商品の安全性を示すポイントとなります。

ただ、この話に乗ってこないような人に説明する場合、安全ほどプラスとなるよう(危険なほどマイナスとなるように)計算式を組んだ方が、理解していただきやすいです。


とりあえずここまでやってみると、思うはずです。
「これ、こうするとどうなるかな?」
「データ項目ふやしてみるか・・」


新たな気づきがあったとき、お宝を掘り当てた気分です。
開発の経験を漏れなく、瞬時にExcelで安全性を点検できるというはメリットの一つだと思います。また、商品の安全性を下げている要素を発見しやすく、またどのくらい値を変えればいいかの目安を開発者に提案できるようになります。

今回はここまで。

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