①♯1:カモメ式ビジネス海の学び方(カモメの眼をもつ)


「ったく、タローはいつも俺に仕事をさせようとしやがる。俺は、先生って柄じゃないんだから、あいさつとかしたくないんだよ。」

「まあ、ぼやいても仕方ないな。俺は、カモメのジョージだ。カモメ先輩と呼ばれてる。よろしく。」

「よし、じゃあ、ビジネス海についてこれから学んでいくとするか!」

「まず、空からビジネス海を見るっていう感覚は身に付いたか?」

「空からビジネス海を見るというカモメの眼を持つことは、超重要だ。じゃなきゃ、目の前の波にもまれてしまう。」

「君はきっといま何らかの仕事をしていることだろう。つまり、波に乗って働いてるってわけだ。会社員なら船乗りとして、フリーランスならサーフボードに乗ってひとりで。経営者なら自分の舟を作って仲間とともに波に乗っている。この感覚はわかるか?」

「わからないなら、もう一度、本を読むことをおすすめする。」


「よし、いいな。そうすると、やっぱり自分の目線、つまり、波に乗る者としての視野でしか、見れなくなる。目の前の仕事だけしか見えなくなる。それでは『視座』が低いんだ。見えるものも見えない。もちろん、働いている時間は、一生懸命目の前の仕事に打ち込まなきゃならない。だけど、たまには、カモメの眼で空から見ることが重要なんだ。」

「空からみると、自分がどの波の、どの舟に乗って、どんなことをやっているのかが見えてくる。自分の立ち位置がみえる。」

「それに、ヤドカリのタローから学ぶだろうが、3つのWhatについても考えれるようになる。自分が何を考え、何をして働いているか。作業としてのWhat、手段としてのWhat、本質的なWhatの3つだ。わからない者は、本の2時間目を復習しよう。」

「では、そのカモメの眼を持つためには、どうすればいいか?」

「それが今回のテーマだ。」

「まず、ビジネス海を空から見ると、『波』、『舟』、『人』が見えるだろう。」

「しかし、目には見えないが、流れているものがある。」

「それは、何だと思う?」


「答えは、『潮流』と『風の流れ』だ。」

「『風の流れ』とは、誰にも読めない。本の中では、コロナウィルス嵐をひとつの例として表現したが、主に人智を超えたものを指している。感染症、地震や大雨などの災害、太陽フレアなどだ。それらは、いつ、どこで発生するかわからない。予測はできない。」

「一方『潮の流れ』は、人為的に作り出されることもある。その流れを大きく作り出す存在が、『国』だ。」

「国は、潮流を創り出すいくつかの装置を持っている。法を変える、つくる、国の予算(歳出や歳入)を変える、金利を変えるなど。これらは、まさに潮流を変えること。」

「こう聞くと、潮流がどっちに流れてるか、どっちに流れようとしているのか知りたい!と思うはずだ。しかし、それは、3段階くらい上の思考だ。」

「まずは、超基本的なことを知る。根本的に物事を理解するためには、グーっとレベルを下げるんだ。」

「つまり、潮流をつくりだすニッポンという国が、君のために何をやってくれているのかをよく知る必要がある。まずは、そこからだ。」

「では、どうやってそれを学ぶかについて、俺のアイデアを伝える。」

「それは、」

給料明細をよくみることだ。

「学生は、興味がなければ、まだ学ばなくていい。」

「給料明細は、いくらもらっているのか?これに関心はあるだろう。しかし、いくら払っているのか?これに関心を払うニンゲンは少ない。」

「それらのお金は、どこに行っている?何に使われている?君にどういう風に還元される?」

「そこから知ることだ。」

「ということで、課題をだす。なみのり教室は、自分で探求する教室。」

「学び方を学ぶ。学ぶおもしろさを知る。本当に、身につけたいのはそれらだ。」

「今回は、初めての課題だから、学び方のポイントを伝えておく。」

学び方のポイント
1、まずは疑問を書く。
 ハテナを書き連ねる。なんでもいい。この言葉なに?何から調べたらいいの?とか、なんでもいい。とにかく子どもみたいに書き連ねる。
2、仮説をたてる。
 難しく考える必要はない。今回の場合だと、おそらくこのお金はアレに使われてるんじゃないのか?みたいな感じだ。ここは踏ん張って思考する。すぐにわからんと投げ出しては力がつかない。
3、調べる。
 これはおそらくみんな得意だろう。テキストもあれば、動画もある。わかりやすく解説してくれるだろう。
4、まとめてみる。
 調べた情報をまとめてみる。今回はさほど難しくないはずた。このお金はここに集められ、これに使われる。といったことだ。
5、発表してみる。
 誰かにまとめたものを見せるなり説明するなりしてみるんだ。自分の言葉で語るんだ。難しい言葉なんか使わなくていい。子どもにも伝わるように説明をしてみる。

「こんな感じだ。慣れるまでは、これをひたすらやる。どんな些細なことでも、すぐにスマホで調べようとせず、このステップを踏んで欲しい。」

「きっと、君はいつか爆発する。思考の基礎が厚くかたまれば、どんな物事でも自分で考えれるようになる。」

「そんな君と宴で会うことを楽しみにしているよ。」

課題
『給料明細をよくみる。引かれているお金はいくらか?どこに行ってるのか?何に使われているのか?これらについて調べ、探求せよ。』


「答えは、気が向いたら、近いうちに書く。大事なことは、答えを知ることではない。学ぶことだ。」

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②♯1ヤドカリ式ダボダボの見つけ方
https://note.com/naminori8705/n/nf81b9a8ae9b0

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